2010年10月31日日曜日

Off to an event-packed week 1

今週から11月なのですが、いきなり11月2日(火)に注目の米中間選挙があります。日本は11月3日(水)が文化の日で休日なのですが、場合によっては結構相場が動いてしまうかもしれませんね。

先進国はどこも景気が悪いので、共通した問題として与党の支持率がどうしても落ちますが、今回の選挙も民主党の苦戦は不可避な状況で勢い付く共和党には下院で過半数を制する可能性があり、最も強気の予想によれば上院をも制する可能性があるとの事です。

9月末時点での支持率で41%対51%と共和党に10ポイントのリードを許していた民主党は必死の巻き返しにより10月に入ってその差を5ポイントに縮めてきているようなのですが、肝心のオバマ大統領の支持率が40%後半を推移しており、更にTea Partyと呼ばれる保守勢力の著しい台頭により民主党に逆風が吹いていると言う状況です。

Tea Partyと言う勢力はやや複雑で”小さな政府”のコンセプトを掲げているので基本的には共和党よりなのでしょうが、実態はこの勢力を利用して指示を伸ばす民主党議員も少なくなく、寧ろ超党派的な保守勢力の結集というイメージに近いようです。

ところで共和党が結果的に勢力を伸ばし、上院、下院ともに議会を牛耳るとすると二つの可能性が浮上してきます。

一つはアジアへの影響です。これは読みにくいのですが、従来から基本構図としては民主党は親中反日、共和党は新日反中的なアジア戦略を取ってきました。その意味では民主党のオバマ政権において既にギクシャクし始めている米中関係は明確に対立の図式を強める可能性があるでしょう。

もう一つは米ドルです。現在支持を伸ばしている共和党のリーダー格の主力議員の多くはオバマ政権やFRBが推し進める米ドルの価値を暴落させかねない経済政策、金融政策を強く批判してきました。中間選挙で共和党が圧勝でもしようものなら翌3日から始まるFOMCで発表されるQE2(追加の量的緩和策)の規模感にも微妙な影響を与える可能性が否定できないでしょう。

週前半の米中間選挙とFOMCは歴史的な転換点にすらなり得る注目イベントと言えるでしょう。