2018年3月25日日曜日

Review of the Week.(Mar.19th - Mar.23rd 2018)

2018年3月19日(月)~3月23日(金)の週の簡単なReviewです

*米が中国に対して「通商法301条」を発動
→知的財産権の侵害を理由に500億ドル(5.2兆円)相当の
 高関税を課す制裁措置
→中国企業の対米投資も制限

*米FOMCが利上げ
→FF金利誘導目標を1.5%~1.75%レンジに0.25%引上げ
→2018年中の利上げ予想は合計3回との予測を維持
 
*英中銀(BOE)は金利据え置き
→政策金利を0.5%に据え置き
→委員の票は7-2で反対の2名は0.75%の利上げを主張

*フェイスブックの個人利用者の情報の不正利用問題が表面化
→2016年の米大統領選でTrump陣営の選挙コンサルタントを
 務めた英国企業に不正流出。選挙結果に影響した可能性。
→マーク・ザッカーハーグCEOが謝罪声明

*サウジアラビアのエネルギー相が減産体制維持を明言
→2019年にかけてOPEC及び他の産油国が協調減産を維持する旨の発言

金融市場

①株式市場 / 債券市場

主要株式市場は続落債券市場も価格続伸(利回り続落)
・日経平均は20,617.86円で越週。(前週21,676.51円)
・米Dow→$23,533.34、S&P500→$2,588.26、Nasdaq→$6,992.76)
 (前週 $24,946.57              $2,751.84                $7,481.99)
 (前週比  -5.67%          -5.95%          -6.54%)
・米10年債利回りは、2.82%。(前週2.85%)
・米30年債利回りは、3.07%。(前週3.08%)

②商品市場

商品市場は全般に反発する展開
・原油価格は1バレル当たり$65.90で越週。(前週$62.27)
・金価格は1オンス当たり$1,346.38で越週。(前週$1,313.29)

③為替市場

米の対中報復関税でUSD安圧力が強まる展開
週次パフォーマンスの勝組は、CAD,GBP,JPYの順番
AUD,USD,NZDが負組の展開
USDJPYは金曜日に105円を割り込む展開
 週足もほぼ最安値の104.70水準で越週。

④暗号通貨

暗号通貨全般も上値の抑制される中で不安定な展開が継続
・ブロックチェーン技術ならフェイスブックで起きたような問題も
 防げるとの見方から見直す動きも。
・1Bitcoin=940,648円。(前週873,467円)

GLOBAL STOCKS : Another Bad Week.

米Trump政権が次から次に繰り出すAnti-Globalism政策により主要株式市場のリスク回避バイアスが急上昇してきました。
DAX30 DAILY
FTSE100 DAILY
US DOW DAILY
US S&P500 DAILY
NIKKEI225 DAILY
従前からの状況ではありますが、欧州、日本はテクニカルがベア転しており、これを救えるのは米株という状況ですが、足元の激震が米政権発のものでもあり、米株のチャートも待ったなしという状態になっています。

今週が続落となると、ベア転確認という「首の皮1枚」状態といえるので、動向次第では4月は相当危険な相場になるリスクも出てきました。

非常に要注意の週越えです。

VIX : Eventually Following Suit

VIX指数は、流石に冬眠からたたき起こされたような動きになっています。
VIX DAILY

チャート左端の激震時のすごさには及びませんが、先週は陽線が目立つ展開でここ数週間の低位安定のレンジを上抜けし始めている状況です。

VIX指数そのものが投資対象になっていますが、これが上昇することで損失が出る投資商品も多く、いわゆるNegative Gamma状態になっていると思えば良いと思います。

米株市場が、首の皮1枚状態ですので、VIXも相当Choppyな展開となりそうです。

CRUDE OIL : Finally Breaking Through $65 Ceiling.

原油価格は、バレル単価で$65の壁を遂に上抜けしてきました。
CRUDE OIL DAILY

米政権の諸施策により中国、欧州など主要貿易国との貿易戦争の勃発が懸念される中で、株価が下落、USDも下落という環境もありますが、サウジアラビアのエネルギー相による産油国間の減産協調継続発言も後押し材料になっています。

チャート的には、この水準は相当手強い上値抵抗ラインになっています。今週続伸出来ると上値余地が相当拡大してくることになりますね。

PRECIOUS METALS : Coming Back

貴金属価格も前回高値水準にまでは戻ってきました。
GOLD DAILY
SILVER DAILY
GOLDは中長期の移動平均線が右上がりの角度を維持している間に反発してきました。前回高値をクリアしていけるかどうかに注目です。

SILVERは、やや右下がりの中長期の移動平均線よりも下の領域で推移しており、先週の反発もこの状況を変えるほどのインパクトはありません。

GOLDの動向がSILVERを引き上げる展開となるのかどうか。

貴金属が強気相場に入るならSILVERのパフォーマンスがGOLDのそれを上回るという予想も多いので引き続き注視していきましょう。

BITCOIN : Resilient but Contained.

BitcoinもかなりChoppyな展開が続いています。日々どうなるか、どっちに動くか、予測が難しい状態といえるでしょう。
BITCOIN/USD DAILY

DAILYチャートの範囲で見ても、大きく上げて、かなり下げて、それなりに戻してはレジスタンスで跳ね返されて横ばい・・・・という流れですね。

反グローバル的な保護主義が台頭する中で、ブロックチェーン技術に支えられた暗号通貨という世界が聖域として輝くのか、大きな流れの中で結局は規制されて廃れていくのかという方向感を世界中が探っているという段階なのではないでしょうか。

DXY (US Dollar Index) : On the Defensive

DXY (US Dollar Index)は、貿易摩擦懸念が急騰する状況下でお約束の下落を演じています。
DXY (US Dollar Index) DAILY
チャート中央あたりで一旦下げ止まってからの横ばい推移の中になる状態ですので、次の下落フェーズが始まったと騒ぐほどの状況ではありません。

ただ、中国への追加制裁の話など、材料的には大きなUSD安相場の触媒となるような話が次から次に出てくる状況の中で、実際の値動きが後からついてきているような展開となっているため、先安観は相当強まっていると言えるでしょう。

USDJPY : Under 105 Handle.

USDJPYが心理的な影響度も高い105円のラインを割り込んでの越週となっています。
USDJPY DAILY

かなり弱気な日次チャートです。

右下がりの高値ラインに見事に抑えられた後で右上がりの安値ラインをしっかり割り込んで、105円も割って反発せずに越週という展開です。

いわゆる上位足でより大きな潮流を見てもなかなか反発が厳しいイメージが強まります。
USDJPY WEEKLY
USDJPY MONTHLY

うーむ・・・・

104円台の越週は、非常に悩ましい出来事のようにも思えますね。

AUDNZD : Playing its Role.

世界同時株安にリスク回避バイアス急上昇、VIXも・・・とくれば、同様の環境下で頑固なベアトレンドを貫くことの多いAUDNZDもお約束のパフォーマンスです。
AUDNZD DAILY

チャートは日次ですが、白い中期移動平均線が黄色い長期移動平均を下回る(Dead Cross)展開も予想されます。短期から中期の移動平均はすでに下向きで長期のそれが辛うじて上向きを保っていますので、この角度も右下がりになり、短期、中期の移動平均線が長期の下に来る形状になるとよりジグザグの少ない下落トレンドのチャートになっていく可能性があるでしょう。

Top FX Movers of the Week.(Mar.19th - Mar.23rd 2018)

2018年3月19日(月)~3月23日(金)の週次ベースの主要通貨動向です

       通貨ペア 終値 始値 変動(pips) 変動(%)
  1. AUDCAD↓0.9917 1.0094  -177 -1.75%

  2. GBPAUD↑1.8354 1.8072 +282 +1.56%

  3. USDCAD↓1.2894 1.3095  -201 -1.53%

  4. AUDJPY↓  80.57   81.69   -112 -1.37%

  5. GBPUSD↑1.4129 1.3942 +187 +1.34%

  6. NZDCAD↓0.9324 0.9446  -122  -1.29%

  7. USDJPY↓ 104.72 105.95  -123  -1.16%

  8. GBPNZD↑1.9524 1.9314 +210 +1.09%

  9. CADCHF↑0.7340  0.7264  +76  +1.05%

10. EURCAD↓1.5923 1.6086  -163  -1.01%

上昇通貨 ⇒ CAD(5回),GBP(3回),JPY(2回)
下落通貨 ⇒ AUD(3回),USD(3回),NZD(2回),CHF,EUR

The Final Round Rush : How Currencies Finished the Week.

2018年3月23日(金)の北米時間における最後の4時間での主要通貨動向です

   通貨ペア 終値   始値 変動(pips)変動(%)
  1. NZDJPY↓  75.70   76.16   -46  -0.60%

  2. AUDJPY↓  80.57   80.98   -41  -0.51%

  3. CADJPY↓  81.15   81.54   -39  -0.48%

  4. NZDCHF↓0.6846 0.6876  -30  -0.44%

  5. NZDUSD↓0.7231 0.7260  -29  -0.40%

  6. AUDCHF↓0.7284 0.7311  -27  -0.37%

  7. AUDUSD↓0.7694 0.7719  -25  -0.32%

  8. GBPJPY↓147.95  148.41  -46  -0.31%

  9. CADCHF↓0.7340 0.7361  -21  -0.29%

10. CHFJPY↓110.46  110.76  -30  -0.27%

上昇通貨 ⇒ JPY(5回),CHF(3回),USD(2回)
下落通貨 ⇒ NZD(3回),AUD(3回),CAD(3回),GBP

2018年3月18日日曜日

Review of the Week.(Mar.12th - Mar.16th 2018)

2018年3月12日(月)~3月16日(金)の週の簡単なReviewです

金融市場

①株式市場 / 債券市場

主要株式市場は反落債券市場は反発(利回り低下)
欧米市場苦戦の中で日経平均は健闘
 週足は21,676.51円で越週。(前週21,469.20円)
・米Dow→$24,946.57、S&P500→$2,751.84、Nasdaq→$7,481.99)
 (前週 $25,336.67              $2,786.50                $7,560.81)
 (前週比  -1.57%          -1.04%          -1.27%)
・米10年債利回りは、2.85%。(前週2.90%)
・米30年債利回りは、3.08%。(前週3.16%)

②商品市場

商品市場は週次ベースでほぼ保合い推移
・原油価格は、1バレル当たり$62.27で越週。(前週$62.04)
・金価格は、1オンス当たり$1,313.29で越週。(前週$1,323.16)

③為替市場

週次ベースでCAD,AUDが後退する展開
JPY,GBP,USD,CHFに上昇圧力がかかる展開
USDJPYは、105円台での越週

④暗号通貨

暗号通貨は、引き続き不安定な展開の中、週次ベースで続落
・前週の取引所に対する規制の報道に加えて、Google社による
 暗号通貨の投資やICOに関する宣伝規制の動きなどが逆風に。
・1Bitcoin=873,467円。(前週1,002,198円)

GLOBAL STOCKS : Far from Convincing.

主要株式市場は、一進一退状態ですが週次ベースで見れば陰線が目立つ流れでした
DAX30 DAILY

FTSE100 DAILY
週初から陰線が続いた海外市場は終盤に反発しましたが戻し切れていません。

US DOW DAILY
US S&P500 DAILY
NIKKEI225 DAILY
日経平均は週次でプラススタートでしたが、日次チャートの形状がちょっと苦しくなってきました。

欧州市場、日本市場は短期、中期の移動平均は下向きないし水平という状況です。長期移動平均も右下がりになると苦しいですね。

米国市場は、短期移動平均は下向きですが、中長期は上向きですので、やはりここが最後の砦といった状況でしょう。


VIX :  Still Very Low.

VIX指数は、相変わらず非常に低い水準にあり、投資家の先行き警戒感は思ったほど高まっていないようです。
VIX 4Hour
Trump政権が北朝鮮との対話を前に、対話路線を支持してきた閣僚を更迭したり、対中国、対ロシアでも強硬路線を強める動きばかりするなど、非常に危険なゲームをしているように思えます。

これらはすべからく地政学リスクの上昇バイアスと思われ、株式市場も値動き的に失速感を強めている展開ですが、現時点では明確な下落トレンドにFLIPした訳ではないのでVIXの水準もこんなものなのかもしれません。

大きな動きがあるなら上昇方向と思いますが、この水準は買いかもしれませんね。

CRUDE OIL : Up into Weekend.

原油価格は頭の重い展開でしたが週末に向けてショートカバーが入り、週足は陽線という形での越週となっています。
CRUDE OIL DAILY
週末に放映される予定のサウジアラビアの皇太子のインタビューが警戒されているとのことですが、何かサプライズでもあるのでしょうか。

チャート的には、横ばい推移のフェーズですが、方向感が出てくるなら歓迎したいですね。

何もなければ売りなおす動きもあるのかもしれません。週明けの動きにも注目していきましょう。

PRECIOUS METALS : Not Trending.

貴金属市場は弱保合いといった状況ですが、小幅に上げたり下げたりという意味では、要するにトレンドは出ていないということですね。
GOLD DAILY
SILVER DAILY
従前からGOLDが比較的下値が堅い状態で、SILVERは上値が重い展開であったわけですが、この数週間でGOLDの状況も悪化傾向です。

移動平均線の並びや傾きを見てもGOLDはまだ右上がりですが、SILVERは緩い右下がりです。

貴金属にトレンドがあるときは両者の状況は一致しますので、現状はトレンドがない状態が続いているということでしょう。

以前は暗号通貨が不調の時には上昇圧力も感じられましたが、足元の暗号通貨の下落は、全く追い風になっていませんね。

油断せずに定点観測を続けましょう。

BITCOIN : Another Oops..........Week.

暗号通貨は、Google社が暗号通貨への投資やICO(通貨の上場)に関する宣伝を禁止する方針である事が伝わったことなどを受けて売り圧力が強まる流れになりました。
BITCOIN/USD DAILY

その時々のインタレストの方向が偏り易いために上げも下げも強調されやすいチャートになりますが、まだまだ下をしっかり固めないと中々復活は難しそうな形状になっています。

JPYが最強通貨であった先週は、特に本邦勢が含み損を抱える状況になっていたと思います。

今週も目が離せませんね。

DXY (US Dollar Index) : Long Term Trend Looks Down.

USDの全体的な方向を示すDXY (US Dollar Index)は、大きな潮流としてベアトレンド入りしている中で足元はレンジというイメージになっています。マルチタイム的に確認します。
DXY (US Dollar Index) DAILY
DAILYは、ここのところレンジ内の上下動ですね。

一方でWEEKLYは、明らかに下落トレンドです。

DXY (US Dollar Index) WEEKLY
また、MONTHLYはこの数か月でベア転していることがわかります。

USDの基本的な中長期ベクトルは下向きであるということはしっかり意識したうえで個別の通貨ペアを見ていくことは非常に重要でしょう。
DXY (US Dollar Index) MONTHLY

CAD : The Weakest of the Week

先週はCADの弱さが際立っていましたね。
USDCAD DAILY
USDCADは前回高値を超え、右下がりのトレンドラインも突き抜けました。

CADJPY DAILY
CADJPYも結構な下落が続きます。特に短期移動平均線は当然ですが、中期移動平均線が長期移動平均線を上から下に突き抜けており、相当なモメンタムを感じさせます。

NZDUSD : Verdict Time Draws Near.

NZDUSDがPivotalなタイミングに来ている可能性ありですね。
NZDUSD WEEKLY
NZDUSD MONTHLY
Weekly,Monthlyともにトレンドラインが交差するポイントに差し掛かっています。

純粋なテクニカルの話ですが、NZDの動向は気にしておきましょう。

Top FX Movers of the Week.(Mar.12th - Mar.16th 2018)

2018年3月12日(月)~3月16日(金)の週次ベースの主要通貨動向です

      通貨ペア 終値 始値 変動(pips) 変動(%)
  1. CADJPY↓  80.86   83.33   -247  -2.96%

  2. GBPCAD↑1.8257 1.7736 +521 +2.94%

  3. AUDJPY↓  81.69   83.80   -211  -2.52%

  4. GBPAUD↑1.8072 1.7644 +428 +2.43%

  5. USDCAD↑1.3095 1.2809 +286 +2.23%

  6. CADCHF↓0.7264  0.7420  -156  -2.10%

  7. EURCAD↑1.6086  1.5760 +326 +2.07%

  8. AUDUSD↓0.7710  0.7846 -136  -1.73%

  9. NZDJPY↓  76.40    77.73  -133  -1.71%

10. AUDCHF↓0.7336  0.7459 -123  -1.65%

上昇通貨 ⇒ JPY(3回),GBP(2回),USD(2回),CHF(2回),EUR
下落通貨 ⇒ CAD(5回),AUD(4回),NZD

The Final Round Rush : How Currencies Finished the Week.

2018年3月16日(金)の北米時間における最後の4時間での主要通貨動向です

      通貨ペア 終値  始値 変動(pips)  変動(%)
  1. AUDJPY↓  81.69    82.01   -32  -0.39%

  2. AUDCHF↓0.7336  0.7361  -25  -0.34%

  3. AUDNZD↓1.0677 1.0712   -35  -0.33%

  4. CADJPY↓  80.86    81.06   -20  -0.25%

  5. AUDUSD↓0.7710 0.7729  -19  -0.25%

  6. GBPAUD↑1.8072 1.8028  +44  +0.24%

  7. AUDCAD↓1.0094 1.0117  -23   -0.23%

  8. NZDJPY↓   76.40   76.55  -15   -0.20%

  9. CHFJPY↓111.21   111.40  -19  -0.17%

10. EURJPY↓130.20   130.42  -22  -0.17%

上昇通貨 ⇒ JPY(5回),CHF,NZD,USD,GBP,CAD
下落通貨 ⇒ AUD(6回),CAD,NZD,CHF,EUR

2018年3月11日日曜日

Review of the Week.(Mar.5th - Mar.9th 2018)

2018年3月5日(月)~3月9日(金)の週の簡単なReviewです

*米Trump政権の追加関税スタンスがやや軟化⇒Trump大統領が署名
NAFTA再交渉中はカナダ、メキシコを除外
日本など同盟国の扱いは今後の協議で決定
コーン国家経済会議議長は辞任。(意見対立か)

*米1月貿易赤字が拡大
→2008年10月以来の水準に拡大。
→Trump政権の追加関税の議論の時に最悪のタイミング。

*日銀金融政策決定会合が金融政策を維持
→金融政策は8対1で現状維持
(1委員はより踏み込んだ緩和を主張)

*カナダ中銀が金融政策を維持
→通商問題の先行き不透明感に言及

*米2月雇用統計:良好な内容賃金上昇には落ち着きも
→非農業部門就業者数は、313千人の増加。(予想205千人増)
→失業率は、4.1%で横ばい。
→平均時給伸び率は2.6%増。1月分は下方修正。

*加2月雇用データ : 無難な内容
→雇用者数15.4千人。(予想21.0千人)
→失業率は5.8%。(予想5.9%)

金融市場

①株式市場 / 債券市場

主要株式市場は反発債券市場は価格反落(利回り反発)
・日経平均は、時間的に米雇用統計待ちだったこともあり
 伸びきれず21,469.20円で越週。(前週21,681.14円)
・米Dow→$25,336.67、S&P500→$2,786.50、Nasdaq→$7,560.81)
 (前週 $24,538.06              $2,691.25                $7,257.87)
 (前週比  +3.25%          +3.54%          +4.17%)
     ⇒Nasdaqは史上最高値を更新
・米10年債利回りは、2.90%。(前週2.86%)
・米30年債利回りは、3.16%。(前週3.14%)

②商品市場

商品市場は、狭いレンジ取引中心の中週次ベースでは小幅上昇
・原油価格は、1バレル当たり$62.04で越週。(前週$61.40)
・金価格は、1オンス当たり$1,323.16で越週。(前週$1,3221.31)

③為替市場

為替市場は、朝鮮半島情勢への緊張緩和期待を背景にリスク回避
 バイアスが後退
安全通貨とみなされるCHF,JPYが広範囲に売られる展開
・USDJPY,クロス円ともに上昇バイアスを維持して越週。

④暗号通貨

米国の取引所がSECへの登録を義務付けられるなど当局による規制強化
 に関する噂が出回る中、多くの暗号通貨に下落圧力がかかる展開
・Bitcoinも週前半に上昇するも後半に売りが集中する展開。
 1Bitcoin=1,002,198円。(前週1,153,825円)

GLOBAL STOCKS : Pivotal Week?

先週は、朝鮮半島の対話ムードや週末の米雇用統計の結果などを受けてリスク回避バイアスが後退する展開でした。アジア市場は時間的に海外の指標待ちとなる傾向が強いので出遅れていますが週初からキャッチアップ出来るようだと修復モードが強まりそうです。

鍵を握る米株が強く、Nasdaqの新高値は圧巻でしたね・・・主要株式市場全体がこんな感じで行けるかどうか・・・
US Nasdaq DAILY

DAX30 DAILY
FTSE100 DAILY
US DOW DAILY
US S&P500 DAILY
NIKKEI225 DAILY

VIX  :  Very Low Now

恐怖指数ともいわれるVIXですが、収まり方がすごいですね・・・・
VIX DAILY
Nasdaqが新高値をとるような復調ぶりを反映して・・・という感じですが、急上昇した後の溶け方もすごいですね。

株式市場の不安材料を考えれば、”喉元過ぎれば”感が強いのですが、これを見てると一旦株式市場は結構復調するイメージでしょうかね。

CRUDE OIL : Hanging in

原油価格ですが、先週は大きな変動はない中で、重い展開が続きましたが週末の資産市場の上げ潮ムードの中で小幅に値を上げて(先週比)越週しています。
CRUDE OIL DAILY
日次チャート的には、波形認識にもよりますが、トレンドはない状態であると思います。

シリア情勢などもどのように展開していくのか不透明ですし、修復したかに見えた米国とイランの関係もすっかりおかしくなってしまいました。

原油は手が出しにくいですね・・

PRECIOUS METALS : Still in Consolidation

貴金属価格も足元はConsolidationフェーズですね。あまり弱気な分析はないのですが太鼓を叩いても相場が踊らない展開となっています。
GOLD DAILY
SILVER DAILY
日次チャート的には移動平均線の傾きで見てもGOLDは中長期が緩やかな右上がり、SILVERは緩やかな右下がりというイメージになっています。

米株の復調ぶりを見ても貴金属もすぐにどうこうという雰囲気は後退していますね。

太鼓の音は聞こえるのですが・・・

BITCOIN : Still Volatile

暗号通貨市場は引き続き不安定な展開です。ここのところ完全修復を思わせる流れでしたが、先週は米でも当局が規制を強めるという話などが出て流れが一転してしまいました。
BITCOIN/USD DAILY

チャートはUSD建ての推移ですが、円建ての価格推移も120万円台から90万円台という展開でしたね。

デリバティブのネガティブガンマという概念を思い出す感じなのですが、上げるほど上がりやすく、下げるほど下げやすくなる状況でしょうか。

インタレストが偏りやすく、流動性も為替市場のそれとは比べるべくもないので、トレーディングでやるなら十分注意が必要ですね。

DXY (US Dollar Index) : MIXED MTF

米債市場の不安定化や貿易摩擦などは米ドル安を想起させますし、主要通貨のチャートを見ているとベーストレンドはドル安という印象も持つのですが、ドルインデックスのチャートを見ていると結構MIXな状況です。
US DOLLAR INDEX MONTHLY
月足はベア。
US DOLLAR INDEX WEEKLY
週足はもっと綺麗なベア。
US DOLLAR INDEX DAILY
日足はトレンドレスですが、もう少し頑張るとブルトレンド発生という状態にあります。

EURUSDで上を見たり、USDJPYで下を見たりとなりがちですが、短期はUSDの戻しも注意ですね。

USDJPY : STILL TRENDING LOWER.

先週のUSDJPYはショートが切らせれる局面もあったはずですが、USDJPYのテクニカルは依然としてベアですのでデイトレならロングもありですが、中期SWING以上ならロングは避けたい感じがします。
USDJPY MONTHLY
USDJPY WEEKLY
月足も週足も完全にベアベアですね。

USDJPY DAILY
日足もベアですが、いったん反発中というフェーズです。

週明けは日経平均も上がりそうですが、USDJPYの上値余地がどの程度なのか見極めていきましょう。

Top FX Movers of the Week.(Mar.5th - Mar.9th 2018)

2018年3月5日(月)~3月9日(金)の週次ベースの主要通貨動向です

       通貨ペア 終値  始値 変動(pips) 変動(%)
  1. AUDCHF↑0.7459  0.7274  +185  +2.54%

  2. AUDJPY↑  83.80    82.05   +175  +2.13%

  3. CADCHF↑0.7420  0.7272  +148  +2.04%

  4. NZDCHF↑0.6920  0.6784  +136  +2.00%

  5. GBPCHF↑1.3166  1.2932  +234  +1.81%

  6. CADJPY↑  83.33    82.00   +133  +1.62%

  7. NZDJPY↑  77.73    76.49   +124  +1.62%

  8. USDCHF↑0.9508  0.9373  +135  +1.44%

  9. GBPJPY↑147.89  145.84   +205  +1.41%

10. EURCHF↑1.1702 1.1548   +154  +1.33%

上昇通貨 ⇒ AUD(2回),CAD(2回),NZD(2回),GBP(2回),USD,EUR
下落通貨 ⇒ CHF(6回),JPY(4回)

The Final Round Rush : How Currencies Finished the Week.

2018年3月9日(金)の北米市場における最後の4時間での主要通貨動向です

       通貨ペア 終値 始値 変動(pips) 変動(%)
  1. NZDCAD↓0.9323  0.9361  -38  -0.41%

  2. EURCAD↓1.5760  1.5821  -61  -0.39%

  3. CADCHF↑0.7420  0.7395 +25 +0.34%

  4. GBPCAD↓1.7736  1.7792  -56  -0.31%

  5. USDCAD↓1.2809  1.2844  -35  -0.27%

  6. AUDCAD↓1.0045  1.0072  -27  -0.27%

  7. CADJPY↑   83.33    83.15 +18 +0.22%

  8. CHFJPY↓ 112.22  112.43  -21  -0.19%

  9. EURAUD↓1.5677  1.5706  -29  -0.18%

10. NZDJPY↓  77.73    77.84   -11  -0.14%

上昇通貨 ⇒ CAD(7回),JPY(2回),AUD
下落通貨 ⇒ NZD(2回),EUR(2回),CHF(2回),GBP,USD,AUD,JPY

2018年3月4日日曜日

Review of the Week.(Feb.26th - Mar.2nd 2018)

2018年2月26日(月)~3月2日(金)の週の簡単なReviewです

*米:Trump政権が追加関税を発表
→鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の追加関税
→カナダ、中国への影響が大きいと思われる
→Trump大統領が強気発言
 「貿易戦争も辞さない。楽勝できる」

*BOJ(日銀)黒田総裁が超緩和政策の”出口”に言及
→「物価上昇2%は2019年ごろには達成の可能性あり」
→「2019年度ごろに出口を検討していることは間違いない」

金融市場

①株式市場 / 債券市場

主要株式市場は下落債券市場は小幅上昇(利回り低下)
・日経平均は米の関税発表日銀の出口言及などで反落。
 週足は21,681.14円で越週。(前週21,892.71円)
・米Dow→$24,538.06、S&P500→$2,691.25、Nasdaq→$7,257.87)
 (前週 $25,311.09              $2,747.40                $7,337.39)
 (前週比  -3.05%          -2.04%          -1.08%)
・米10年債利回りは、2.86%。(前週2.87%)
・米30年債利回りは、3.14%。(前週3.16%)

②商品市場

商品市場は米国の関税や貿易摩擦懸念で値を下げる流れ
・原油価格は1バレル当たり$61.40で越週。(前週$63.54)
・金価格は1オンス当たり$1,322.31で越週。(前週$1,329.29)

③為替市場

週次ベースでJPYが最強通貨EURが追随
 貿易摩擦懸念で円高は構図としては既視感ありか。
下落サイドは米国の関税強化の影響懸念などからCADが最弱
 GBPも追随

④暗号通貨

引き続き不安定なSWING相場の中で先週は全般的に反発地合い
Bitcoinも100万円台を回復
 1Bitcoin=1,153,825円。(前週988,496円)

GLOBAL STOCKS : Yet Another Turbulent Week.

主要株式市場は相変わらずのSWING相場ですが、押し目をしっかり拾った人の勝ちだと思うと新たな材料が出て大きめに下げるという展開が目立ちます。先週も米国の関税追加の話や本邦からも黒田日銀総裁が2019年度中の超緩和措置の出口観測に言及するなどの材料に脆さを露呈したような展開でした。

先週は著名ファンドが欧州と本邦の株を売っているという話が出ていましたが、日次チャート的にも欧州株、日本株は形状的に苦戦を強いられています

鍵を握るのが米株ですが、米株が踏みとどまって世界をけん引していくのか、貿易摩擦で米国の利益を強調することで主要株式市場でもDe-Couplingが起きて米国の独り勝ちになるシナリオもあるのかという部分は気になるところです
DAX30 DAILY

FTSE100 DAILY
US DOW DAILY
US S&P500 DAILY
NIKKEI225 DAILY