投資やトレーディングの世界には色々な分析手法が跋扈しています。ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析はその代表格ですが、もう一つの軸として時間軸の分析というものがあり、サイクル理論や波動分析というような手法がこれに入ります。
大きな流れをファンダメンタルズ分析で把握して、テクニカル分析で現状のSnapshotを確認すると言うのが最大公約数的なアプローチかと思うのですが、サイクル的に時間軸的な視点からトレンドが加速や転換しやすい時間帯を意識しておくことも重要です。
何故こんな事を書いているかと言うと、実は影響力のあるサイクル分析のレポートがこの週末から今週にかけて金融市場がちょっとした変化の時間帯に入るという予測を出しているからです。
「星占い?」などと馬鹿に出来ない実績と影響力を誇るMサイクルがその一つなのですが、もう一つ気になる話がありました。
ロバートヘンリーの頭は大丈夫かと思われてしまいそうですが、実は90年代にプリンストン債なる債券を主に日本の投資家に売りまくって大穴を空けて、最後は悪魔の囁きを聞いてネズミ講的な運営に陥って破綻したマーチン・アームストロングという人がいるのですが、この人のサイクルモデルがやはり変化のタイミングに来ていると言う話があります。
そういう人間のモデルなど信用出来ないだろうと普通は思うのですが、現在も獄中にいる彼のオフィスから押収された研究と独自に解明した変化の周期分析には多くの専門家が感銘を受けており、資料として研究内容が押収された事で明るみに出たサイクル理論は彼が獄中にいる間も株式市場、商品市場、為替市場の重要変化のタイミングを当て続けて来たという話があります。正確には、彼のロジックで計算される変化日に何かしらどこかの市場で変化があったという事になります。
このモデルの変化日予測に関しては、彼自身「市場の特定は出来ないが、原則その時点で最も強いトレンドと認識されているところに変化が起こる可能性が高い」という解説をしており、我々が今そのタイミングに入ったと言うことならば現在最も顕著なトレンドとして認識されてきたものは何かを考える必要があります。
ま~そんな事を一応頭に入れながら市場を俯瞰すると・・・
1 米ドルが中立地帯から上に抜けて来た。
2 金は下に抜けて来た。
3 米株は堅調だが日経平均は失速感があるなど株式市場はバラ付き始めた。
4 米長期金利が上昇に転じ始めた。
5 欧州通貨の下落可能性が上昇している
6 ドル円は中途半端だがクロス円はベア転の印象が強まっている。
というあたりに気が付きます。
この中の幾つかが持続性のあるトレンドに進化していくのでしょうか。先週末に一部のポジションは作ったのでちょっと期待して待ちたいと思っています。
実はこのアームストロング氏のホームページは私にとっては教科書的なものだった時期がありまして、問題が起きたことは明らかですが彼がただの詐欺師ではないことは疑いの余地はありません。
彼の“I know too much”(自分は知り過ぎている)という意味深な発言や押収出来ずに行方不明のPC一台と回収出来ていない可能性のある一部の資金、そしてそんな彼の出所を米国内外の多数の”団体”が様々な思惑で待っているために当局が刑期が終了して尚、様々な理由をつけて彼を拘束し続けている可能性があるなど映画にでも出来そうなEnigmaがそこにはあります。
いずれにしても現時点では、We know too little. ですので今週の市場を注視していきましょう。
ドルインデックスは90狙いでしょうか・・・