2010年7月4日日曜日

Everything is relative...

ワールドカップの盛り上がりはたいしたものです。これで日本でもサッカーファンが一層増えることになるのではないでしょうか。

先般カナダのトロントで行われていたG8及びG20においても英国のキャメロン首相とドイツのメルケル首相が会議を抜け出してイングランドードイツ戦を観戦し、疑惑のゴールでドイツに勝利が齎された後はメルケル首相がキャメロン首相を慰めると共に詫びを入れていたと言うなんとも長閑なエピソードが伝えられていますが、実際にこのイベントのエネルギーと求心力には現在世界が直面している深刻な経済問題なども一時的に棚上げしてしまうほどのパワーを感じます。

ワールドカップ序盤はとにかく欧州が不調で、市場ではユーロ売りが進行していたこともあってソーシャルトレンドとしての共通性が論じられたものですが、実際にエマージング経済の方に目を向ければ開催国が南アフリカである事も含めて中南米からの出場5カ国は全てグループ予選を通過してトーナメントに進出するという現象も象徴的でした。

前項でも触れましたが、市場では一旦ユーロが反発し、新興国は売り叩かれているのですが、それに呼応するかのようにこの週末に出揃ったベスト4の顔触れは、何と欧州が3ヶ国、南米が1ヵ国にまで減っているではありませんか。中南米諸国はトーナメントに入ってから次々に脱落してしまったと言う事で、奇しくもワールドカップと金融市場が呼吸を合わせているかのような状況になっています。

また、事前予想を大きく凌駕して世間を驚かせた国の筆頭は意外と日本かも知れないとも思うのですが、それも現在進行形の円高との相関性を指摘する事が出来そうです。

市場のトレンドというものも実に掴み所のないものですが、社会のトレンド、ソーシャルトレンドというものも実に不思議なものであり、後者は前者をも内包して大きな潮流を作ると言うものなのかもしれないですね。

残り試合にも熱戦を期待しましょう。