2010年9月5日日曜日

A historical cross-over may be here.

 EWI(Elliot Wave International)に興味深い記事がありました。
米国の長期債利回りとDow Jones構成銘柄の平均配当利回りとを比較しているのですが、もともと1800年代から株式の配当利回りが長期債利回りよりも高かったものが1959年に逆転したまま現在に至っています。
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  このチャートの通り1959年に長期債利回りが株式の配当利回りを上回って以降は以下の通りそのまま現在に至っています。
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そして今、2010年に起きている事は言うまでもないでしょう。
この両者が約50年ぶりに交差しようとしているのです・・・・というか既に遭遇し始めていますよね。
現在ダウの平均配当利回りが2.7%でほぼ現状の10年債利回りと一緒です。つまり投資家にとって利回りという観点からは株式への投資と債券への投資は全く遜色ないということになります。
では、投資家はどうするのでしょうか?常識的に考えれば次のようになるはずです。
1 景気回復⇒株式への投資のほうがベターと判断
2 景気後退⇒債券への投資のほうが安全と判断
言うまでもなく1はクレジットリスクも取るし、強気の投資です。要するにRisk-onの潮流につながります。
一方で2はクレジットリスクは取れないと言う判断で安全資産を選択するわけですね。要するにRisk-offの潮流です。
Riskのon/offという潮流は歴史的な転換点とも重なってきわめて重要な局面を迎えていると考えれられるでしょう。
今月の債券と株式の綱引には従来以上に注目していきたいと思います。