昨年の8月以降、小康状態を挟みながら断続的に盛り上がっては悲観的な市場心理の引き金を引いてきたのが流動性危機という一大テーマなのですが、多くの市場参加者の間には最近のLibor(London interbank offered rate→ロンドン銀行間取引レート)の落ち着きを持って金融機関同士がお互いに指を指し合いながら疑心暗鬼になっている最悪の状況は一段落したと言う見方が広がっています。
金融当局は金融緩和によって流動性の供給量を増加させる事は出来ても、それを実際に吸い上げて流通させるのはあくまでも民間の経済活動であり、ここへ来て"疑心暗鬼プレミアム"が乗る形で高止まりしていたLiborが落ち着いてきた事は非常に良い兆候と言えます。ほんの10日間程の間に政策金利を4.25%から3.00%まで125bpも引き下げたFRBも一安心でしょう。
確かに各金融機関がアジアや中東の政府系運用機関などに出資を働きかけたり、やや互助会的ではありますが金融セクター内部で相互出資的な資本増強に向けた動きも出てきており、この辺りの機動的な自助努力には一定の評価が与えられて良いと思います。
金融当局サイドも、FRBの大規模利下げ、BOEの金融緩和など民間の自助努力を側面から手厚く支援する動きが継続しており、懸案の再保険業者(Monoline)救済に関しても依然として状況は流動的ではありますが各方面の関係者による建設的なスキーム策定に向けた精力的な議論が継続しています。どう転ぶにしてもここは2008年度前半の大きな震源地になることは確実でしょう。
Keep the ball rolling………..
アングロサクソンの世界では、手詰まり感を醸し出す事無く適時的にその時点で出来る事をきちんとこなすと言う姿勢が評価されるのですが、その意味においてはここまでの特に米国金融当局の動きには一定の評価を与えるべきかと思います。
確かに各金融機関がアジアや中東の政府系運用機関などに出資を働きかけたり、やや互助会的ではありますが金融セクター内部で相互出資的な資本増強に向けた動きも出てきており、この辺りの機動的な自助努力には一定の評価が与えられて良いと思います。
金融当局サイドも、FRBの大規模利下げ、BOEの金融緩和など民間の自助努力を側面から手厚く支援する動きが継続しており、懸案の再保険業者(Monoline)救済に関しても依然として状況は流動的ではありますが各方面の関係者による建設的なスキーム策定に向けた精力的な議論が継続しています。どう転ぶにしてもここは2008年度前半の大きな震源地になることは確実でしょう。
Keep the ball rolling………..
アングロサクソンの世界では、手詰まり感を醸し出す事無く適時的にその時点で出来る事をきちんとこなすと言う姿勢が評価されるのですが、その意味においてはここまでの特に米国金融当局の動きには一定の評価を与えるべきかと思います。
At least, they are TRYING.
地合いは依然不安定ですが、株式市場は底入れに向けた動きを始めたようにも見えますし、為替市場では米ドルの底打ちがほぼ確認されつつあるという分析が目立ってきました。
金融市場の安定→Volatilityの低下は投資意欲の上昇に繋がるので、株式市場、商品市場、為替ではクロス円に上昇圧力が掛かる事になります。現状の市場心理の改善は多分に希望的観測という段階なので、依然上昇余地は限定的と思ったほうが無難ですが、少なくとも最悪のシナリオであるHard landingからSoft landingという軟着陸シナリオに向けた可能性が上昇していると言う事でしょう。
It is not the fact but the recognition that really makes the market.
金融市場は、事実ではなく、参加者が事実であると認識するもので動きます。そして認識の広がりと共有は事実に働きかけて、それを変えてしまう力をも持ち得ます。
前向きである事、自信を持つ事の重要性は金融市場でも同じであり、市場心理の修復は最終的な事実を修復に向かわせる力をも持ち得るという事です。
その意味で、週末のG7会合でも前向きなモメンタムを更に強めるような内容が出せるかどうかがきわめて重要であったと思います。 今回は東京で行われると言う事もあって大いに期待したいところでしたが、現時点でメディアを通して確認出来る内容は極めて総花的な内容のみであったような気がします。
地合いは依然不安定ですが、株式市場は底入れに向けた動きを始めたようにも見えますし、為替市場では米ドルの底打ちがほぼ確認されつつあるという分析が目立ってきました。
金融市場の安定→Volatilityの低下は投資意欲の上昇に繋がるので、株式市場、商品市場、為替ではクロス円に上昇圧力が掛かる事になります。現状の市場心理の改善は多分に希望的観測という段階なので、依然上昇余地は限定的と思ったほうが無難ですが、少なくとも最悪のシナリオであるHard landingからSoft landingという軟着陸シナリオに向けた可能性が上昇していると言う事でしょう。
It is not the fact but the recognition that really makes the market.
金融市場は、事実ではなく、参加者が事実であると認識するもので動きます。そして認識の広がりと共有は事実に働きかけて、それを変えてしまう力をも持ち得ます。
前向きである事、自信を持つ事の重要性は金融市場でも同じであり、市場心理の修復は最終的な事実を修復に向かわせる力をも持ち得るという事です。
その意味で、週末のG7会合でも前向きなモメンタムを更に強めるような内容が出せるかどうかがきわめて重要であったと思います。 今回は東京で行われると言う事もあって大いに期待したいところでしたが、現時点でメディアを通して確認出来る内容は極めて総花的な内容のみであったような気がします。
リーダーシップとまでは行かなくてもせめて何かの議論で日本のイニシアティブはあったのでしょうか? 週明けの金融市場が注目されます。
最終的な事実は将来の歴史の教科書が教えてくれるでしょう。そこに向けた認識と心理の"ゆらぎ"と共に金融市場のSWINGは続きます。