2011年7月24日日曜日

Colours of the Week.

欧州
流石に先週も欧州の周縁国債務問題がメディアのヘッドラインの中心であり、この内容次第で市場が大きく乱高下する展開でした。結局EU首脳会談後にギリシャ救済の新たな枠組みが持ち出された事から一旦欧州売りが一服した格好です。首脳会談では欧州金融安定化基金(EFSF)のより効果的且つ柔軟な運営でも合意されています。
 ギリシャ支援は実に109bioEURという規模になりました。民間投資家の関与は引き続き自主的な参加とされていますが50bioEUR規模で見込まれています。少なくともEFSFのローンが7.5年から15年や30年に長期化されるようですので時間的猶予も大幅に拡大したと言えるでしょう。これを受けてEURは結構反発しています。

EURUSD DAILY












南半球は半端じゃなく凄かったですね。欧州混乱の一服によるRisk資産への資金還流もさることながら欧米の混乱を嫌気した地政学的な要因もありそうです。南半球においておくほうが余程安心できると言うのは確かでしょうね。

AUDは前週にWestpac銀行が出したRBAが利下げに傾くと言う予想が徐々にインパクトを失い、やがて金価格が1オンス当たり1600ドルを超えていくなどの動きを受けて大幅反発に転じました。


AUDUSD DAILY











ニュージーランドも第二四半期のCPIが予想外の高騰となる5.3%にまで急進していた事から中銀のRBNZが年内にも利上げを再開する可能性が急上昇しており、こちらも大きく反発しました。このCPIの強さは1990年以降で最高の水準です。

NZDUSD DAILY











引き続き南半球の強さは注目が必要でしょう。

Top FX Movers Last Week.

先週もなんだかんだで世の中も金融市場も結構動きました。

終わってみれば①Risk-onバイアスが反発して部分的ではありますが安全資産からリスク資産に資金が移動した絵、②RiskのOn-Offでは語れない現物資産買い、③地政学的な追い風もあっての南半球買い・・・という絵柄が混在した展開となっています。

いつものように週を通した主要通貨ペアの変動ランキングを確認してみましょう。

          通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)

①NZDCHF↑ 0.7078    0.6873     +205     +2.90%

②NZDUSD↑ 0.8642    0.8435     +207     +2.40%

③AUDCHF↑ 0.8883    0.8671     +212     +2.39%

④AUDUSD↑ 1.0842    1.0639     +203     +1.87%

⑤EURCHF↑  1.1748    1.1529     +219     +1.86%

⑥NZDJPY↑  67.87      66.74       +113     +1.66%

⑦NZDCAD↑ 0.8188   0.8055     +133      +1.62%

⑧GBPCHF↑ 1.3342    1.3133     +209      +1.57%

⑨EURUSD↑ 1.4356    1.4150     +206      +1.43%

⑩AUDCAD↑1.0280    1.0137     +143      +1.39%

上昇サイドでの登場は NZDが4回,AUDが3回,EURが2回でGBPが1回でした。
下落サイドはCHFが4回,USDが3回,CADが2回でJPYが1回となっています。

EURは予想以上の反発をしていますが、AUDやNZDの南半球通貨が大躍進していますね。

次項では少し内容を見ていきましょう。

2011年7月18日月曜日

Gold is pushing $1,600 per ounce.

週初月曜日も金は上昇しています。このまま終われば11連騰と言う事になりますが、この1オンス当たり$1,600という水準で止まらなければこのまま調整も無く$1,800狙いというシナリオが見えてきます。

GOLD DAILY⇒$1,600超えか・・・

銀や白金などの工業需要のある貴金属をアウトパフォームする金の買われ方には投資家の必死の防衛策が見えてくるようです。

各方面のインサイダー的な情報も入る会合のようなものに幾つか顔を出すのですが、世界中で政治や経済が行き詰っているように思えてきます。

米国は債務の上限の引き上げ交渉が山場を迎えていますが最悪の場合は期間限定のデッドロック状態になるかもしれません。オバマ陣営は共和党が国の財政難を政局にしていると避難していますが、実効的な赤字削減策とセットである必要がある以上債務上限の引き上げ=増税ですのでどうしても中身の議論になるのは致し方ないところです。

欧州の問題は凝りもしない二枚舌です。最早ストレステストの結果など額面通りに受け取る人の方が稀でしょう。幹部を欧州出身者で固めたIMFにしてもギリシャやアイルランドなど同胞周縁国に対するスタンスはアジアなど新興国の経済が行き詰った時に見せた厳しい対応とはかけ離れた同情的なものです。最近ではECBのトリシェ総裁までが周縁国を格下げする格付機関を批判する姿勢を示しており、身勝手甚だしいと言う気がしています。

将来は世界共通の大問題となる少子高齢化や資源不足に対処しながら自国通貨高にも潰れない課題先進国としての日本への投資が増えて余計に円高になっていますが、ここはとにかく政治が酷いですね。
 それに最近は空席の目立つ大相撲名古屋場所を見ていると、どこか欧州などとも共通点があるような気になってきました。非常に残念ですが問題の隠蔽体質ですね。
 八百長というのは残念ながら大相撲の歴史の中で常に存在していたもののはずです。一部には興行という性格上それを必要悪とする意見すらあります。地方巡業の取り組みは大半がそうだし、上位力士のトーナメントにしても怪我をしないように無理をせずに取っていると言う意味で既に真剣勝負とは言えません。米国の新聞記者のように様々な不可解なデータ(既に勝ち越している力士と7勝7敗の力士が千秋楽に対戦した再の後者の異様に高い勝率など)で示さなくても暗黙の了解的な部分は皆に有ったのではないでしょうか。
 一部力士の薬物使用問題などの捜査の中でそれが表に出てきたところで急に一部の力士達だけに責任を被せてトカゲの尻尾切りの様なことをした事はかえって協会の信用を落としてしまった様にに思います。また多くの関取が調査に非協力的であった事も大相撲の病巣の深さを露呈していました。また本場所中は出勤(?)した力士が支度部屋に入るところで携帯電話を預かると言う茶番もファンを馬鹿にした話です。誰が当日に支度部屋同士で八百長の交渉をするものでしょうか。これまでの八百長でもちゃんと前日には段取りは出来ていたはずです。

今後日本の大相撲がスキャンダルがキッカケで消滅した韓国相撲のようになっていくのかどうか非常に心配していますが、このような何も信用できないような世相の中で金価格が上昇していくのはこれまた仕方の無い事なのかもしれませんね。

金は元々価値の根源ではありますが、今の買われ方はちょっと寂しい上昇であると言うお話でした。

Gold and Silver : Back on track to SHINE.

欧州中心にリスク回避モードが強まり、米国ではQE3の可能性まで登場した事で先週の貴金属価格も圧巻の上昇と言う印象でした。

GOLD DAILY

Gold価格はこの日次チャートの通り10連騰。2週間負けなしという勢いです。

SILVER DAILY

銀価格は9勝1敗ですが、勢いと言う意味では全く負けていませんね。

今年前半は調整局面入りしていた貴金属価格は調整終了で再上昇というシナリオが見えてきたようです。

Taking Europe to Task again.

欧州が繰り返している周縁国の救済を演出しては回復を装う"Extend and Pretend"作戦が金融市場から見透かされ始めたような展開になってきました。

先週は金曜日に一つの山場となるストレステストの結果発表がありギリシャ2行、スペイン5行、オーストリア一行の計8行が”不合格”という結果となりましたが、市場は寧ろそれ以前の一連の格下げに反応したという印象でした。

CDS市場のスプレッドが拡大しギリシャからスペイン、イタリアというより規模の大きい経済への混乱拡大が懸念される中で格付機関のFITCHがギリシャの信用格付をCCCに下げた上で同国の債務不履行リスクを”Real Possibility"と表現した事、同じくMoody'sがアイルランドの格付をBa1に下げた事で欧州周縁国のソブリンリスク問題が再燃した格好です。

EURは乱高下を繰り返しながら基調は着実に下向きになってきました。

EURUSD DAILY
このチャートの通り市場の米ドル不信も手伝ってEURは対ドルでは時折反発していますが、対CHF や対JPYでは結構なベアトレンドになっています。


EURCHF DAILY
  対CHFでは新安値更新中です。
EURJPY DAILY

対ドルで80円割れ定着の円高ですが対EURでもこの通りです。

とにかく欧州のExtend and Pretendという作戦は市場の評価を得られていませんね。

2011年7月17日日曜日

Top FX Movers Last Week.

先週は完全なリスク回避モードの動きとなりました。

欧州⇒市場の不安を拭い切れずにCDSスプレッドも拡大。周縁国の格下げの動きも活発化。

米国⇒バーナンキ議長の議会証言初日でQE3の可能性を示唆。二日目に火消し発言。

豪州⇒欧州危機の影響懸念等を理由に主要金融機関がRBAの利下げサイクル開始を予想。

と言うような背景が中心ですが、結局安全資産が上昇し、リスク資産が下落する動きとなっています。安全資産というのは貴金属と通貨ではCHFとJPYが中心ですね。

では先週の主要通貨ペアの変動ランキングを見てみましょう。

         通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①AUDCHF↓0.8671    0.8984    -313        -3.61%


②EURCHF↓1.1529    1.1912    -383        -3.32%

③AUDJPY↓84.11       86.57      -246        -2.92%

④USDCHF↓0.8139    0.8352    -213        -2.62%

⑤EURJPY↓111.94     114.81    -287       -2.56%

⑥GBPCHF↓1.3133    1.3413    -280       -2.13%

⑦AUDCAD↓1.0137   1.0348    -211       -2.08%

⑧USDJPY↓  79.09     80.66      -157       -1.99%

⑨EURCAD↓1.3473   1.3739    -266       -1.97%

⑩NZDCHF↓0.6873    0.7008    -135      -1.96%

上昇サイドに登場する通貨はCHFが5回,JPYが3回,CADが2回でした。
下落サイドはAUDが3回,EURが3回,USDが2回でGBPとNZDが一度ずつの登場です。

CHFの強さは圧巻で先週も対USD,EUR,GBPでの最高値を更新しています。久し振りにスイス金融当局からもCHFの独歩高的な状況に対する強い懸念の表明も出ているので要注意ではありますが既存の材料から判断すればCHFの上昇余地はまだまだあると思われます。

やはり今のところ2011年後半戦はVolatilityが上昇してくると言うシナリオが当たっているように思います。前半戦が地上戦だったとすれば後半戦は空中戦の予感がしますね。