先週は完全なリスク回避モードの動きとなりました。
欧州⇒市場の不安を拭い切れずにCDSスプレッドも拡大。周縁国の格下げの動きも活発化。
米国⇒バーナンキ議長の議会証言初日でQE3の可能性を示唆。二日目に火消し発言。
豪州⇒欧州危機の影響懸念等を理由に主要金融機関がRBAの利下げサイクル開始を予想。
と言うような背景が中心ですが、結局安全資産が上昇し、リスク資産が下落する動きとなっています。安全資産というのは貴金属と通貨ではCHFとJPYが中心ですね。
では先週の主要通貨ペアの変動ランキングを見てみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①AUDCHF↓0.8671 0.8984 -313 -3.61%
②EURCHF↓1.1529 1.1912 -383 -3.32%
③AUDJPY↓84.11 86.57 -246 -2.92%
④USDCHF↓0.8139 0.8352 -213 -2.62%
⑤EURJPY↓111.94 114.81 -287 -2.56%
⑥GBPCHF↓1.3133 1.3413 -280 -2.13%
⑦AUDCAD↓1.0137 1.0348 -211 -2.08%
⑧USDJPY↓ 79.09 80.66 -157 -1.99%
⑨EURCAD↓1.3473 1.3739 -266 -1.97%
⑩NZDCHF↓0.6873 0.7008 -135 -1.96%
上昇サイドに登場する通貨はCHFが5回,JPYが3回,CADが2回でした。
下落サイドはAUDが3回,EURが3回,USDが2回でGBPとNZDが一度ずつの登場です。
CHFの強さは圧巻で先週も対USD,EUR,GBPでの最高値を更新しています。久し振りにスイス金融当局からもCHFの独歩高的な状況に対する強い懸念の表明も出ているので要注意ではありますが既存の材料から判断すればCHFの上昇余地はまだまだあると思われます。
やはり今のところ2011年後半戦はVolatilityが上昇してくると言うシナリオが当たっているように思います。前半戦が地上戦だったとすれば後半戦は空中戦の予感がしますね。