2009年12月20日日曜日

Return of GEOPOLITICAL risk?

地政学的リスク・・・Geopolitical Riskという言葉が久し振りに想起させるニュースが出ています。

依然として状況は不透明な部分がありますが、一応の注意は必要でしょう。

1 パキスタンのクーデター騒動

パキスタンでクーデター発生かと言う憶測報道は当然ながらドル上昇の背景の一端でした。インドとの緊張関係、核保有刻であることなどここでクーデターが起きれば大変な事です。一応報道されている範囲では、ザルダリ大統領のババール報道官が正式に否定声明を出しているようです。同国はリスク回避目的から重要閣僚の出国禁止ルールを制定していますが、ムフタル国防相ら2名の閣僚が出国しようとして空港でSTOPされた事があらぬ憶測を生んだようだとされています。

出国目的は国際会議への出席ですが、主要閣僚レベルでこんな重要なルールの認識が甘かったという事はありうるのでしょうか。

2 イラン・イラクの軍事緊張

これは金曜日のニュースですね。イランの戦闘部隊が17日早朝、イラク領内に侵入し、東メイサン油田の一部を占拠したという話です。これは憶測などではなく事実なのですが、イラン部隊は本格的な軍事行動をとっているわけではなさそうで、十数名程度の部隊が実際にそのような行為をしたものの既に引き上げているようです。またここは 放棄された油田であり、イラン、イラク両国間に領有権をめぐるDisputeがあるようです。また同様の行為は今年だけでも何度も起きているという話もあります。

どちらも大騒ぎをする必要は無いものの、今後の展開次第では大事になる可能性が否定出来ないという位置付けかと思います。

胸騒ぎの年末ということになるのでしょうか・・・