2011年1月10日月曜日

EURO started 2011 off on the wrong foot.

年末にかけて随分と失地を回復してきたEUROですが、年明け後には周辺国問題が再燃して大きく売り込まれる展開になっています。周辺国問題はギリシャに始まり、アイルランドを経て今度はポルトガルがクローズアップされ始めています。スペインやイタリアまで波及してしまうと本当に大変な事になりそうな気配ですが、先週は米国の雇用関係の数字に随分と改善の兆しが出てきた事もあり米ドルが反発する一方でEUROは売られると言う展開が目立ちました。

EURUSD DAILY :今年に入って大幅反落

EURは対USDで1.31と1.30を一気に割り込み、対GBPで0.83,対AUDでも新安値を更新する勢いです。今週はポルトガル、スペイン、イタリアで国債入札がありますが特に水曜日に1.25bioEUROの発行を控えるポルトガル国債の10年物利回りは先週金曜日時点で7.25%まで急騰しました。これはギリシャやアイルランドがEUやIMFの救済を受け入れた際の水準を上回るものです。

米国の経済指標は予想以上に好調を維持しています。ISMインデックスは製造業も非製造業も強い内容(それぞれ57と57.1でした)でしたし、民間のデータですがADP雇用レポートが297千人の増加となり、これは市場予想の3倍という規模でしたので米国の雇用の回復は予想以上のピッチで進んでいると言う印象を強めました。
 メインイベントでもあった金曜日の雇用統計ですが、事前にADPで驚異的な数字が出ていた事もありNFP(非農業部門新規雇用増加数)の予想は150千人の増加から一部では450千人規模の増加になると言う期待まで膨らんでいました。実際の結果は103千人という事でこの部分は大幅に期待を裏切った格好でしたが前月分が上方修正されたことに加えて失業率が9.8%から9.4%まで一気に下がっていた事で米ドルが大きく反落する展開にはなりませんでした。

週末時点でEURは対ドルで1.29割れ寸前でしたのでテクニカル面でもベアマーケット入り再開と言うイメージが強く、今週は一つの重要な正念場を迎える事になりそうです。