2012年12月31日月曜日

GBPJPY : Call This a MEGA-TREND.

米ドルそのものは決して強くない中でドル円がここまでの上昇をしていると言う事で、当然ながらクロス円での円安が大きな値幅を出しているのですが、7月~8月には120円台前半をうろついていた英国ポンド円が140円にも迫る水準で越年する事になると予想していた人は流石にいないのではないでしょうか。
GBPJPY DAILY ⇒ チャートは殆ど対角線状態













GBPJPY MONTHLY ⇒ 5ヶ月連続陽線!
この月足のチャートで見ても8月以降5ヶ月連続の陽線であり、且つ陽線がだんだん長くなっている状況です。

これは極めて強気なチャートということになりますね。

GBPJPYと言う掛け算のクロスには珍しい事ではないかもしれませんが、前半に110円台まであったものが140円近辺で越年する勢いなのは凄い事ですね。

Europeans still Marches vs Commodities.

対コモディティ通貨での欧州通貨の反発が依然として続いており、円安同様に息の長い動きになってきました。
EURAUD DAILY ⇒ Huge Reversal Continues...












EURCAD DAILY ⇒ Still Looking Bullish.

欧州は根本的な問題は解決のめどが立っていない以上、2013年もどこかで売り込まれる可能性が大きいと見ていますが、中国経済などを中心に新興国経済の勢いにも陰りが見えてきている影響が特に豪州などに影を落としている状況です。

欧州通貨売り/コモディティ通貨買いというポジションは年単位で保有する長期ポジションとして今年の秋口位までは大変な広がりを見せていた事から、積み上がったポジションの解消フローも予想外にしつこいカウンタートレンドを形成してきました。

2013年はもう一度このクロスで欧州売りサイドから勝負出来ると思っているのですが、タイミングとレベルは慎重に選んでいく必要がありそうです。

2012年12月30日日曜日

USDJPY closed the Week below 86 mark.

それにしても・・・ドル円は値幅的にもよくここまで来たなと思いますし、季節的な調整リスクをも完全に凌ぎ切ったかに思えるのですが、先週のクロージングに向けて調整が入り86円台を維持出来ずに越週しました。
USDJPY DAILY ⇒ 金曜日は長い上髭+陰線

金曜日は86円台が全部上髭となっての陰線引けです。

週明けは年末で市場も薄いはずですのでちょっと要注意かもしれませんね。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

先週金曜日の北米市場の最後の4時間の攻防です。

 通貨ペア ↑↓  終値   始値    変動(pips)  変動(%)
①CADJPY  ↓   86.24   86.50    -26     -0.30%

②GBPCAD ↑  1.6119  1.6076  +43   +0.27%

③NZDJPY  ↓   70.47    70.63    -16    -0.23%

④USDCAD ↑  0.9969  0.9948  +21   +0.21%

⑤GBPNZD ↑  1.9719  1.9682  +37   +0.19%

⑥CADCHF ↓  0.9158  0.9175   -17    -0.19%

⑦EURCAD ↑  1.3177  1.3154  +23   +0.17%

⑧AUDJPY  ↓   89.19    89.33    -14    -0.16%

⑨NZDCHF ↓   0.7482  0.7493  -11    -0.15%

⑩NZDUSD ↓   0.8196  0.8208  -12    -0.15%

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ JPY(3回),GBP(2回),USD(2回),CHF(2回),EUR
下落通貨 ⇒ CAD(5回),NZD(4回),AUD

円安に調整が入り、一方でコモディティ通貨に下落圧力が掛かる展開で越週という図式ですね。

Top FX Movers Last Week.

先週は途中から通勤時間の電車も結構空いて来る感じでしたね。実際に出勤していた人達でも挨拶回りが中心だったと言う人も多かったのかもしれません。

金融市場のほうは、当然ながら想定される季節的な調整リスクに晒されながらもトレンドフォロー的な動きが何処まで続くのかに注目が集まりました。

結果的には安倍政権の組閣なども消化して、円安、株高と言うトレンドは保たれていましたが、金曜日の海外時間には流石に調整的な動きが入って越週しています。

週を通した主要通貨ペアの動きとしては以下のようになりました。

  通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①CHFJPY  ↑   94.16     91.89     +227    +2.41%

②EURJPY  ↑  113.68    111.05   +263    +2.31%

③USDJPY  ↑   86.00     84.23     +177    +2.06%

④GBPJPY  ↑  139.04    136.19   +285    +2.05%

⑤AUDJPY ↑   89.19     87.64      +155    +1.74%

⑥CADJPY ↑   86.24     84.77      +147    +1.70%

⑦NZDJPY ↑   70.47     69.36      +111    +1.58%
 
⑧NZDCHF↓   0.7482   0.7547     -65       -0.87%

⑨EURNZD↑  1.6122   1.5988     +134    +0.83%

⑩AUDCHF↓  0.9468   0.9533      -65      -0.69%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ CHF(3回),EUR(2回),USD,GBP,AUD,CAD,NZD
下落通貨 ⇒ JPY(7回),NZD(2回),AUD

最後に調整的な動きで終了しているとは言え、先週も変動率上位7位までが円安の動きでした。
また、欧州通貨が南半球通貨に対して上昇する動きも継続していた事がわかります。

2012年12月24日月曜日

Happy Holiday Season.

今年も遂にクリスマス・イブを迎えました。

皆様が良い休暇を迎えられますように、心からお祈りいたします。

I want to wish you and your loved ones a Merry Christmas and a Happy New Year!

                             Robert Henry.

PS

My Favorites

http://www.youtube.com/watch?v=4Zh-yR0pbmU

http://www.youtube.com/watch?v=zQWXfHzOKUU 

2012年12月23日日曜日

Are Precious Metals in for a Bad Finish of the year?

今月の貴金属の調整は予想外に深いものとなっています。
Gold Daily ⇒ Tough Ride.










 
Silver Daily ⇒ Even Steeper Correction.


金も銀もかなり深い調整過程にありますが、あのジム・ロジャース氏なども含めて市場参加者のViewが強気一辺倒に傾き過ぎていたことを第一の理由に挙げて説明しています。

個人的にはクリスマスの時期には世界中の人々がイエスを売ったユダが受け取った対価が銀貨だった事を思い出すので銀には売られやすい季節だと真剣に思っていますが(笑)、銀の価格はオンスあたりで$35を越えられずに切り返して$30も割ってきました。

米・欧・日の踏み込んだ量的緩和の継続方針が示される中で、インフレもしくはスタグフレーション的なリスクシナリオを持つならば、この水準は買いかも知れませんね。

USDJPY is Treading Water.

ドル円は必死に横ばっている感じですね。
USDJPY Daily ⇒ 84円台維持で横ばい。

 
上げ足が早かったので、2円や3円は調整しても驚かないと言う印象なのですが、依然として83円台に落ちると新たな
回が沸いてくるかのようなチャート形状になっています。

銀行勢のレポートでは、流石に輸出企業の実需の売り玉も減っているとの事ですが、一方で流石に円売りを仕掛けたとされる海外勢もクリスマス休暇前にリスク量の縮小をしているはずなのですが、依然として85円の節目を視野に入れる水準で横ばい推移するドル円の動向からは目が離せません。

要注意なのは、クリスマス休暇から復帰すると臨戦態勢になる海外勢と入れ違いに正月モードに入る日本勢と言う図式です。毎年の事とは言え、今年は余計に注意が必要なのではないでしょうか。そもそも海外勢が引き金を引いたとされる円売りですので、本邦勢がお屠蘇気分に浸る時期に気が付くと音も無く85円を突破していたなどと言うシナリオも十分ありでしょう。

Liquidation of Europe/Commodity Crosses

既に述べたとおり、一時は”The Trade of the Lifetime”の称号(?)を謳歌した欧州売り/コモディティ買いのクロスポジションの巻き戻しが顕著です。

・年末要因
・欧州混乱の沈静化
・コモディティ市場の不調
・メインテーマのシフト(欧州 ⇒ 日本)

等の要因がありそうです。 
EURAUD Daily ⇒ A solid Reversal
EURCAD Daily ⇒ CAD also Gives in.
円安以外で言えば、この年末相場の特徴は株式市場の好調と商品市場のもたつきです。

この株式市場と商品市場のDivergenceは一部で注目を浴びており、2013年の注目材料と思っていた方が良さそうです。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

クリスマス休暇前の最後の調整場となった金曜日の北米時間の最後の4時間の攻防です。

   通貨ペア  ↑↓  終値      始値    変動(pips) 変動(%)
①AUDCHF ↓   0.9533   0.9557   -24    -0.25%

②CADCHF ↓   0.9218   0.9238   -20    -0.22%

③EURJPY  ↑   111.05    110.82   +23   +0.21%

④EURAUD ↑   1.2663   1.2637   +26   +0.21%

⑤NZDCHF ↓   0.7547   0.7561    -14    -0.19%

⑥CHFJPY  ↑   91.89     91.74      +15   +0.16%

⑦EURCAD ↑  1.3094   1.3073    +21   +0.16%

⑧AUDUSD ↓  1.0405   1.0419     -14    -0.13%

⑨GBPAUD ↑  1.5532   1.5514    +18   +0.12%

⑩GBPJPY   ↑  136.19   136.04    +15   +0.11%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ CHF(4回),EUR(3回),GBP(2回),USD
下落通貨 ⇒ AUD(4回),JPY(3回),CAD(2回),NZD

週の最終調整でも欧州通貨買い/コモディティ通貨売りのバイアスが残ったようです。円も弱く終わっていますね。

Top FX Movers Last Week.

先週は日銀の10兆円の追加緩和+2%インフレ目標の検討(1月に結論)などの材料がありましたが、市場にサプライズを齎すものは無く、寧ろ年末要因による調整的なバイアスが強まる中での取引が続いたと言う印象です。

ここへ来てオプション市場における円のVolatilityも大きく低下しており、円安を狙ったオプションのポジホンにも手仕舞い圧力が強まってきたようですが、実際の円安の動きには思ったほどの調整が入りません。今回も84円台を維持しての越週ですが、個人的にはやや驚いています。

主要通貨ペアの週次のパフォーマンスは以下のようになりました。

   通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①EURNZD ↑  1.5988   1.5541   +447   +2.80%

②NZDCHF ↓  0.7547   0.7758    -211    -2.80%

③NZDUSD ↓  0.8234   0.8460    -226    -2.74%

④GBPNZD ↑  1.9611   1.9087   +524   +2.67%

⑤NZDCAD ↓  0.8177   0.8337   -160    -1.96%

⑥NZDJPY  ↓   69.36     70.63     -127    -1.83%

⑦AUDCHF ↓  0.9533   0.9692    -159    -1.67%

⑧EURAUD ↑  1.2663   1.2454   +209   +1.65%

⑨AUDUSD ↓  1.0405   1.0564    -159    -1.53%

⑩GBPAUD ↑  1.5532   1.5297   +235   +1.51%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ EUR(2回),CHF(2回),USD(2回),GBP(2回),CAD,JPY
下落通貨 ⇒ NZD(6回),AUD(4回)

ここに来て年半ばにはTrade of the lifetimeとまで持て囃された欧州通貨売り/コモディティ通貨買いのポジションに巻き戻しが入っている事は明らかです。

2012年12月16日日曜日

AUDNZD is worth looking into.......

これにトレンドが出る時はしっかり乗りたいと言うクロス取引がAUDNZDです。

これが最近・・・もしかしたら・・・と思っているのですが、どうでしょうか。
AUDNZD DAILY ⇒ このDownトレンドに注目


USDJPY,EURUSD,EURJPYなど・・・誰もが見ている通貨ペアがレンジ取引に甘んじている時に意外なところに収益機会が転がっている事があります。

もう何年も前の事ですが、まさに為替市場全体のVolatilityが低いと多くの人が嘆いている時にこのクロスでBig Moneyを稼いだトレーダーの話を聞きつけて、チャートで確認すると物凄く明確なトレンドがずっと続いていた事がわかり、深く感心した事があります。

その時以来、通貨の星取表をマトリクスでチェックするようにしているのですが、最近のAUDNZDはしっかりとレーダーに引っ掛かってきました。

暫くは戻り売りで見てよいと思います。中長期の保有という戦略になるでしょうが、面白いのではないでしょうか。

EUR : More Than Resilient.

EURのここまでの回復力は正直言って想定外でした。
EURUSD DAILY ⇒ Breaking Higher.
ある意味ではテーマが陳腐化してしまっていたと言うところにより新鮮味のある円安と言うテーマが現れた事もあるでしょう。

また12月要因でのショートカバーという要素もあるのでしょうが、先週もEURUSDは5連続陽線を出して週足ベースでも1.31を確保しています。

対円も然りですね。
EURJPY DAILY ⇒ Keeps Rising

ここでやめると、円とドルが弱いのだからある意味当然でしょうとなってしまうかもしれないので、対AUDでのEURの強さを測って見ると・・・・
EURAUD DAILY ⇒ Solid Recovery

更に対CADでも・・・
EURCAD DAILY ⇒ Wow

これもかなりな回復力ですね。

ギリシャ支援などには一定の目処が立ったものの時間を稼いでいるだけだと言う評価も定着しており、最悪期は脱した可能性があると言う評価が精一杯なのですが、あたかも欧州問題自体が解決に向かっているかのような値動きにも見えます。

少なくとも年内は上値追いで終わる可能性が高いと見ており、EURの真価を問うのは2013年と言う事になりそうです。

USD on the Defensive.

この週末の本邦総選挙前の注目材料に先週のFOMCがありました。

所謂Opearation Twistが今月末で終了する事に対して米国がどのような策を打ち出すのかなどが注目されていましたが、改めてBernanke議長率いる現在のFRBが覚悟を示す内容になっています。
 今回発表された長期債の購入(月間$45bio)は、既にあるモーゲージ債の購入(月間$40bio)に加えての措置です。合計ではFEDが月間$85bioもの債券を購入していく図式になります。

この措置の期限は?・・と言う事に対しては従来の時間軸を明示するのではなく、FRBのMandateである雇用と物価に直接リンクさせるという荒業をやってのけています。失業率が6.5%まで下落するまで、或いは物価上昇率が2.5%を超えてくるまで・・・・と言う事です。

足元の経済指標の改善傾向もあり、この措置は資産市場全般に所謂Risk-On的な追い風を齎し、米ドルと日本円の下落の触媒にもなっています。

米ドル総体の傾向を示すDXY(ドルインデックス)もかなり落ちてきました。これはドル円だけ見ていてたら中々判らない事です。
DXY中期チャート ⇒ Looking Bearish

 今回は81.45レベルで切り返して下落中であり、一時79.50をヒットしています。
 ここまではConsolidationの範疇ですが、今後も続落して78割れで越年とでもなると2013年の展望も結構なドルベアが急増しそうです。

円だけではなく、ドルも重要な局面を迎えていると言うのが今月のテーマであると意識していきましょう。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

金曜日の北米時間の最後の4時間の攻防です。

 通貨ペア ↑↓ 終値    始値    変動(pips)  変動(%)
①USDCHF↑   0.9177  0.9170   +7    +0.08%

②NZDCAD↓  0.8337  0.8343    -6     -0.07%

③USDJPY↑    83.50    83.44     +6    +0.07%

④NZDUSD↓  0.8460  0.8466    -6     -0.07%

⑤GBPNZD↓  1.9087  1.9100  -13     -0.07%

⑥NZDCHF↓  0.7758  0.7763    -5     -0.06%

⑦EURNZD↓  1.5541  1.5551  -10     -0.06%

⑧AUDCAD↓  1.0412  1.0417   -5     -0.05%

⑨AUDUSD↓  1.0564  1.0569   -5      -0.05%

⑩EURCAD↓  1.2972  1.2978   -6     -0.05%

上記通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ USD(4回),CAD(3回),NZD(2回),CHF
下落通貨 ⇒ NZD(3回),EUR(2回),AUD(2回),CHF,JPY,GBP

週の最後の需給調整で米ドルに買戻しが入る一方で週末に総選挙を控えた日本円には目立った買戻しの動きは入っていなかったように見えます。

選挙で自民党の圧勝を確信しているのか、そうならなかった場合の調整も円安の流れを変える力は無いと見ているのか。いずれにしても選挙結果は大いなる注目材料です。

Top FX Movers Last Week.

先週はFOMC等の注目イベントを消化し、週末には大注目の日本の総選挙が控えると言う状況下で神経質な展開が予想されましたが、結果的にはFOMCが今月末で終了するOperation Twist政策に次ぐ拡張量的緩和策と実施期限を失業率の6.5%への低下とヒモ付けるという事実上のオープンエンド化を発表した事でドル売りの流れが優勢となりました。

一方で円安の流れも継続したのですが、断続的な調整が入りながらもメディアによる自民圧勝の予想なども受けて予想以上のモメンタムが継続しました。流石にドル円の84円レベルの抵抗は強く、84円ー85円の節目への挑戦時期は今回の総選挙の結果次第というイメージとなってきました。

週次の総括は以下のようになりました。

  通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①EURJPY ↑   109.92   106.58    +334    +3.04%

②CHFJPY↑    90.97     88.22      +275    +3.02%

③NZDJPY↑    70.63     68.65      +198    +2.80%

④GBPJPY↑    135.00   132.24    +276    +2.04%

⑤AUDJPY↑    88.22     86.49      +173     +1.96%

⑥USDCHF↓   0.9177   0.9345     -168      -1.83%

⑦EURUSD↑   1.3161   1.2924    +237     +1.80%

⑧NZDUSD↑   0.8460   0.8324    +136     +1.61%

⑨CADJPY↑    84.68     83.32      +136     +1.61%

⑩CADCHF↓   0.9303  0.9443      -140     -1.50%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ CHF(3回),EUR(2回),NZD(2回),GBP,AUD,CAD
下落通貨 ⇒ JPY(6回),USD(3回),CAD

円、ドルが弱いと言う流れは注目ですね。円安の流れは距離よりも持続力が印象的です。

2012年12月9日日曜日

Quake : A Matter of WHERE.

金曜日の地震は東京にいても非常に不気味に感じました。

揺れの周期が長く、兎に角長時間揺れたと言う印象で、その後の報道で見た震度よりも大きかったように思います。

観測された津波の規模も小さく、被害も大した事なさそうで安堵しました。

さて、相場の方ですが、前項にも書いた市場の反応から以下のように整理出来るのではないでしょうか。ポイントは大き目の地震が発生した場合の相場の反応は発生場所次第と言う事です。

東京など首都圏で発生した場合 ⇒ 一気に円売りへ。

地方での発生の場合 ⇒ 一旦円買いとなり、やがて円売りに反転。

世界中で自然災害や戦争、紛争と言う事象が大きく市場を含めた世の中を動かすと言う時代に入っています。兎に角、十分に注意していきましょう。

Between the Quake and the NFP.

円ショートも当座の正念場を迎えているようです。
USDJPY DAILY

これはドル円の日次チャートですが、この2週間は一進一退を繰り返しながらひたすら市場のポジションが拡大してきたイメージです。シカゴIMMの投機中心と解釈される事の多いポジションの傾きも空前の規模に達しています。これ事態相当なリスクなのですが一方でその割には調整も浅いと言う指摘も多く、私自身もそう思っています。金曜日には恐らく北米時間に発表される11月の米雇用統計までには相応のポジション調整が出ると思われましたが、多くの市場参加者がタイミングを計りかねている間に日本の東北沖で大きめの地震は発生しました。



11月7日(金)USDJPY 1Hチャート
  これは金曜日のUSDJPYの1時間足のチャートです。中央やや右側に大きな陽線とそれを一旦は全て打ち消す4陰線が出ていますが、これが雇用統計後の値動きです。そして大陽線の5本左側に下髭の長い実体の小さな陽線が出ていますが、これが東北沖の地震のタイミングです。

2011年の3月11日のパターンが意識されてか、日本で大き目の地震が観測されたと言う報道は振り世界中を駆け巡り、同時に為替市場ではするすると円の買戻しが入りました。これでドル円はFirst Reactionとしては下落しており、その後地震の被害も津波も大した事が無いと言う事が判ると一気に買い戻されています。

ここで一旦は円ショートのポジション調整が行われたと思われますが、その後米雇用統計が予想比強めに出たところでドル買いの動きにドル円も上昇し、本格的な円ショートの調整はその後の数時間で行われたと言ってよいでしょう。それが大陽線の後に続く4本の陰線です。3本目は長い下髭を出していますが、その下限は大陽線の下値を割り込んでいます。

やはりポジションが傾いている状態で、地震や雇用統計というイベントがあれば相場は大きく振れるということであり、この金曜日のドタバタを消化した今、円ショートのポジションは幾分縮小された状態で今週に入っているのではないでしょうか。

Major Currencies Stay in Purgatory.

世界の主要経済圏を見渡せば、今やピカピカの絶対優位は何処にも存在しないように見えます。

・米国 : オバマ大統領の続投も決まり、諸経済指標には米国経済の底打ち反転を期待させる強い内容のものも散見され始めました。7日(金)の11月雇用統計もSandyの影響で相当な落ち込みが見込まれたNFP(非農業部門雇用者数)が146千人の増加となり10月の138千人よりも寧ろ増加していた他、失業率も7.7%とほぼ4年振り低水準に改善しました。

・欧州 : 基本的には問題の構図は何も変わっていませんが、欧州問題は重層的な支援体制やセーフティネットの整備などにより急回復は無理でも"峠は越えた"と言う見方が広がっています。
足元は欧州市場は株式、債券、為替とほぼトリプル高(もしくは安定)的に推移しています。

・日本 : 間もなく選挙ですが、単独でも連立でも次期政権の中心人物となる事が確実な安倍自民党総裁の一連の発言が海外からも相当な高評価を得ています。少なくとも足元の株高を伴う円安は非常に好ましい動きである事は確かでしょう。

絶対優位が無い時には比較優位を探すのみなのですが、円の先安感以外はドルもユーロも今ひとつスッキリしない状況が続きます。
USDJPY DAILY ⇒ やや足踏み状態。













EURJPY DAILY ⇒ 110円越えか100円割れへ反落へ?













EURUSD DAILY ⇒ 足元安定も反落の気配あり?
今週から三社三つ巴の構図が何時崩れてグローバルマクロ的なテーマが出てくるのかを注視していく必要があります。

ドル円が83円ー85円のレジスタンス帯を上抜けして90円を目指すのか?

ユーロドルが1.28ミドルを割り込んでベアトレンド復活の可能性を高めるのか?

世界中がクリスマスムードに包まれている間は、Positiveなマインドが維持されると思うのでリスク資産市場も安定すると見ています。そういう意味では勝負がつくのは年初の相場かも知れません。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

先週の金曜日の北米市場における最後の4時間の攻防を切り出します。
雇用統計が齎したサプライズを消化しながら最後に週の需給はどこで拮抗したのでしょうか。

    通貨ペア ↑↓ 終値   始値   変動(pips) 変動(%)
①AUDJPY  ↑   86.49    86.31    +18    +0.21%

②EURNZD ↓  1.5504  1.5535    -31     -0.20%

③EURAUD ↓  1.2321  1.2344    -23     -0.19%

④AUDCHF ↑  0.9800  0.9783   +17    +0.17%

⑤GBPJPY   ↑ 132.24   132.03   +21    +0.16%

⑥USDJPY   ↑  82.46    82.34     +12    +0.15%

⑦EURGBP ↓  0.8058  0.8069    -11     -0.14%

⑧USDCHF ↑  0.9345  0.9333   +12    +0.13%

⑨GBPCHF↑   1.4985  1.4967   +18    +0.12%

⑩NZDJPY↑    68.65    68.57      +8     +0.12%

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ GBP(3回),AUD(3回),NZD(2回),USD(2回)
下落通貨 ⇒ JPY(4回),EUR(3回),CHF(3回)

南半球が強く、欧州が弱い構図は週次バイアスに沿ったものですが、ここでは円の下落バイアスが目を引く感じです。

Top FX Movers Last Week.

先週の金融市場は、イベント的には豪州、欧州、英国の金融政策などもありましたがサプライズは無く、結局サプライズとVolatilityを齎したのは金曜日の日本の地震と米11月雇用統計でした。
前者は文字通りのサプライズ、後者は予想を大きく上回る強い内容でした。

週次ベースの主要通貨ペアの動向は以下のようになります。

    通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①NZDCHF ↑   0.7777    0.7608    +169    +2.17%

②EURNZD ↓   1.5504    1.5829     -325     -2.10%

③NZDJPY   ↑  68.65      67.58       +107    +1.56%

④NZDUSD ↑  0.8324    0.8199      +125    +1.50%

⑤GBPNZD ↓  1.9237    1.9523       -286     -1.49%

⑥AUDCHF↑   0.9800    0.9676      +124    +1.27%

⑦ CADCHF↑  0.9443    0.9331      +112    +1.19%

⑧AUDNZD↓   1.2583    1.2715       -132    -1.05%

⑨EURAUD↓   1.2321    1.2449       -128    -1.04%

⑩NZDCAD↑   0.8236    0.8152       +84    +1.02%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ NZD(7回),AUD(2回),CAD
下落通貨 ⇒ CHF(3回),EUR(2回),CAD,JPY,USD,GBP,AUD

リスク資産市場の調整一服感、欧州に再浮上する利下げ観測、予想を上回った米雇用統計と言った複合要因をベースに南半球の強さが目立っています。

2012年12月2日日曜日

EUR has been replaced by JPY at the Centerstage.

EURが下がらないですね。

ギリシャ救済問題も表面を取り繕ったり、協議だけは続けて時効の中断を図ったりしているだけだと言う指摘が多いのですが、欧州ネタは一旦新鮮味を失ったようです。先週は複数の格付け機関によるフランスの格下げにも反応は限定的でした。
EURUSD DAILY ⇒ So Resilient!!

市場の関心が円の方に向いてしまったので、円でポジションを取る分だけEURのショートを手仕舞っている動きがあると思います。時期的に全体のリスク量をコントロールしながらのBetの筈ですので。

結果的にEURが対円で上昇しやすい環境になっています。
EURJPY DAILY ⇒ Breaking Higher


欧州の問題は一服しているだけですので、今後はEURと円が市場の関心のキャッチボールをしていくような環境が続くのかもしれませんね。

クロス円は時折乱暴に調整していくようなSWING相場にシフトしていくような気がしていますが、今しばらくは上値追いというところでしょうか。

JPY On the Slide.

注目されるドル円の動きですが、調整的な売りも入るのですが下値も限定的であり、若干勢いは衰えたようにも見えますが11月最終週を強気モードで終了しました。
USDJPY DAILY ⇒ 今のところ調整は小幅で週末に陽線引け


注目している月足のチャートも10月に移動平均線がBullish Crossした後の11月もしっかりとした陽線で終了しました。中期・長期トレンドは強気転換した可能性が一層高まった印象です。
USDJPY MONTHLY ⇒ Bullish Cross Confirmed

12月は本邦総選挙もあり、日本の金融政策への思惑が上下双方に相場をSWINGさせそうな気配です。

先ずは今週末の雇用統計ですね。ハリケーンSandyの影響から今回は弱目の数字で順当とされているイメージですが、この数字程予測不能な重要指標は無く、今回もサプライズの可能性に注意しておきましょう。

Top FX Movers of November.

11月が終了した時点での月次パフォーマンス結果です。

   通貨ペア ↑↓ 終値    始値   変動(pips ) 変動(%)
①CADJPY↑   82.89   79.79   +310   +3.74%

②AUDJPY↑   85.97   82.77   +320   +3.72%

③CHFJPY↑    88.82   85.63  +319   +3.59%

④EURJPY↑   107.04  103.38 +366   +3.42%

⑤USDJPY↑   82.45    79.77   +268   +3.25%

⑥NZDJPY↑   67.58    65.61   +197   +2.92%

⑦GBPJPY↑   132.00  128.65  +335   +2.54%

⑧GBPCAD↓ 1.5919  1.6119   -200   -1.26%

⑨GBPAUD↓ 1.5353  1.5540   -187   -1.22%

⑩GBPCHF↓ 1.4858   1.5022   -164   -1.10%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ CAD(2回),AUD(2回),CHF(2回),EUR,USD,NZD,GBP
下落通貨 ⇒ JPY(7回),GBP(3回)

月足ベースで見れば11月はやはり円の独歩安的な月だったと言えますね。上記の通り変動率で1位から7位までがクロス円の上昇と言う結果となっています。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

月末兼週末であった金曜日の北米市場最後の4時間の攻防です。月の需給、週の需給は最後の均衡点をどのように探っていたのでしょうか。

  通貨ペア ↑↓ 終値   始値   変動(pips) 変動(%)
①CADJPY↓   82.89     83.09      -20    -0.24%

②CHFJPY↓    88.82     89.02      -20    -0.23%

③EURJPY↓   107.04   107.28   -24    -0.22%

④GBPJPY↓   132.00   132.28   -28    -0.21%

⑤NZDCAD↑ 0.8152   0.8137  +15    +0.18%

⑥EURNZD↓ 1.5831   1.5860   -29     -0.18%

⑦GBPNZD↓ 1.9524   1.9558    -34    -0.17%

⑧AUDCAD↑ 1.0370  1.0352    +18   +0.17%

⑨NZDCHF↑  0.7608  0.7595    +13   +0.17%

⑩EURAUD↓ 1.2449  1.2469 -    20    -0.16%

上記通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ JPY(4回),NZD(4回),AUD(2回)
下落通貨 ⇒ EUR(3回),CAD(3回),CHF(2回),GBP(2回)

まー小幅な調整ですね。

Top FX Movers Last Week.

11月最終週となった先週ですが、一部HF勢の決算月の月末と言う事もあって金融市場全体が一方向に大きく動く事はありませんでした。全体的に寄り戻しも入るSWING相場の中で円安は進行、ユーロやドルはレンジ取引に終始した印象です。株式市場は世界的には安定から堅調と言う推移でしたが上海株だけは安値を更新しながら反発も弱いと言う状況が続いており、大いに気になるところです。

以下、週次ベースの主要通貨パフォーマンスです。

  通貨ペア↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①EURNZD↑   1.5831   1.5743   +88   +0.56%

②NZDUSD↓   0.8199   0.8234    -35    -0.43%

③GBPNZD↑   1.9524   1.9449   +75   +0.38%

④NZDJPY↓     67.58     67.83     -25    -0.37%

⑤EURAUD↑   1.2449   1.2403   +46   +0.37%

⑥NZDCHF↓    0.7608   0.7633   -25    -0.33%

⑦AUDUSD↓    1.0427   1.0453   -26    -0.25%

⑧NZDCAD↓   0.8152   0.8172    -20    -0.25%

⑨EURCAD↑   1.2910   1.2880   +30   +0.23%

⑩EURGBP↑   0.8108    0.8091  +17    +0.21%

上記通貨ペアの内訳は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ EUR(4回),USD(2回),GBP,JPY,CHF,CAD
下落通貨 ⇒ NZD(5回),AUD(3回),CAD,GBP

動いた割には値幅は小さく、行って来いのSWING相場的な動きが中心だった事がわかります。

2012年11月25日日曜日

Metals are back SHINING here.

貴金属も随分戻してきました。リスク資産と安全資産の両面を併せ持つ究極資産とも言えると思いますが、調整期間を終えて上昇再開と見ています。
Gold Daily ⇒ Shining Back.














Silver Daily ⇒ So Does Silver.













リスク資産に買戻しが入っている動きの中で、そうは言ってもこの状況で・・・・・・と言う投資家の資金が年越えのお金の置き場としての貴金属の価値に目を付けてはじめていると言う背景もあるのではないでしょうか? 年内はメタルはHoldでいいかなと思う所以です。

Updated Colors of JPY-Crosses.

ドルインデックスが下落する中でのドル円の上昇は、当然ながらクロス円市場の更なる上昇を演出しています。
AUDJPY DAILY ⇒ Extends Higher













CADJPY DAILY ⇒ Even Steeper













EURJPY DAILY ⇒ Impressive Extension













GBPJPY DAILY ⇒ GBP Follows.













NZDJPY DAILY ⇒ NZD Follows.













それぞれがかなりSolidな上昇相場になっています。日足ベースでここ2週間は殆ど陰線が出ていないのがトレンドの強さを象徴していますね。

USDJPY Stays Above 82.00

79円台から上昇を始めたドル円ですが、一本道で82円台に突入したまま数次の調整にも耐えて週足ベースでも大台を保っています。

USDJPY DAILY ⇒ 82円台キープ













木曜日、金曜日とハンマーやトンボと呼ばれる形状の実体部分が短い陰線でのロウソク足が出ています。金曜日は市場参加者も少なかったと思われるので割り引いて考えても良いのでしょうが、少しモメンタムが減少している可能性はあるのでしょう。

ここまで足早な上昇を見せている為に我々は”まだここから買いが出るのだろうか?”と考えがちなのですが、もう一つの指摘として銀行のディーリングルームなどからは”流石に売り玉が減ってきた”と言う話もあります。

輸出企業などからの実需の売り意欲がここまでの上昇過程で相当消化されてきたと言う事でしょう。

実需のバランスという意味では、貿易赤字の定着もあって少し前までのような売りが沸いてくる状況ではない事は理解できますね。ただし、ここまでの上昇が足早だった事や相当な値幅も出ている事などを考えれば海外勢からの利益確定の売り玉は出て来る可能性が高いと思います。

83円台は一気に通過するというよりは、少し調整してからのような気がしています。

A Small Re-bound of Risk Assets.

先週はリスク資産のマーケットが一様に反発し、円やドルは後退したと言うのが大きな絵になっていました。
 新指導体制の下で中国の経済指標がまずまずの水準であった事、欧州がドタバタしながらもドイツのIFOなどの指標は堅調で腰砕けリスクは遠のいた可能性があること等が背景かと思われます。
Dow中期チャート ⇒ 底打ち?





















Dowは、3%以上の反発を見せて$13千ドルを回復してきました。チャートも修復過程に見えなくもありませんがより長期のチャートではベアマーケットラリーに終わる可能性も捨て切れません。
DOW長期チャート ⇒ ベアマーケットラリー?






















米ドルの総合指標であるドルインデックスは丁度この真逆のチャートになっています。
Dollar Index中期チャート ⇒ Correcting Lower



















Dollar Index長期チャート ⇒ Still Holding On.






















先行き不透明感から資産のCash化需要が上昇してドル高と言うシナリオが進行していましたが、先週はこれに調整が入ったと言う事になります。

リスク資産や米ドルのベクトルが少なくとも短期的に一旦FLIPした中で円安だけは進行していたと言うのも面白いところです。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

先週末の最後の4時間の攻防です。週の帳尻あわせの攻防はどういうバイアスで動いていたのでしょうか。

 通貨ペア↑↓ 終値 始値 変動(pips) 変動(%)
①NZDCHF↓ 0.7633 0.7649 -16 -0.21%

②AUDCHF↓ 0.9687 0.9706 -19 -0.20%

③NZDUSD↓ 0.8234 0.8248 -14 -0.17%

④NZDJPY↓ 67.83 67.94 -11 -0.16%

⑤CADCHF↓ 0.9337 0.9351 -14 -0.15%

⑥CHFJPY↓ 88.69 88.82 -13 -0.15%

⑦CADJPY↓ 82.96 83.07 -11 -0.13%

⑧GBPJPY↓ 132.03 132.20 -17 -0.13%

⑨AUDJPY↓ 86.11 86.22 -11 -0.13%

⑩AUDUSD↓ 1.0453 1.0466 -13 -0.12%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ JPY(5回),CHF(3回),USD(2回)
下落通貨 ⇒ NZD(3回),AUD(3回),CAD(2回),CHF,GBP

小幅な調整ではありますが、流石に円安に対する調整が入っていたようですね。

2012年11月24日土曜日

Top FX Movers Last Week.

今週はドルやユーロは一進一退の攻防と言うイメージなのですが、動意付いてしまった(?)円の下落の速度や値幅に注目が集まりました。

海外勢は殆どが12月決算であり、投資銀行系のHFなどが11月決算です。当然ながら通常この時期はリスクを縮小する事の方が多い訳で、事実株や債券のリスクは縮小しているようです。

そんな中で唯一Volatulityが持続的な上昇を見せているのが為替市場の日本円と言う状況なのです。

今週は調整期待も多かったと思われますが、円安はしっかりと進行しました。

 通貨ペア↑↓ 今週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①EURJPY↑  106.89   103.62   +327   +3.06%

②CHFJPY↑   88.69     86.01    +268   +3.02%

③NZDJPY↑   67.83     66.07    +176   +2.59%

④AUDJPY↑   86.11     84.09    +202   +2.35%

⑤GBPJPY↑   132.03   129.15   +288   +2.18%

⑥CADJPY↑   82.96     81.22     +174   +2.10%

⑦USDCHF↓  0.9275   0.9454    -179    -1.93%

⑧EURUSD↑  1.2975   1.2740   +235   +1.81%

⑨NZDUSD↑  0.8234   0.8125   +109   +1.32%

⑩USDJPY↑    82.36     81.32     +104  +1.26%

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ EUR(2回),CHF(2回),NZD(2回),AUD,GBP,CAD,USD
下落通貨 ⇒ JPY(7回),USD(3回)

週次ベースで、圧倒的な円安トレンドが継続しています。また、欧州通貨、コモディティ通貨が安定から反発で、米ドルは反落バイアスと言ったところでしょうか。

2012年11月18日日曜日

At War...they actually are.

大きな流れとしてのSocial Trendが既存秩序の破壊と再構築に向かっているようなご時世なのですが、その中での金融危機や自然災害と言った予測不能な事象が起きてきました。

もう一つどうしても無視出来ないリスクが国際紛争や戦争であり、突然日本も当事者となった複数の隣国との領土問題もその流れの中で位置付けられると思っています。そして私はシリアの紛争が国際的な広がりを持つに至ると言う展開を考えてきましたが、どうやら古くて新しい紛争であるイスラエルvsパレスチナ(特に過激派のハマス)やイランなどの緊張が急浮上しています。

こういうご時世なので私は国際インテリジェンス情報も複数購読していますが、入ってくるのは情勢の激化を示すものばかりです。

先ほどもこういうのが来ています。(Stratfor Global Intelligenceより)

Israel: IDF Set To Expand Gaza Operations, Prime Minister Says


November 18, 2012
0927 GMT

Israel Defense Forces have taken out more than 1,000 targets in Gaza, and the operation there is set to expand, Israeli Prime Minister Benjamin Netanyahu said Nov. 18, Y Net News reported. Strikes will continue to target Hamas' weapons and munitions, he said.

非常に胸騒ぎがします。

Cash is King と言う手元流動性確保の動きが金融市場に影響を与えていると前項でも書きましたが、こういう中でやはり安全資産としての貴金属やCHFが買い戻されている事も目に付きます。
USDCHF DAILY ⇒ CHF is in Demand.














週末こそ調整しましたが、CHFが対USDで反発してきている様子がわかると思います。
また、CHFの反発は対EURでより顕著です。
EURCHF DAILY ⇒ Edging Down Closer to 1.20 Again.














スイス中銀が死守するとしている1.20に向けてEURCHFは再び下落中です。

貴金属も堅調推移中ですが、地上部隊が交戦するようなら明確に戦争状態入りと言う事になりますので安全性と流動性をKeywordに国際資本が右往左往する展開に備える必要がありそうです。

Colors of Other JPY-Crosses.

ドル円の79円台から81円台までの駆け上がりも見事でしたが、決してドル全面高と言う訳でもない中で、他通貨の対円パフォーマンスも圧巻なものがあります。

幾つか主だったクロス円のチャートを確認してみましょう。
AUDJPY DAILY ⇒ Looks Bullish













CADJPY DAILY ⇒ What a JUMP!!??
EURJPY DAILY ⇒ Even EUR did this well.













GBPJPY DAILY ⇒ Good Turnaround....













NZDJPY DAILY ⇒ Rebounding......













結構”行って来い”的な部分も有るのですが、やはり先週の円の屈折的な反転は極めてパワフルな動きだった事は間違いなさそうです。

円の動向は年内の主役かもしれませんね。実際の通貨オプションの市場では円のVolatilityが上昇している他は主だった通貨のVolatilityは大方下落しているようです。

So......Something's Got To Give.......?

Cash is king........




Dow Medium Chart ⇒ 続落・・・・
米株を中心に株式市場からの資金流出が続きます。






                                目下のサポートラインを割り込み、55週移動平均などでも止まらずに$12,500の攻防と言う水準で越週しました。   心配するべきは短期的な反発が期待できても中期、長期のテクニカルがベア転してしまっている可能性が高いことです。
DOW LONG TERM ⇒ モメンタム下向き・・・
                                                     早くも11月中旬ですが、ハリケーン被害や中東情勢なども見ながら少し投資資金の資金化を前倒す動きも出ているようですので、株式市場の先行きは慎重に見て行く必要がありそうです。   Cash is King. と言うのは先行き不透明感の強い時に投資家が好んで使う言葉ですが、中東情勢などを考えれば、無理も無いのかもしれませんね。

JPY Slides...The Day of Reckoning ?

Either Wrongly or Rightly.............

円安を支持する材料や意見はこれまでにも枚挙に暇が無い情況ではありました。
経済状況、実体景気、国力、政治的不安定、貿易赤字への転換、超低金利...

海外勢は過去数年間にわたり何度も円売り、或いはより広範な日本売りを仕掛けては火傷してきたわけですが、今回は何かが変わってきたと考えてよいのでしょうか。
USDJPY DAILY ⇒ 79円台から81円台に!
















野田首相の”馬鹿正直解散”劇による年末政局は確かに円売り材料でしたが、党首討論で一本取られたと思ったか、次期政権の中核となる事が確実視される自民党の安部総裁からかなり過激な発言が飛び出すようになっており、これが81円台までの円安進行の大きな触媒になっています。

・時間的猶予は無い。・思い切った緩和を。・インフレ目標は2%が良いのか3%がよいのか?
などなど・・・先週の後半には随分と多くのヘッドラインが矢継ぎ早に飛び出しては円売りの動きに新たな息吹を与え続けました。

市場参加者の間では、今後の持続力に対する疑問も随分呈示されていますが、少なくともテクニカル面では中長期のトレンドが円安方向に転換した可能性は結構高いと判断しています。

以下はドル円の月次チャートですが、表示しているのはある種の移動平均の組合せです。
実はこの組合せは変動相場に移行して以来騙しが一度も無かったと言うコンビネーションなのですが、これが先月ゴールデンクロスを示しており今月の円売りを示唆していた格好なのです。
USDJPY MONTHLY ⇒ Bullish Reversal














相場ですので押し目や揺り戻しはあるでしょうが、中長期の円安トレンドは今始まったところである可能性に注目していきたいと思います。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

円安進行が目立った先週の金曜日北米市場における最後の4時間の攻防です。円売りポジションもかなり膨らんだと思われる週の需給は最後にはどう均衡したのでしょうか。

  通貨ペア↑↓ 終値    始値    変動(pips) 変動(%)
①NZDUSD↑  0.8125  0.8096  +29    +0.36%
②GBPNZD↓  1.9535  1.9597   -62     -0.32%

③NZDCAD↑  0.8131  0.8107  +24    +0.30%

④NZDJPY↑    66.07    65.92    +15    +0.23%

⑤EURNZD↓  1.5676  1.5709   -33     -0.21%

⑥AUDNZD↓  1.2723  1.2748   -25    -0.20%

⑦NZDCHF↑   0.7678  0.7665  +13   +0.17%

⑧AUDUSD↑   1.0340  1.0323  +17   +0.16%

⑨EURUSD↑   1.2740  1.2722  +18   +0.14%

⑩USDCHF↓   0.9454  0.9467   -13    -0.14%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ NZD(7回),AUD,EUR,CHF
下落通貨 ⇒ USD(4回),GBP,CAD,JPY,EUR,AUD,CHF

ここでは円売りは一服していたようです。
全体的に大きな値幅は出ていませんが、目立ったtのはNZDの買戻しと若干のUSD売りと言う展開でした。

Top FX Movers Last Week.

先週は米大統領選の余波、中国の新指導部発表等の諸材料を尻目に大きく相場を動かしたのは日本の政局でした。

馬鹿野郎解散と言うのがありましたが、今回のは馬鹿正直解散とでも命名されるのでしょうか。
遂に野田首相が伝家の宝刀を抜き、少なくとも意表を突かれた安部自民党総裁との党首討論では一本取ったと言う評価になっています。

これを気にしてか、安部総裁からは日銀や金融政策に対する過激な発言が相次ぐようになりドル円は80円台で反落せずに81円台に突入しています。

そんな先週の動きの中で、主要通貨ペアの週次動向は以下のようになりました。

   通貨ペア↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①CHFJPY↑   86.01   83.75    +226    +2.63%

②EURJPY↑  103.62  101.00  +262    +2.53%

③CADJPY↑  81.22    79.34    +188    +2.31%

④USDJPY↑   81.32    79.46    +186    +2.29%

⑤GBPJPY↑   129.15  126.31  +284    +2.20%

⑥NZDJPY↑   66.07    64.68    +139    +2.10%

⑦AUDJPY↑   84.09    82.51    +158    +1.88%

⑧AUDCHF↓  0.9775  0.9848    -73      -0.75%

⑨EURAUD↑  1.2320  1.2238   +82     +0.67%

⑩NZDCHF↓   0.7678  0.7718    -40     -0.52%

上記通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ CHF(3回),EUR(2回),CAD,USD,GBP,NZD,AUD
下落通貨 ⇒ JPY(7回),AUD(2回),NZD

変動率上位の1位から7位までが円安の動きだったと言うのがまさに圧巻です。

2012年11月11日日曜日

Sandy Proved to Favor Obama.

先週日本に来ていたNYの知人と金曜日に食事をしたのですが、彼の自宅(NJ州郊外)のエリアも彼がこちらに来ている時に電気が復旧したそうです。

彼と色々話をしていて、私は自分が今回の大統領選に対してハリケーンSandyが齎す影響を完全に読み間違えていたかもしれないと思わざるを得ませんでした。

私は、ハリケーンが東海岸を直撃すると言う動きに対して完全に備えが足りなかった事は現政権への批判になると予想していました。また、大きなダメージを受けた地域は最早投票どころではなくなってしまったものと思っていたので、そういう地域(失礼ながらあまり裕福ではない地域)ではオバマ支持が強い傾向がある為、結果的にオバマ陣営が票を失うのではないかと思っていたものです。

ところが・・・

友人の話では、まさにロムニー候補がほぼ互角にまで支持率を上げて来たところでこのSandyが東海岸を直撃した事で、オバマ陣営の勝利が確定したようなものだと話していました。
 曰く・・・・実際に米国にいると、現職大統領として被災地に急行したり、復旧作業に陣頭指揮を取るオバマ大統領の不休不眠のような献身的な立ち振る舞いは大いなる共感を勝ち得た一方で、現陣営を一気に追い込んでいくようなキャンペーンを封印せざるを得なかったロムニー陣営は大打撃を受けたように思えたそうです。

言われてみればなるほどと言う話なのですが、やはり第三者的に遠くから見ていて分析するだけでは圧倒的に情報も不足するし不十分なのだと言う事を改めて痛感しました。

精進いたします。

Metals Made a Strong Statement.

大統領戦後の切り返しと言う意味では、貴金属価格の動向も想定以上でした。
GOLD DAILY ⇒ Solidな反転上昇。













SILVER DAILY ⇒ 銀もしっかり回復。













当面、1オンス当りで金の$1,800、銀の$35あたりはかなりの抵抗線になりそうですが、$1,700と$32を回復してきた金、銀の反発の強さにも注目していきましょう。現行の通貨制度に対する世界中の不安感のバロメータですからね。