2012年9月23日日曜日

Concern is greater for ....DXY or CRB?

日米欧の金融緩和合戦は、新興国を中心とした恒常的為替介入、一部の国々での通貨ペグと合わせて結果的に通貨戦争の火蓋を切るものだとする懸念が指摘されており、早くもブラジルあたりからは強い懸念が表明されています。

QE3後のドルインデックスの動向を見てみましょう。
Dollar Index ⇒ 中長期にベア転か?




 米ドルの総合的なトレンドは中長期トレンドとして綺麗にベア転したとの見方も急速に増えてきました。

QE3は米ドルの大量供給⇒雇用が回復するまでの無尽蔵供給と言う事なので、将来のハイパーインフレーション懸念が払拭出来ないのは当然の事であり、ある意味で米金融当局はそのリスクを承知した上で、今打てる手を出し惜しみせずに打っておく事を選択したとも言えます。

市場はこれを見てドルを売り、勝手に印刷出来ないオリジナル貨幣である金や銀を買っているのですが、これら貴金属と一緒に暴騰するとも思われたその他のCommodityは不振をかこっており、商品市場の総合指標であるCRBインデックスも以下のようなショッパイチャートになっています。
CRB Index ⇒ これが予想外に弱い!

  通常は綺麗な逆相関にあるドルインデックスとCRBインデックスが一緒に下落していると言うのが今の足元の相場動向と言う事になりますが、それだけに今の状況が長続きする事も無いような気がします。

基本的には、①米ドルが反発して商品市場の下落が継続、②米ドルが続落して商品市場は反発へ・・・・と言うシナリオに落ち着くものと考えます。

金融政策としての非伝統的手法の連発、中東やアジアでの地政学リスクの上昇(これも頭の痛い、奥の深い問題です・・)と言う極めて異様な環境の中で、金融市場でも従来は滅多に無かったような動きが継続的に発生している点は要注意でしょう。