2013年4月7日日曜日

BOJ Kuroda Disclosed What He Had to Deliver.

先週の動きは4日(木)が大きな分岐点でした。

どうですかこれ・・・? ドル円のこんなチャートって何時以来でしょうかね?
USDJPY DAILY ⇒ The Game is Changed!

黒田新体制の下で日本銀行が行う最初の政策決定会合で海外筋からも予想以上と評価される踏み込んだ金融緩和策が示された事で木曜日に相場が一変した事がよく判ると思います。

ゲームが変わったとしか表現の仕様の無い変化ですが、私自身も卓球会場でラグビーが始まったような激変だと思います(笑)

日経QUICKの記事を抜粋しましょう。
------------------------------------¥
日銀の黒田東彦総裁は4日の金融政策決定会合後の記者会見で、新たに導入を決めた金融緩和措置について「量的にも質的にも次元の異なる金融緩和を行う」と強調した。長期国債の買入増額や対象年限の長期化、株価指数連動型上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)の買入増額など大規模な緩和策を決めたことについては、「戦力の逐次投入はしない。現時点で必要な措置を全て講じた」と述べた。
 新たな政策のもとでは、市場調節の操作目標を翌日物金利からマネタリーベース(資金供給量)に変更。白川方明前総裁の体制で導入した金融緩和の枠組みである「資産買入等基金」を廃止したほか、日銀が保有する長期国債の保有残高を銀行券の発行残高の範囲内とする「銀行券ルール」を一時的に適用停止とした。こうした一連の措置の狙いについては「政策を分かりやすく伝えるように枠組みを見直した」と語った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
----------------------------------------

この出し惜しみはしないというスタンスは、FRBのスタンスに近いと思います。政策の逐次投入は市場の失望感も誘うので逆効果になる事があります。これまでの日本の政策は市場に出し尽くし感を与えないようにする事を重視した出し惜しみ姿勢が明確でしたが、今回は違うと言う印象を与えたと言う意味では黒田新総裁は、市場とのコミュニケーションをより重視したと言うことが言えるのではないでしょうか。

一部で指摘されている通り、次から次に期待を膨らます市場との今後の付き合い方が難しくなると言うリスクは確かにありますが、FRBやECBの事例を見る限りにおいては出し惜しみをしない方が結局は市場の評価も持続する可能性が高いと思います。

一部メディアは今回の措置を黒田のBazooka砲と表現するなど、一躍時の人となった感もありますので、個人的には黒田体制は上々の出足と見ています。

それにしても、やってくれましたね・・・・・