2015年1月25日日曜日

Review of the Week.(Jan.19th - Jan.23rd.2015)

2015年1月19日(月)~1月23日(金)の週の簡単なReviewです

金融市場

①株式市場 / 債券市場
 ・株式市場は持ち直し債券市場は価格続伸(利回り続落)。
 ・ECBのQE発表後に欧州株上昇。DAXは史上最高値を更新
 ・日経平均は17,511.75円で越週(先週16,864.16円)。
 ・米Dow→$17,672.60、S&P500→$2,051.82、Nasdaq→$4,757.88)
 (先週   $17,511.51                $2,019.37                $4,634.38)
 (先週比   +0.9%          +1.6%          +2.7% )
 ・米10年債利回りは、1.80%(先週1.83%)。
 ・米30年債利回りは、2.38%(先週2.45%)。

②商品市場
 ・商品市場全般に安定感
 ・SaudiのAbudullah国王の他界も原油価格をサポート
 ・原油価格はバレル単価で$48.74(先週$48.59)。
 ・貴金属も底打ち感が強まる流れ。
 ・金価格はオンス単価で$1,293.41(先週$1,275.26)。

③為替市場
 ・欧州中銀(ECB)の予想を上回る規模の量的緩和(QE)発表後に
  EURは対USDで11年振り、対GBPで7年ぶりの安値へ
 ・カナダ中銀(BOC)は25bpのサプライズ緩和を発表
  (O/N金利を1.00%から0.75%へ。)
 ・CADは対USDで6年振り安値へ
 ・カナダの緩和を受けて豪州、NZの追随観測からAUD、NZDにも
  売り圧力
 ・英国も1月MPC議事録の公表後に英国中銀(BOE)による利上げ
  観測が大幅に後退。(タカ派委員も引締め要求を撤回)
 ・他国のハト派バイアスの強まりを受けてドルインデックスは95.48
  の11年振り高値を示現USDは先週の最強通貨
 ・日銀1月政策決定会合は現行政策維持のノーサプライズ
  JPYは米ドル以外の通貨に対して上昇

ECB's Decision : QE Sera Sera

1月22日(木)の欧州中央銀行(ECB)による量的緩和(QE)策の内容は、評価が割れているようですね。

・月額600億ユーロの国債買い入れ。3月から実施。
・2016年9月末まで実施。
・既存プログラム(民間資産買入れ、銀行への低利融資)も含む。
 (国債買入れを追加したということ)
・国債買い入れは各国中銀のECBへの出資比率に応じて実施。
・各国が自国の国債を購入し、ECBが全体の最終調整を実施。
・最終的にECBの保有は8%。残りの92%は各国の中銀が保有。

これを受けてEURUSDは11年振り、EURGBPは7年振り安値圏に下落しました。
EURUSD DAILY ⇒ 11 yr's Low.

一部からは規模も内容も不十分との評価も出されていますが、株式市場も為替市場も先ずは順当な反応をしていると言えそうですね。


EURGBP DAILY ⇒ 7 yr's Low.




後はなるようになる・・・

Que Sera Sera というやつですが、まさにドラギ総裁の心中は、QE Sera Sera と言ったところでしょうか。

BOC Brought CAD to 6 yrs' Low : Oh..Canada...

ECBのQEに注目が集まる中で、見事にサプライズを齎してくれたのが、カナダ中銀でした。
オーバーナイト金利を1%ら0.75%に25bp切り下げました。

これでUSDCADは6年振り高値へ上昇しています。
USDCAD DAILY

CADJPY DAILY
CADは対円でも下落しています
直近の安値更新のイメージですね。

商品市場がここまで下落してしまうと、仕方ないという気もします。

市場動向という意味では、サプライズであった分だけ、CAD売りの流れが今秋以降にも継続しやすい可能性もありますね。

Stocks : Still Supported by central Banks.

ECBのQE実施、BOEの利上げ棚上げ観測、BOCのサプライズ緩和、RBA等への追随期待と追加的な流動性の供給期待もあって株式市場には大いに好感しています

評価が分かれるECBのQEですが、発表後に足元の欧州株は上昇し、特にDAXは史上最高値を更新しています。
DAX30 DAILY ⇒ Record High
FTSE100 DAILY
US DOW DAILY
SP500 DAILY
Nikkei DAILY

グローバルな緩和環境の広がりを感じますが、米国が本当に利上げが出来るなら、大きな米ドル上昇トレンドは本当に実現するのかもしれません。

次は米国ですね。FOMCに注目です。

AUD,NZD : Under Pressure.

商品市場の不調と、それも要因の一つとなったカナダの利下げによりCADが大きく下落しましたが、実はAUDやNZDもしっかりとお付き合いをしています。

週次のパフォーマンスで見れば、実はCADよりもNZDの方が落ちているという状況でもありますね。

風雲急を告げる金融市場ですが、豪州やNZからも目が離せないという状況になっています
AUDUSD DAILY
NZDUSD DAILY

Preciou Metals : Even More Bullish?

貴金属の上昇速度は予想外に早いですね。
GOLD DAILY
SILVER DAILY

特に金ですが、オンス単価が何とか$1,200を回復したと思ったら、一気に$1,300をも抜きに来る勢いとなってしまいました。

週末は流石に一服という動きでしたが、今後金価格が$1,500、銀価格が$20を超えてくると足元の底打ち感から反転上昇という機運へのセンチメントの格上げが起こりそうです。

実際に世の中物騒ですし・・・特に富裕層に資産の一定比率を貴金属で持つという動きが復活してきているのだと思います

Crude Oil : Trading Oil..

サウジアラビアのKing Abdullahが他界された事で原油市場への影響も注目されましたが、ご高齢での大往生であったこともあり直接的な影響は限定的だったようです。
Crude Oil ⇒ Still Under $50.

個人的には、この時期にこういう出来事が起こることの意味を考えてしまうんです・・・

価格操作ではありませんが、OPECの方針を通して原油価格の下落を止めようと思えば簡単に止められる立場にある(と思われる)サウジアラビアですが、減産の意向がないと言う事が原油価格をズルズルと下げ続けてきたとも言えるわけです。
 シェール潰しだのロシア苛めだのと様々な憶測がある中での国王の大往生です。

また、急速に中東情勢やイスラム世界の勢力図が変化してきている中での絶対的な存在の他界が意味するもの・・・・今後の展開への示唆も含めて・・・・色々と考えてしまいます。

この週末も日本人として言葉を失う報道もありました。今はただただ祈りの言葉しか出てきません・・・・市場も中東情勢も早期の混乱終結と関係する人々の無事と神のご加護を祈るしかありません。

Top FX Movers of the Week.(Jan.19th - Jan.23rd.2015)

2015年1月19日(月)~1月23日(金)の週次ベースの主要通貨動向です。

     通貨ペア 週終値 週始値 変動(pips) 変動(%)
1.NZDUSD↓ 0.7467  0.7790  -323  -4.33% 

2.NZDJPY↓ 88.13    91.52    -339  -3.85% 

3.EURUSD↓1.1157  1.1566   -409  -3.67% 

4.USDCAD↑1.2427  1.1972   +455  +3.66% 

5.AUDUSD↓0.7945  0.8226   -281  -3.54% 

6.CADJPY↓  94.96   98.08    -312  -3.29% 

7.EURJPY↓ 131.69 135.85    -416  -3.16% 

8.AUDJPY↓  93.77   96.63    -286  -3.05% 

9.GBPNZD↑ 2.0031 1.9435   +596   +2.98% 

10.GBPCAD↑1.8592  1.8140   +452   +2.43% 

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ USD(4回),JPY(4回),GBP(2回)
下落通貨 ⇒ NZD(3回),CAD(3回),EUR(2回),AUD(2回)

The Final Round Rush : How They Finished the Week.

2015年1月23日(金)の北米市場における最後の4時間での主要通貨動向です。

    通貨ペア  終値   始値 変動(pips) 変動(%)
1.EURJPY↓131.69  133.04  -135  -1.03% 

2.CHFJPY↓134.55  135.76  -121  -0.90% 

3.EURUSD↓1.1157  1.1233   -76   -0.68% 

4.EURNZD↓1.4940  1.5034   -94   -0.63% 

5.EURCAD↓1.3865  1.3945   -80   -0.58% 

6.EURGBP↓ 0.7457 0.7499   -42   -0.56% 

7.EURAUD↓1.4041  1.4119   -78   -0.56% 

8.USDCHF↑0.8768  0.8720   +48   +0.55% 

9.NZDCHF↑0.6548  0.6513   +35   +0.53% 

10.GBPJPY↓176.56  177.37   -81   -0.46% 

通貨ペアの分解結果は以下のとおりです。
上昇通貨 ⇒ JPY(3回),USD(2回),NZD(2回),CAD,GBP,AUD
下落通貨 ⇒ EUR(6回),CHF(3回),GBP

いつもより明らかに需給調整時間帯の値幅が大き目ですね。

2015年1月18日日曜日

Review of the Week.(Jan.12th - Jan.16th.2015)

2015年1月12日(月)~1月16日(金)の週の簡単なReviewです。

細かい話も色々あるにせよ、スイス中銀(SNB)が齎した大混乱が全てですね。

金融市場

①株式市場 / 債券市場
 ・株式市場乱高下債券市場堅調(利回り低下)の流れ
 ・日経平均株価は16,864.16円で越週(先週17,197.73円)。
 ・週末の海外市場では反発週次ベースでは下落
 ・米Dow→$17,511.51、S&P500→$2,019.37、Nasdaq→$4,634.38)
 (先週   $17,739.16                $2,044.93                $4,704.07)
 (先週比   ▲1.3%         ▲1.2%          ▲1.5% )
 ・米10年債利回りは、1.83%(先週1.96%)。
 ・米30年債利回りは、2.45%(先週2.54%)。

②商品市場
 ・商品市場は一旦下げ止まりの動き
 ・原油価格も週次ベースの下落は7週で終止符
 ・原油価格はバレル単価で$48.59で越週(先週$48.24)。
 ・貴金属は反発モード継続
 ・金価格はオンス単価で$1,275.26(先週$1,220.26)

③為替市場
 ・SNB(スイス中銀)のEURCHF許容下限(1.20)の撤廃を受けて
  CHFが爆発的に急騰
 ・EURCHFは1.20台から0.8台に急落し、週足もParity(1.0)割れ
 ・市場混乱の影響でJPYに上昇圧力
 ・CHFの急騰で総括される週だが、CHF以外の対評価で
  強かったのはUSDとJPY
 ・下落幅が大きいのはEURECBのQE実現を織り込む動き

CHF : What a "GAP-UP".

SNB(スイス中銀)がCHFの対EURでの許容上限(=EURCHFでの許容下限1.20)の防衛を放棄すると言う発表をしたことでCHFが20%以上の急騰。全く予期せぬ展開に外国為替市場は大混乱となりました。

SNBがCHFの上昇を阻止するべくマイナス金利を導入してから2週間
SNB高官がEURCHFの許容下限1.20の防衛を改めて宣言したのが3日前

そういうタイミングでの方針転換の発表でした

世間の批判は当然ですが、SNB総裁からは、以下の反論も出されています。
SNB president Thomas Jordan later defended the decision as he said it was backed by the entire governing board after "intensive discussion" and said that signaling the move ahead of the decision would have "opened the door to speculators". 

十分に議論を尽くした上でのコンセンサスに基づく決定であり、事前にシグナルを発する事は投機筋を勢いづけるだけだ・・・・と言うのですが、どうなんでしょうかね・・・

値動きを確認しましょう。
EURCHF DAILY
GBPCHF DAILY
USDCHF DAILY
AUDCHF DAILY
CHFJPY DAILY

対欧州通貨、対米ドル、対豪ドル、対円とまさに急騰、爆騰という以外には形容のしようがないチャートになっています

90年代終盤にUSDJPYが2営業日で20円下落したことがありますが、今回のCHFの変動はほぼそれに匹敵する規模の動きになると思います

このBlogでも潜在的なマグマが溜まっている様子をお伝えしてきましたが、本当に・・・遂に噴火してしまいました。

本事象については、日本経済新聞を含めて既に様々な記事が出ていますが、投資家、投機家、FX業者などが被ったダメージは甚大と思われます。

どれだけの広範囲に、どれだけの深度で影響が出ているのかは、まだまだこれから明らかになると思われるので、金融市場はそう簡単にはバリバリのRisk-on相場には回帰しないと思うべきでしょう

EUR : Pressure is ON.

SNBの影響に加えて、各種経済指標や法的解釈の整備などECB(欧州中銀)が量的緩和(QE)に踏み出す環境が整ってきたという思惑もあり、EURの下落も目を引きます
EURAUD DAILY
EURUSD DAILY
EURCHF DAILY
EURGBP DAILY
EURJPY DAILY

先週の為替市場は、当然ながらCHFが最強通貨EURが最弱通貨ですので、陰線だらけなのは当然なのでしょうが、注目すべきはどの通貨ペアでもEURは直近の」最安値を更新しているか最安値圏で揉み合っているかという状況であることです。

少々の反発があってもまだまだ」中期的に下を目指すというトレンドが続く可能性を頭に入れておきましょう。

Stocks : Very Volatile Now....

株式市場は大きな値幅での乱高下が目立っています。
DAX30 DAILY
FTSE100 DAILY
US DOW DAILY
US SP500 DAILY
NIKKEI DAILY

市場感に若干の温度差があるものの、総じて乱高下しながらの横ばい推移となっており、チャートの形状からはモメンタムの縮小すら感じられます

一方でプロのファンドマネージャーの人達の大宗は、年初相場の調整局面を絶好の買い仕込み場と見ている人も多く、可能性としてのもう一段、二段の下値余地を受け入れつつ注意深く買い場を探るスタンスのようです

特に日本株に関しては、最後は必ずGPIFの買い圧力が受給を持ち上げるという確信が共有されており、株式市場全体が上がるにしても下がるにしても世界市場の中での相対評価の中では日本株は外国株をOutperformする可能性は高いかもしれません

商品市場も為替市場も荒れ模様ですが、株式市場の乱高下のSWING相場の後に勝ち残るベクトルに注目していきましょう。

Crude Oil : 1st Weekly Upmove in 7 Weeks.

原油価格は、辛うじて反発
週次ベースの連続陰線を7週で止めています
Crude Oil

先週は5営業日で3本が陽線

ただし先行した上昇分の多くは上髭状態となっており、なんとか踏み止まっている中でなんとか8週連続の陰線を回避したイメージですね

為替市場が大荒れの中で投機筋の原油先物売りにリスク縮小目的の買い戻しが入っている可能性もあるでしょう

ただし、原油市場が落ち着いてきたという解釈よりは、為替市場にも混乱が拡大し始めたと見たほうが無難な気がします。原油価格も底打ち感が出たという解釈はするべきではなさそうですね。

Precious Metals : Safe ?

貴金属市場は反発モードを維持した動きです。
GOLD DAILY
SILVER DAILY

GoldもSilverも共に前回、前々回の高値を超えてきている事は、調整的な反発以上の勢いを感じさせてくれます

欧州のQE, ギリシャの離脱問題、SNBが齎した混乱などを材料に久しぶりの安全資産扱いを受けているのが貴金属市場というイメージが強いですね

少なくとも暫くは下がりにくくなったと考えれば、この市場への資本流入は増加傾向なのではないかと思います。

Top FX Movers of the Week.(Jan.12th - Jan.16th.2015)

2015年1月12日(月)~1月16日(金)の週次ベースの主要通貨動向です。

    通貨ペア  週終値 週始値 変動(pips) 変動(%)
1.EURCHF↓0.9940   1.2008  -2068  -20.80% 

2.CADCHF↓0.7170   0.8549  -1379  -19.23% 

3.NZDCHF↓0.6694   0.7946  -1252  -18.70% 

4.GBPCHF↓1.3019   1.5376  -2357  -18.10% 

5.USDCHF↓0.8592   1.0145  -1553  -18.07% 

6.AUDCHF↓0.7069   0.8322  -1253  -17.73% 

7.CHFJPY↑136.50   116.76   +1974  +14.46% 

8.EURJPY↓135.85   140.24    -439    -3.23% 

9.EURAUD↓1.4055   1.4426    -371   -2.64% 

10.EURUSD↓1.1566   1.1835    -269   -2.33% 

通貨ペアの分解結果は以下の様になります。
上昇通貨 ⇒ CHF(7回),JPY,AUD,USD
下落通貨 ⇒ EUR(4回),CAD,NZD,GBP,USD,AUD,JPY

歴史に残る週になりました。EURCHFが急落しているのでEURの下落、CHFの上昇という形で顕著です。それにしてもSNBの唐突な方針転換は行為自体もタイミングについても暴力的に乱暴でした。金融市場のダメージは計り知れないと感じます。

The Final Round Rush : How They Finished the Week.

2015年1月16日(金)の北米市場における最後の4時間の主要通貨動向です。
SNBの唐突な方針転換に激震に見舞われた金融市場ですが、最後の需給調整はこんな感じでした。

    通貨ペア   終値   始値 変動(pips) 変動(%)
1.EURCHF↑0.9940  0.9909  +31  +0.31% 

2.CHFJPY↓136.50  136.91  -41  -0.30% 

3.AUDCHF↑0.7069  0.7054  +15  +0.21% 

4.NZDCHF↑0.6694  0.6680  +14  +0.21% 

5.EURGBP↑0.7635  0.7622  +13  +0.17% 

6.EURUSD↑1.1566  1.1547  +19  +0.16% 

7.GBPCHF↑1.3019  1.2999  +20  +0.15% 

8.EURCAD↑1.3850  1.3830  +20  +0.14% 

9.USDCHF↑0.8592  0.8581  +11  +0.13% 

10.CADCHF↑0.7170  0.7163   +7  +0.10% 

通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ EUR(4回),JPY,AUD,NZD,GBP,USD,CAD
下落通貨 ⇒ CHF(7回),GBP,USD,CAD

流石に急騰したCHFに調整が入る形のエンディングになっています。

2015年1月11日日曜日

Review of the week.(Jan.5th - Jan.9th.2015)

2015年1月5日(月)~1月9日(金)の週の簡単なReviewです。

金融市場

①株式市場 / 債券市場
 ・株式市場反落モード債券市場上昇(利回低下)が加速。
 ・日経平均は17,197.73円で越週(先週17,450.77円)
  海外時間で先物に一層の売り圧力
 ・米Dow→$17,739.16、S&P500→$2,044.93、Nasdaq→$4,704.07)
 (先週   $17,831.19                $2,058.13                $4,726.81)
 (先週比   ▲0.5%         ▲0.6%          ▲0.5% )
 ・米10年債利回りは、1.96%(先週2.12%)
 ・米30年債利回りは、2.54%(先週2.70%)

②商品市場
 ・週末の米ドル失速を受けて商品市場は小反発モード
 ・貴金属はギリシャ情勢等を懸念するリスク回避バイアスにより上昇
  金価格は週次ベースで4週間ぶりの上昇
 ・ただし原油価格は続落遂に1バレル$50割れ
 ・原油価格はバレル単価$48.24で越週(先週$52.60)
 ・金価格は$1,220.26(先週$1,187.10)

③為替市場
 ・週次ベースの勝組はAUD,NZD,JPY
 ・負組はEUR,CHF,GBP,CAD
 ・ギリシャのユーロ圏離脱問題や独の指標悪化で
  欧州通貨に売り圧力
 ・CADは弱い雇用統計と住宅指標の悪化による売りが拡大
 ・USDは堅調な雇用統計後に失速⇒危険信号?

Stocks : Signs of Caution?

株式市場に黄信号。2015年は要注意な幕開けとなりました。
DAX30 DAILY
FTSE100 DAILY
US DOW DAILY
SP500 DAILY
NIKKEI DAILY
・原油価格の$50割れ
・ギリシャのユーロ圏離脱リスク
・英国、欧州圏の経済指標悪化
・仏のテロ騒動
・加の雇用指標、住宅指標の悪化
・年初資本の債券シフト

等の合わせ技という感じですが、特に金曜日の米雇用統計後に米株が失速、反落に転じた事も目を引きます。

チャート的にも所謂Lower Tops或いは、Saucer Topを形成中のようにも見えます

日経平均も金曜日の海外時間で先物が売り込まれていますので、成人の日明けの火曜日の動向に注目です。

Crude Oil : Burning Cold.

原油価格が$50割れ・・・う~ん・・・・
Crude Oil Daily
当初はサウジアラビアが米国のシェール革命を潰そうとして供給量を減らさないと言う見方が多かったのですが、最近では寧ろサウジアラビアと米国が連携してロシアを制裁しているという分析が圧倒的に増えてきたように思います。

どちらであるにしても・・・・

11月に中東出張があったのですが、随分と$70割れで流石に反発するとの予測が聞かれました。それ以上下がっても勝者不在のゲームになってしまうという理由からでした

先週の$50割れ・・・1バレル$40台は、マラソンや駅伝に例えれば、勝負どころの上り坂でスパートをかけられたようなダメージを与える出来事ではないかと感じます。やる方もやられる方も辛いと言う状況だと思うのですが、実際にサウジアラビア程体力のない産油国も悲鳴を上げているわけです

原油が、冷たく燃えている

そんな表題にしてみました。

USD : Under Corrective Pressure.

米ドルに失速感 or 南半球通貨に底打ち感 ?
AUDUSD DAILY
NZDUSD DAILY

ドル円も120円が重い状況で週末は119円台も維持できずに118円台で越週しました。

原油が続落と騒ぐ中でUSDNOKは頭打ちと言うのも一種のDivergenceと言えましょう。

USDはCNH(人民元)に対しても下げています。

USDJPY DAILY
USDCNH DAILY
株式市場同様に米ドル上昇トレンドにも調整圧力のかかるスタートとなった2015年の金融市場ですが、この不安定感はしばらく継続する可能性が高そうですね。

大相撲も初場所に波乱ありでしょうか(笑)?
USDNOK DAILY

Gold, Silver : At Least Hit an Interim Bottom.

貴金属が足元のリスク回避バイアスの中で安全資産の役割を果たしています
GOLD DAILY
SILVER DAILY

大きなサイクルに関してはまだまだ弱気な予想が圧倒的なのですが、少なくとも短期のサイクルボトムは既に見ている可能性が高いと思います。

そう言う意味では、暫くは上昇バイアスが継続するのではないでしょうか

JPY : Off to a Corrective January.

2015年1月相場は金融市場全体がバタついている感じですが、円安トレンドも調整局面と言った様相です。
USDJPY DAILY
USDJPYの日次チャートも右上がりのトレンドラインを外れて横ばい推移中です

クロス円だと反落バイアスがより鮮明になります
CADJPY DAILY
EURJPY DAILY
GBPJPY DAILY

現時点では、日本円が安全資産として買われているのか、欧州や米州サイドそれぞれに悪材料があるということなのかは判断が難しいですね

日本のファンダメンタルズを考えれば中長期的な円安トレンドがひっくり返る事は容易ではありませんが、世界中に買われて当然という通貨がある訳でもなく、比較優位は明確な米ドルが調整局面入りしているとなると目先は日本円の動向も非常に読みにくいものになります

EURCHF : Supported By Visible Hand of .....

EURCHFですが・・・・スイス当局が必死に1.20をサポートしている状況ですが、どうしても上昇は上ヒゲとなり、1.20の防衛ラインまで戻ってきてしまうようです。
EURCHF DAILY

先週発表された統計ではスイスの外貨準備高が史上最高額を更新していますので、当局の自国通貨(CHF)売り、外貨(EUR)買いが相当な規模で行われてきた事は明白です

ギリシャのユーロ圏離脱リスクなども明らかにEUR売り、CHF買いの材料であり、スイス当局の孤独活厳しい戦いはまだまだ終わりそうにありません