2015年1月18日日曜日

CHF : What a "GAP-UP".

SNB(スイス中銀)がCHFの対EURでの許容上限(=EURCHFでの許容下限1.20)の防衛を放棄すると言う発表をしたことでCHFが20%以上の急騰。全く予期せぬ展開に外国為替市場は大混乱となりました。

SNBがCHFの上昇を阻止するべくマイナス金利を導入してから2週間
SNB高官がEURCHFの許容下限1.20の防衛を改めて宣言したのが3日前

そういうタイミングでの方針転換の発表でした

世間の批判は当然ですが、SNB総裁からは、以下の反論も出されています。
SNB president Thomas Jordan later defended the decision as he said it was backed by the entire governing board after "intensive discussion" and said that signaling the move ahead of the decision would have "opened the door to speculators". 

十分に議論を尽くした上でのコンセンサスに基づく決定であり、事前にシグナルを発する事は投機筋を勢いづけるだけだ・・・・と言うのですが、どうなんでしょうかね・・・

値動きを確認しましょう。
EURCHF DAILY
GBPCHF DAILY
USDCHF DAILY
AUDCHF DAILY
CHFJPY DAILY

対欧州通貨、対米ドル、対豪ドル、対円とまさに急騰、爆騰という以外には形容のしようがないチャートになっています

90年代終盤にUSDJPYが2営業日で20円下落したことがありますが、今回のCHFの変動はほぼそれに匹敵する規模の動きになると思います

このBlogでも潜在的なマグマが溜まっている様子をお伝えしてきましたが、本当に・・・遂に噴火してしまいました。

本事象については、日本経済新聞を含めて既に様々な記事が出ていますが、投資家、投機家、FX業者などが被ったダメージは甚大と思われます。

どれだけの広範囲に、どれだけの深度で影響が出ているのかは、まだまだこれから明らかになると思われるので、金融市場はそう簡単にはバリバリのRisk-on相場には回帰しないと思うべきでしょう