秋の気配が濃厚となってきました。結構過ごし易い日が増えてきた気がしますね。
金融市場でももう少しからっとした過ごし易い日が増えてくると良いのですが、むしろジメジメしたようなスッキリしないような展開が目立つようです。
何と無くトレンドが出ているようでも加速感は無く、盛り上がりや達成感も全く見られないという印象なのです。
大きな絵としては、①株式堅調、②金価格は1オンス千ドル回復へ、③米ドルがじりじり下落、④円高が進行 という感じですが、そのどれをとっても上記のような盛り上がりに欠ける展開の中で淡々と進んでいるという印象です。
9月は、色々なアノマリーがあるのですが、Volatilityの上昇、米ドルの下落という傾向は少しずつ今年も確認され始めていますが、株式市場の下落と言うもう1つのアノマリーについては未だ明確な兆候はなく、そのせいかトレンドが出掛かっているように見えるVolatility上昇や米ドル下落にも勢いが出ないという状況です。
9月も中旬に入ってきますので週明け以降の展開に注目していますが、ここへ来て幾つかの市場において取引高の急増という現象が報告され始めています。これはもしかするとトレンドの加速なり反転の兆候ではないかと注意深く観察しているのですが、少し紹介しておきましょう。
日本円
取引高の統計が把握し難いOTC(店頭)取引ではなく、上場市場の通貨先物取引は出来高が把握出来ます。日本円の先物取引のオープンインタレストが急増しています。
このチャートで見るとやはり最高値、最安値のタイミングと取引高急増のタイミングは明らかな相関があります。円高はドル円のレートで言えば90円の攻防戦が目前ですが、勝負は間もなく決するのかもしれません。
ドルインデックス
米ドルは反発の気配もあったのですが、何か確信犯的なドル売りが持ち込まれたために力ずくで叩き落されつつある感じです。金が千ドルを突破したタイミングでもありましたが、何か意図的な動きであった可能性も無視出来ない気がします。ドルインデックスは結局節目と見ていた77.75水準をあっさり割り込んで下に抜けた格好ですが、ご覧のとおりチャート下段の出来高が急増しています。
EUR
金の1000ドル超えもあり、当初米ドルの下落を食い止めてきたのは寧ろAUDなどの資源国通貨だったのですが、ドルインデックスがサポートを割れてからは寧ろEUR、円、CHFなどのメジャー組みの躍進が目立ってきました。足元の米ドル下落はもはや貴金属などの上昇の対価というよりも元々あった外貨準備調整の動きのようにも見えます。
このCriticalなタイミングと水準でのCriticalな取引量の急増は何を意味しているのでしょうか。
出来高と共に急増しているのは、Confidence or Anxiety ?
Stay tuned.