金融市場はアジア、欧州、北米と各時間帯ごとにめまぐるしく展開が変わりやすい状況ですが、結局日や週を通してみれば各種リスク資産が対ドル、対円で下落すると言う展開となっています。
以下は米ドルの最大の代替候補。ドルに代わる世界の基軸通貨となる事が確実視されているユーロの対ドル日次チャートです。
ユーロドルDaily
ユーロ円Daily
円は元祖調達通貨、ドルは新参の調達通貨でありともにCarryトレードと呼ばれる手法の資金調達通貨となってきました。世界中の投資家が金利の安いこれら通貨で調達した資金を高金利やハイポテンシャルな別の資産に投資してきたわけです。
それが一気に逆流している様は先週も指摘したこのチャートからも明白です。
Risk資産並列チャート
米国のVolckerルールの提唱など世界的な金融規制の強化の動きに世の中の枠組みが揺さぶられるリスクを感じ取った市場参加者たちが一旦身軽になるべく戦線を縮小しているので資産価格が下落して調達通貨が買い戻されると言う展開が加速しつつあります。
特に上記のチャートでも明白ですが、最後まで粘っていた株価の下落角度が鋭角的であることは非常に大きなリスクを暗示していると言えますし、別項で詳しく見てみようと思いますが金価格の動向も今後の台風の目となるでしょう。
通貨市場ではやはりユーロ、豪ドルあたりが非常に大きな下値リスクを内包していることは間違いありません。
2010年も早くも1月が終了しましたが、総括するとかなりVolatilityが上昇していると言う特徴があります。2月相場も間違いなくこの傾向が続くと見ています。金価格あたりもかなりがたつくのではないでしょうか。
今日家族で見てきた映画の題名は、“かいじゅうたちのいるところ“でした。中々面白かったですよ。
海外では絵本でも有名なこの話の現代は “Where the wild things are.”です。悲しいかなほとんど職業病と言う感じですがいつも仕事のことが頭にある私はこの題名は少し変えれば今の金融市場そのものではないかと考えていました。
今の金融市場は、”Where the things are wild.”ということになるでしょう。語順を入れ替えただけですが、何故か仕事は映画ほどには面白くないんですよね(笑)
週初はシドニー時間からオセアニア通貨が叩かれるリスクが大きいと思います。
Watch out now.