先週はECBの利上げ、ポルトガルの格下げ、米雇用統計のネガティブサプライズなど様々な材料がありましたので週内の金融市場は結構なSWING相場となりました。
終わってみれば依然としてSWING相場の継続と言う水準での越週となってますが、冷静に見れば世界中でネガティブなデータや懸念材料が増加している事は否定し難く、夏枯れ相場の可能性よりはVolatilityが上昇していくリスクシナリオも無視出来ないように思います。
為替市場の全体観は以下のようになりました。
通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①EURCHF↓ 1.1912 1.2309 -397 -3.33%
②EURNZD↓ 1.7015 1.7548 -533 -3.13%
③EURJPY↓ 114.81 117.34 -253 -2.20%
④EURUSD↓ 1.4259 1.4519 -260 -1.82%
⑤EURGBP↓ 0.8875 0.9036 -161 -1.81%
⑥CADCHF↓0.8690 0.8841 -151 -1.74%
⑦EURAUD↓1.3258 1.3469 -211 -1.59%
⑧NZDCAD↑0.8050 0.7922 +128 +1.59%
⑨GBPCHF↓ 1.3413 1.3619 -206 -1.54%
⑩AUDCHF↓0.8984 0.9118 -134 -1.49%
上記の変動率の大きい10通貨ペアの中で上昇サイドでの登場回数はCHF4回,NZD2回でJPY,USD,GBP,AUDが一度ずつと言う結果でした。
下落通貨としての登場回数ですが EUR6回,CAD2回でGBPとAUDが一度ずつでした。
大きな反発を繰り返して市場のショートポジションを繰り返しスクィーズしながらも結局はEURが下落していくと言う大きなシナリオが進行中であるという印象が残ります。
また金曜日の北米時間朝方にに発表された6月の米雇用統計ですが、予想を大きく下回る内容であったものの金曜日の取引に関しては米ドルが大きく売り込まれる展開にはなっていないことがわかります。
終わってみれば、ECBが政策金利を2008年3月以来となる1.5%に引き上げたものの市場はギリシャ、アイルランド、ポルトガルへの懸念を強めてEURを買う動きにはなっていない事、米ドルが雇用統計の不調にも拘らず粘り腰を見せている事、クロス円での円高リスクが感じられる事、商品市場全般としては基調が崩れていない事などが先週の印象でしょうか。
いずれにしても夏枯れ相場突入のリスクは回避された気がします。