2019年5月26日日曜日

US-CHINA  : Currency Factor

米中貿易交渉の関連で、為替レートに関する報道が増えてきました。

・米の関税への対処として中国が人民元安というカードを使う可能性
・米が人民元が不当に安い事による中国側の不当利益分に対する「相殺関税」を検討

等が目立ちますが、米側には財務省報告の中で為替操作国を認定するなどの従来からのカード等もあります。
 米国は中国の国営企業などに対する補助金政策などを問題視しており、人民元安への誘導は実質的に広範な補助金に該当すると見ています。
USDCNH DAILY
ここのところ随分USD高方向に相場が動いており、今後米国側から中国への要望や警告は、日本等の貿易黒字国へのメッセージでもあると考えるべきかもしれません。

日本の場合は、実際の需給がかつてのような輸出偏重ではなくなっているなどの反論材料もありますが、歴史的に為替相場は米国が何らかの意図を持つ時には必ずその通りに動いてきたという事実があります。

意味不明な部分もありますが、日本円が「安全資産」とされて有事の際には急騰するという傾向も世界中が意識するところであり、なんだかんだで110円台が重たくなってくるならばUSDJPYも影響を受けやすくなるリスクはあるという事でしょう。