2007年9月2日日曜日

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実は今、前歯にインプラントを入れるプロセスの最終段階に入っているのですが、6月末に米国で土台(ネジみたいなもの)を歯肉内に埋め込んだ後、米国で紹介してもらった東京の歯科医がちょっと遠いところにあって通院が難しいと判断せざるを得なかったので、色々調べてみると意外と近くにも良い歯科医があることがわかりそこで残りのプロセスをFinishする事にしました。

土曜日にはその歯医者で歯肉の先端を開いて将来の歯の代わりにネジを差し込むと言う作業を行い、今後の涙無しには語れない治療費の説明を受けたあと、最後に受付で保険適用外高額自己負担治療の契約書に署名をさせられている時でした。

横から視線を感じてふと見ると・・・そこには治療を終えたと思われるオバサンが居て、担当していると思われる歯科医(この医院は複数の歯科医がそれぞれ担当患者を持っている仕組み)とカウンター越しに次回の予約日などを相談しながら、その視線と耳はこちらに釘付けという感じでした。

う~ん・・・・・・・

保険業界もこの1年くらいで色々と未払い問題など噴出した為か、現場の人々がてんてこ舞いするくらいの契約者への説明作業がノルマとして課せられたのでしょう。私の生保業界の友人達の中にも相当大変そうな人も居て一時は可哀想なくらいでした。

 私が加入している生保からも契約内容の確認や説明などが随分とオファーされましたが、こちらも忙しいのでそれはそれは・・・・申し訳ないのですが迷惑なくらいでした。

それは良いのですが・・・・

先方も当方と言うよりは自分達を守るためにやっている訳で、期限を切って全契約者にしっかりと説明をして記録に残すと言う作業を行っていたのでしょう。私が加入している保険会社からも私の会社を担当している人から会社で説明を受け、更に住んでいる地区を担当している営業所からも何度もアプローチがありました。

 膨大なデータの中から担当のすみ分け等を行う猶予は無かったのでしょう。既にうちの会社を担当している人から説明は受けたと言っても、それでは自分たちのリストが消し込めず、上司や本部から非常に厳しいトレースを受け続けていると言う懇願に近い話をされて、どこの会社でも似たようなものなのだと思うと可哀想で断りきれず、週末の外出する前に数分と言う約束で来て貰いました。

玄関先で話をしたのですが、マニュアル通りと思われる質問を矢継ぎ早にされました。

・これまでに入院、手術などはなかったか。大きな病気は?
・健康状態はどうか。

などですが、実は私色々と過去に怖い経験もしているので、全て該当無しと言うわけにも行かないのです。それを約束の時間に遅れてきた息を切らしたオバサンに大きな声で根掘り葉掘り質問をされる・・・・・しかもここは狭く壁も薄い安普請の集合住宅・・・・・・なんでここで過去の病歴を近所にばらさなきゃいけないんだろう・・・・という気になりました。

昔日本の病院に行って診察券を出して待合室で待っていると、看護婦さんに他の患者の面前で、「今日はどうなさいましたか?」などと聞かれる事がありました。あれでは股間が痒いなどとは決して言えませんよね・・・・・・。
 今ではあれは流石に無くなっているのではないかと期待しますが、まだまだ個人情報保護とかプライバシーに関する意識はこの国では随分と低いような気がします。

米国にある Do not callという法律(セールス電話不要と言う登録を受付け、登録済みの先に業者が電話をすることを違法とするもの)のようなものを導入すれば、高齢者相手の詐欺などもどれだけ防げることかわからないのにと思うと、ここに書いた自分の経験とあわせても課題は多いと感じます。

金融商品取引法というのでしたっけ・・・・かなり極端な内容も含む法律が出来ますが、消費者保護より投資家保護のほうが先に来るというのもそれはそれで構わないのでしょう。 

今後日本でも各方面で急ピッチで法律が整備されて行くことで、国家都合の法治国家から、我々一般国金、市民が法律で守られる法守社会が実現されていくことを望みます。法治ではなく、奉仕国家とでも名づけましょうか? どこかの政党が使ってくれるかもしれませんよ。(笑)