2010年5月4日火曜日

Come first of May ..........

先週後半からの市場の動きはまさに夏場に向けたVolatilityの上昇を宣言するかのような流れになっています。主な震源地はやはり欧州とGoldmanですね。ちょっと個別に整理してみましょう。

1 欧州の混乱拡大

・先々週に遂にギリシャがEUとIMFに対して正式に支援を要請。これを受けてEU報道官が内部の結
 束を強調。これで一旦欧州混乱は沈静化に向かいました。

・ところがドイツでは世論に後押しされた一部議員らが強く反発。オランダも同様で市並みの乱れを露
 呈。

・4月27日にはS&Pがギリシャの長期国債を一気に3段階引き下げ。ポルトガルも2段階引き下げを発
 表。長期ソブリン債格付けが「BB+」となったギリシャ国際は投資不適格のジャンクボンド扱いに。

・翌28日にはスペインも格下げ。(S&P)

・市場混乱を防止するべくユーログループは今週初となる5月2日に総額1100億ユーロ(13.8兆円)の
 ギリシャ支援を発表。初回の実施は市場が注目するギリシャの大量償還日である19日以前に行う旨
 も発表。投機筋の動きを先んじて抑制する動きに出ました。

2 GS問題

先月SECが民事訴訟でGSを提訴。これ事態はGSにとっては昨年9月から判っていた動き。

・先週元々予定されていた公聴会でGSブランクフェイン会長や訴状で名指しされているトーレ氏などが
 疑惑を全面否定すると共に徹底抗戦の姿勢を表明。

・民事訴訟であることやSEC内部もGS訴追に関しては3-2と票が割れていた事が判明した事、業界の
 世論はGS擁護論も多く、今回のSECの動きには政治的な意図も指摘される等、徐々に市場は冷静
 に反応し始めていました。

・それが先週末、米連邦司法当局も刑事事件としての立件可能性を視野に捜査を開始したとの報道を
 受けて再び緊張感が復活しました。

おまけに(?)先週末にはマンハッタンのタイムズスクエアでテロ未遂があり、コネチカット在住のパキスタン系米国人が身柄を拘束されています。

市場はかなり複雑な反応をしていますが、とにかく日本は大型連休でスタートした5月ですが、金融市場ではVolatilityの上昇でスタートした格好です。