2011年2月27日日曜日

Top FX Movers Last Week.

地政学リスクが急上昇する状況下、先週の為替市場における主要通貨ペアの変動は以下のようになりました。

  通貨ペア 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)

①NZDCHF↓ 0.6973 0.7189 -216 -3.10%


②GBPJPY↓ 131.61 135.17 -356 -2.70%


③GBPCHF↓ 1.4959 1.5350 -391 -2.61%


④NZDCAD↓ 0.7342 0.7507 -165 -2.25%


⑤USDJPY↓ 81.67 83.17 -150 -1.84%


⑥GBPCAD↓1.5752 1.6033 -281 -1.78%


⑦EURNZD↑1.8291 1.7966 +325 +1.78%


⑧USDCHF↓ 0.9281 0.9444 -163 -1.76%


⑨AUDNZD↑1.3537 1.3316 +221 +1.63%


⑩AUDJPY↓ 83.09 84.35 -126 -1.52%

上昇サイドで登場した回数はCHF3回、JPY3回、CAD2回、EURとAUDが一度ずつとなっています。中東と北アフリカの地政学リスク上昇と原油価格の上昇を背景に買われたのは通貨市場ではCHF,CAD,JPYだったと言う事になります。

下落サイドに目を向けるとNZD4回、GBP3回、USD2回、AUD1回という内容になっています。NZDの下落は言うまでも無くニュージーランドの地震の影響が大きいのですが、GBPに関しては公表された前回のBOE議事録で利上げの必要性が強く認識されていた事を背景に週前半は上昇していましたが、その後予想外な事に昨年の第四四半期のGDPが下方修正されたことをキッカケに失速⇒反落と言う経路を辿りました。

全体としてはUSDは引き続き基調が弱く、EURはG3で最初に利上げをする見込みが更に強まったとして堅調推移を続けています。この英国や欧州圏での利上げ思惑は恐らく現実の物となると思いますが、その他ファンダメンタルズに関しては不安や明確な不調を認識しながらも足元の物価上昇には利上げを断行すると言う政策スタンスは今年の後半から終盤にかけてどのような結果を齎すのか極めて不透明だと言ってよいでしょう。

前例の無い状況の中で各国、各経済圏が独自にベストと信じる選択肢を実行していくのが今年のテーマだと思いますが、やはり今年は後半にかけて過去数年の低Volatility時代に終止符を打つような展開が待っている可能性を見て生きたいと思っています。