2011年3月27日日曜日

This may tip demand/supply balance of currencies.

今回の大地震と津波の被害は甚大ですが、本邦輸出企業においては多少の明暗はあっても総じて甚大な影響を受けていると言い切ってよさそうです。

先ずは生産拠点の海外にシフトを進めてきた企業と国内中心だった企業の間には一定の明暗が分かれています。また国内中心の企業においては西日本中心か東日本中心かで更に明暗が分かれています。
 ただし、自社の生産拠点の多くは西日本だと言う所でも結局は部品の調達などで影響を受けてしまうと言うところが殆どであり一時的にではありますが生産力そのものが大きく落ち込む結果となるでしょう。

一方で輸入企業ですが、被災地の復興需要等もあり様々な資材、食料、エネルギーの輸入は大幅に増加する事が確実です。

これらの事象が齎す結果は明らかで、輸出の大幅な減少と輸入の大幅な増加ということになります。

その結果として、4月から6月位にかけては日本は一時的に貿易赤字になってくるのではないかと見ており、為替市場の需給バランスも大きく変わってくる事になるでしょう。先々週につけた76円台がドル円の大底になるとしたら今後は需給バランスの変化と本邦貿易収支の一時的な赤字転落トリガーに相場は円安方向にトレンドを転換させていく事になるのではないでしょうか。

中長期的な相場観と言う事になりますが、夏場にかけては円安トレンドが発生する展開を想定しておく必要があるかもしれません。