2011年3月6日日曜日

Top FX Movers Last Week.

先週の金融市場は中東・北アフリカ情勢を睨みながら週後半のECB会合や米雇用統計等の予定されたイベントを消化していくと言う展開でした。
 
中東・北アフリカ情勢は一旦膠着と言う印象の中、コモディティ価格の高騰は継続し、原油価格は遂に2008年9月以来となる1バレル当たり$104.94まで上昇し、金価格も最高値を更新しました。

このような状況の中で欧州と米国の当局者による物価上昇への対処方針に対するスタンスの相違が明確になっており、為替市場では全般的なドル売りと欧州通貨の上昇が目立っています。日本円は週を通して需給が売りサイドに傾いた為に主に対欧州通貨で円安に振れる展開となりました。

      通貨ペア 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)


①EURNZD↑1.8924 1.8291 +633 +3.34%


②GBPNZD↑2.2009 2.1433 +576 +2.62%


③EURJPY↑115.10 112.32 +278 +2.42%


④NZDCAD↓0.7185 0.7342 -157 -2.19%


⑤NZDCHF↓0.6824 0.6973 -149 -2.18%


⑥EURAUD↑1.3791 1.3512 +279 +2.02%


⑦NZDUSD↓ 0.7383 0.7514 -131 -1.77%


⑧GBPJPY ↑133.86 131.61 +225 +1.68%


⑨EURUSD↑1.3985 1.3753 +232 +1.66%


⑩AUDNZD↑1.3719 1.3537 +182 +1.33%

上述の通り、大きく動いた通貨ペアの上昇サイドを見るとEURが4回、GBPが2回と欧州通貨の上昇が目立っています。先週は欧州からも英国からもインフレ懸念を背景として当局者から利上げの可能性を強く示唆する発言が出ており、ECBは4月、BOEは5月にも利上げを断行する可能性が上昇しています。

下落サイドでは、上位10ペアの中で6つがNZDの下落となりました。大規模地震の影響が尾を引いている事が明白ですが、EURJPYとGBPJPYの上昇がランクインしていることからJPYも下落サイドで2回登場しています。
 NZDの反発材料は多くない感じで、市場のショートポジションが溜まるまでもう少し下落余地がありそうです。JPYに関しては既に市場に随分JPYショートが溜まっている事や83円台から上には相当な規模での売りが待ち構えている中で本邦勢の海外出資フロー等が出続けるかどうかに注目していますが、それ以外にも株式市場の調整が始まるようだと一旦は上昇したクロス円の反落圧力に繋がるので双方向に注意していく必要が在りそうです。