2011年7月18日月曜日

Taking Europe to Task again.

欧州が繰り返している周縁国の救済を演出しては回復を装う"Extend and Pretend"作戦が金融市場から見透かされ始めたような展開になってきました。

先週は金曜日に一つの山場となるストレステストの結果発表がありギリシャ2行、スペイン5行、オーストリア一行の計8行が”不合格”という結果となりましたが、市場は寧ろそれ以前の一連の格下げに反応したという印象でした。

CDS市場のスプレッドが拡大しギリシャからスペイン、イタリアというより規模の大きい経済への混乱拡大が懸念される中で格付機関のFITCHがギリシャの信用格付をCCCに下げた上で同国の債務不履行リスクを”Real Possibility"と表現した事、同じくMoody'sがアイルランドの格付をBa1に下げた事で欧州周縁国のソブリンリスク問題が再燃した格好です。

EURは乱高下を繰り返しながら基調は着実に下向きになってきました。

EURUSD DAILY
このチャートの通り市場の米ドル不信も手伝ってEURは対ドルでは時折反発していますが、対CHF や対JPYでは結構なベアトレンドになっています。


EURCHF DAILY
  対CHFでは新安値更新中です。
EURJPY DAILY

対ドルで80円割れ定着の円高ですが対EURでもこの通りです。

とにかく欧州のExtend and Pretendという作戦は市場の評価を得られていませんね。