2017年1月29日日曜日

US Dollar Index : Neutral

米Trump政権が2017年の地政学、国際情勢のみならず金融市場においても最大のVolatility供給源となることは間違いなさそうです。

Trump氏の公約ともいえる積極財政策を先取りする形で株式市場のラリーと債券市場の下落(=長期金利上昇)がトレンド化しており、通貨市場ではUSDが上昇する形となりましたが、徐々にTrump政権の貿易戦略が関税と他国の通貨安阻止という保護主義的な性格のものとなりそうな気配が濃厚になるにつれてUSDには上値抑制バイアスもかかり始めるという状況になっています。

USDJPYが落ちないのはJPY安要因であり、先週にしてもUSDは対欧州などでは随分値を下げています。

ちょっとUSDは、迷走状態に入りつつある気もしますが、USDの相対的な指標であるUSD INDEXを見ても現状は既往レンジの中間値と言った状況でしょう。
US Dollar Index

高値、安値共に切り上げてきているとは言え、このまま下げるとダウ理論上の上昇トレンドにも罅が入る気配です。

MACDも弱いですね。

米債を崩したくないはずなので、財務長官あたりからは強いドルが国益という趣旨の発言も出そうですが、政権の本音は秩序あるUSD安を望んでいるとの憶測も蔓延るのではないでしょうか。

2017年のUSDは、上下双方向に値幅の出易い状況にあると言えそうですね。

投資よりもトレード向きの動きでしょう。