2007年10月28日日曜日

Sweetfishes were sweet.

先日実家の両親を訪ねた際に、皆で鮎釣りに出かけました。

山麓の川は少し寒かったのですが、3時間弱位は粘ったでしょうか。最終的には5匹の鮎が釣れました。

借りた釣竿を返却しながら少し業者の方と世間話をしたのですが、幾つか印象に残った言葉がありました。私自身は少年時代に少々友人と釣りした程度でそれほど深くのめりこんだ事は無く、釣り好きの人には当たり前の事なのかもしれませんが、「見えている魚は中々釣れません」という言葉は特に印象に残りました。

実際には、多くの釣り人が川原から見えている魚の群れに対して釣り糸を垂れるという行為を繰り返してしまうのですが、完全に無視される事のほうが多く、我家も完全にこのパターンでした。

それに思い返してみれば釣れた5匹の殆どは突然”浮き”が沈み込んで慌てて釣り上げるという予期せぬパターンでつれた事にも気が付きました。

我々は漁師ではなく、週末に家族でレジャーに来ただけですので、見えている魚群、魚影に糸を垂れて一喜一憂しながら魚に翻弄されると言うことで充分楽しめる訳ですが、真剣に魚を釣り上げようと思うなら見えていないスポット、見えにくいスポットを狙うべきで、具体的には滝の落ちる部分や岩場の影のような場所が狙い目となるようです。

魚も意外と賢く、上記のような場所に身を隠して安全を確保した魚の方が餌に食いつく可能性が高く、釣り人から見えるところにいるような魚は安全な居場所を確保するのが先決で、そのような無防備な状態でノーテンキに餌に食いつく可能性は高くないと言うことのようです。

投資でもトレーディングでも基本は確率の勝負です。
最も確実そうなものにBETするというのは王道な訳ですが、時には我々も最も確実そうに見えるものが実際に最も可能性が高い選択なのかどうかを掘り下げて考えて見るという姿勢も必要なのだと考えさせられたような言葉でした。

見えている鮎は中々釣れない。

そんなに甘くないよとでも言うかのごとく、鮎は英語では Sweetfish となります。
日本では鮎と言えば塩焼きですが、塩焼きなのに、Sweetfishとでも覚えましょうか。

仕事も含めて色々な局面で、見えていないけど油断している魚はどこかにいないか、必然のごとく目の前にある物が取るべき選択肢なのかなどをじっくり考えて見ませんか。

このLighthouseでも意外なところに光が当てられたらいいなと思っています。