米系主要金融機関の決算が注目されたのが先々週だったとすれば、より広範な企業決算に注目が集まったのが先週ということになります。
実に157社にも及ぶ主要企業の決算が発表されたわけですから株式市場にとっては月末のFOMC前のちょっとした正念場であったと言う事が出来るでしょう。
そして、米株市場は多くの人々にとって予想以上というよりも、予想外と言った方がふさわしいような復活劇を遂げたと言う事になりそうです。
週の序盤で底堅さを確認した後は、中盤の攻勢も見事の一言で、特にこれまで嫌われ続けていたセクターや銘柄の復活が著しい事、そして予想を裏切る決算や経済指標への弱気な反応よりも予想を上回る決算や経済指標への強気の反応の方が圧倒的に目立っていた事は特筆に価するという印象でした。
4月23日の水曜日には金融保険保障会社のAMBACが実に$1.66billionもの損失を計上した事よりもBoeing社の38%の増益に大きく反応。
4月24日の木曜日には保険セクターのTravelersの収益予想の上方修正、Aflacの純利益14%アップ等にも後押しされて保険大手AIGの株価も7.1%上昇しました。同じく死に体と思われていたFordがサプライズ収益を計上した事でGMまで6%弱の上昇となり自動車セクターも大賑わいでした。
復活の狼煙宣言となるかどうかは、微妙なところですが正直ここまでの復活劇は私自身全く予想していませんでした。
今週は俄然注目度を増したFOMCがありますが、金融市場の利下げ期待(織り込み度合い)が、25bpの利下げを80%弱織り込むと言う水準にまで利下げ期待も萎んでおり、ここ2週間の米国市場の一大復活劇が短命に終わるのか、息の長いものになるのかはその内容と同時に発表となる声明文の内容次第ということになりそうです。
日本の黄金週間の連休中は、結構動くか全く動かないかに2分される傾向もありますが、今年は動く方かもしれないですね。