流石にこれだけ世界景気が問題を抱えていれば、今回のワシントンで行われたG7会合では普段よりも相当気合を入れた議論が行われたのではないでしょうか。
G7やIMFなどは多くの企業で年中行事と化している(?)経営会議のような、ある意味季節的なお祭り行事的な要素が無いとは言えないのですが、特にG7会合は過去にも歴史の転換点となってきただけに、世界が大きな課題に直面している時には大いに注目していく必要があります。
・金融安定化フォーラムに金融市場の改善策を提言させた。
・世界を代表する民間金融機関から10名の代表者を招待して情報交換と共有を図った。
等の新たな試みが注目を浴びましたが、閉会後に発表された声明文も前回分の踏襲と言う安易な選択を避けて、声明文の内容を変えてきた事などには一定の注意を払っておくべきでしょう。一定の評価をするべきであると言い換えるべきかもしれませんね。
正確な統計は持っていないし、数字を計算する事に意味も無いので敢えて遡ることもしませんが、例えば為替と言う切り口だけで見ても歴史上国際的な枠組みによる所謂協調介入が行われる時には直近のG7会合の声明文における為替市場に関する記述が変わっている事が普通です。
既に複数の識者(?)や市場関係者(?)等から声明文への失望感や実効性への懐疑的な感想が出されており、それらの全てに一理も二里もあります。
しかし、内容云々ではなく、内容が変わったという事実には一定の評価をしておくべきだと言う事は一応認識しておいて損は無いでしょう。
週明けは、金融市場が安定すると言うよりは、G7への失望感から不安定さを増す方向の動きが先行する可能性のほうが高いと思われます。
ドル、円、ユーロ、スイスフラン、英国ポンド、豪ドル、新興国通貨群・・・・・為替市場の潮流も依然として濁流や渦を巻きながら最終的には大きな共通ベクトルに収斂していく事になるのでしょうか。
調整以上のドル反発は価格軸でも時間軸でも限定的・・・・現時点ではまだそれがメインシナリオというところなのではないでしょうか。