先々週にFRBが先行き不透明感を残した後で迎えた先週は金曜日が米国の独立記念日で北米市場が休場となる実働4日間という週でした。
金融市場のほうではECBの金融政策決定会合と米国の6月雇用統計の発表が重なるBig Thursdayに向けて世界中の株式市場が下落傾向を強めると共に債券市場が上昇し、長期金利が低下するという流れとなりましたが、最後は週末連休を控えた北米勢を中心にリスク量を落とすオペレーションが中心となり、前半のドル売りを主導したユーロは対ドルで1.5910から1.57割れまで反落し、1バレル当り$145台まで上昇し、まさに無尽の野を行く感のある原油市場も小休止して週の取引を終えています。
為替市場では、ユーロ、GBP 、CHF、AUD,NZDなどが一旦は上昇しましたが最後は反落。円は多くの新興国通貨と共に前半のドル安地合いでも波に乗れず、月曜日の104円99銭を最高値に木曜日には106円93銭までほぼ2円もの反落を見せて越週しています。
終わってみれば、揺ぎ無かったのは原油高と株安、それに次ぐのが債券上昇=長期金利低下という流れでしたが、それにしても木曜日にECBが予想通りの0.25%の利上げを発表して政策金利を4.00%から4.25%に引き上げた後に前週のFRBに付き合うかのように今後の事を"No Bias"であると宣言した後の市場の急ブレーキには少々驚かされました。
1980年の5月にスパースターSugar Ray leonardを圧倒してウェルター級王座を奪取したパナマの英雄、Roberto Duran が11月の再戦で、ペースを掴めず(私には互角の展開に見えましたが)、8回途中で突然試合を放棄して世の中を凍り付かせた時の有名な言葉が"No Mas"(⇒英語のNo Moreですね)ですが、何だか今回のTrichet総裁の"No Bias"発言もこれに準ずる発言かのような印象ですね。
そこに待ち構えていたかのような猛暑日到来・・・・連日の30℃越えはきついですね・・・・。
まさか金融市場はこのまま夏枯れの様相を呈していくのでしょうか? トレンドを維持する原油市場と株式市場がその答えを握っていると言う事になりそうです。