2014年7月7日(月)~7月11日(金)の週の簡単なReviewです。
1 Key Events.
①欧州圏 / スイス
・欧州圏7月Sentix投資家信頼感⇒10.1に予想外の上昇。
・ECB Coeure専務理事
⇒低金利政策の長期維持が必要。
⇒英米の金利上昇期待による欧州圏との金利差拡大を予想。
各国政府による欧州圏への継続的投資を要請。
・ECB Noyer理事
⇒デフレ懸念は回避しても物価上昇圧力が弱すぎる。
⇒金融緩和の物価上昇効果の弱さに驚き。
・ポルトガルの国内最大銀行であるBanco Espirito Santoの
株価が急落。一部短期証券の償還遅延。
⇒同行筆頭株主Espirito Santoフィナンシャルグループの
株式,債券の取引を停止。
⇒同社の筆頭株主のEspirito Santo Internationalの
不正会計疑惑の発覚が原因。
・独5月鉱工業生産⇒▲1.8%(予想±0,mom)。
・スイス6月失業率⇒3.2%(unch)。
・スイス6月CPI⇒▲0.1%(予想+0.1%,mom)。
・スイス5月小売売上高⇒▲0.6%(予想+1.5%,yoy)。
②日本
・日銀地域経緯報告
⇒全9地域の景気判断据置き。
「回復している」or「穏やかに回復している」の表現据置き。
⇒全地域での前向き判断据置きはリーマンショック前の
2007年4月以来7年3ヶ月振り。
・日銀 中曽副総裁
⇒QQE(量的質的緩和)の出口政策は多種多様。
⇒2年でインフレ2%は達成可能だが、定着の為にはQQE
の継続も検討。
・5月経常収支⇒+5,228億円の黒字(予想+4,175億円)。
・6月工作機械受注⇒+34.2%(先月+24.2%,yoy)。
③IMF
・Lagarde専務理事
⇒世界経済の成長予想に下方修正の可能性。
⇒世界経済の回復ペースは予想を下回る。
⇒潜在成長力の低下と投資の減速を懸念。
⇒米国経済だけはStrong Reboundの可能性。
④英国
・5月鉱工業生産⇒▲0.7%(予想+0.3%,mom)。
・5月製造業生産⇒+3.7%(予想+5.7%,mom)。
・British Chamber of Commerce(英国商工会議所)
⇒BOEは性急な金融引き締めを自重するべき。
・BOE政策決定会合⇒金融政策維持。
政策金利0.5%,資産購入gbp375bio。
⑤豪州 / ニュージーランド
・豪6月NABビジネス信頼感⇒8に上昇。
・豪7月Westpac消費者信頼感⇒+1.9%(mom)
・豪6月雇用統計
⇒就業者数+15.9千人(予想+12.0千人)。
⇒失業率6.0%(予想5.9%)。
・NZ6月製造業指数⇒53.3に上昇。
⑥米国 / カナダ
・米Richmond連銀 Lacker総裁
⇒米国経済はインフレを抑制しながら成長可能。
⇒3%を超える成長の維持は期待できない。
・米Minneapolis連銀 Kocherlakota総裁
⇒米国経済の現行以上の成長加速は期待できない。
⇒インフレ圧力は年末までに失速。
⇒歴史的な低金利状態は数年以上継続。
・米St.Louis連銀 Bullard総裁(タカ派中のタカ派)。
⇒米国はインフレに関して“Overshoot”するだろう。
2015年中にインフレは2.5%に達すると予想。
・米失業保険申請件数⇒7月5日の週は304千件(予想316千件)。
・加6月住宅着工⇒198千件(予想190千件)。
・加6月雇用統計⇒雇用者数▲9.4千人(予想+24.0千人)。
失業率7.1%(予想7.0%)。
⑦中国
・6月Headline CPI⇒+2.3%(予想+2.4%,yoy)。
2 金融市場
①株式市場 / 債券市場
・久しぶりのリスク回避モード。
株式市場下落+債券市場上昇(利回り低下)バイアス。
・日経平均も頭打ち。15,164.04円で越週(先週15,437.13円)。
・Dow→$16,943.81,S&P500→$1,967.57,Nasdaq→$4,415.49
・週次でDow▲0.7%,S&P500▲0.9%,Nasdaq▲1.6%。
・米10年債利回りは2.52%(先週2.64%)。
・米30年債利回りは3.34%(先週3.47%)。
②商品市場
・中東や北アフリカの供給懸念に一服感。原油は3週続落。
・原油はバレル単価で$100.73で越週(先週$104.05)。
・貴金属は安全資産として続伸。パラジウムは13年振り高値。
・金価格はオンス単価で$1,337.76で越週(先週$1,319.35)。
③為替市場
・リスク回避バイアスでNZDとJPYに上昇圧力。
・雇用データの悪化からCADが最弱通貨に。
・USDや欧州通貨は綱引き状態継続。
・ドル円は101円台前半で膠着。下抜けならVolatility上昇へ。