2007年12月9日日曜日

From Good to Great and finally....Legacy.

私は格闘技ファンなのですが、Boxingをコアに何でも見ます。

今や総合格闘技の分野で世界をリードすると言っても過言ではない日本ですが、この週末はK-1の放映もあり画面に釘付けになってしまいました。

米国生まれの総合格闘技、UFC(Ultimate Fight Chanpionship)は、ブラジリアン柔術を世界に知らしめる等の功績もあるものの、特に初期の頃にはやや刹那的な殺伐とした大会も多く、一時全てのケーブルチャネルが報道を中止すると言う時期もありました。一方日本生まれのK-1は、ベースとなっている空手の文化が根付いておりUFCとの比較において多分に武道的な美しさがあると思うのですが如何でしょうか。実は立ち技、打撃技が基本であって寝技、締め技、関節技などが無いからだけかもしれませんが。

さて、実は個人的にこの週末それ以上に注目していたのがラスベガスで行われた世界ウェルター級タイトルマッチ、Floyd Mayweather Jr. 対 Rickey Hatton という米英の無敗王者同士の対決でした。
 Mayweatherは間違いなくAmerican Boxingの最高傑作で、今までに多くのスター選手の栄枯盛衰を見てきましたが、この選手だけは頂点に君臨し続けています。一方のHattonは、英国の若き猛牛というイメージだったのですがオーストラリアのロシア人王者Kostya Zyu選手を文字通り力で粉砕して世界の超一流に駆け上がった選手でした。

ここで試合解説をしても仕方が無いのですが、結果はMayweather選手が10回にHatton選手を2度倒してのTKO勝利を収めました。試合内容は予想通りHatton選手が圧力を掛けて前に出て手数でも勝者を上回ったのですがスピードと正確性で上回ったMayweather選手が確実にポイントを重ね、10回には勝負を掛けて見事に決着をつけたという展開でした。

最近の若い世代には随分と変化も見られますが、かつての日本選手には有力選手同士の対戦を避ける傾向があったと思います。それに対して海外の選手たちの絶えず上を目指すような姿勢は最初は物凄く新鮮でした。

Good である事を目指し、GoodになれたらGreatを目指す。Greatの領域に到達しても守りに入らずに自分のLegacyを高めるために最後まで強敵とのBig Matchを追い求め続ける。それはあたかも武芸者、求道者のような世界があると言う気がします。

Mayweatherにしても、あのDeLahoyaにしてもこの辺りの貪欲さは目を見張るものがあり、我々も見習わなければならないと思っています。

He is good but not great. 相手は素晴らしい選手だけど勝てない相手ではないと言う時によくそんな表現が使われますが、勝負の世界におけるGoodとGreatの差は大きく、更に引退後も語り継がれるようなLegacyが残せるような選手はほんの一握りです。

MayweatherもHattonもまさに天晴れな武芸者だったと思います。このGoodからGreat,そしてLegacyへという上昇志向は素晴らしいですね。

Good と Great には名詞形にしてこういう対比もあります。

Goodness is not tied to greatness, but greatness to goodness.

偉い人が人格者であるとは限らないが、人格者は偉くなるものだ。

う~ん・・・・・どうですか? ノーコメント? まともな人事制度なら・・・と言うところでしょうか。