2007年12月23日日曜日

Here comes another one : Weekend surprise continues.

クリスマス前の週も基本的に株式市場は堅調で、米ドルも上昇基調を維持して終了しました。

年度末のドル需要は大したもので、ドル円で見れば114円台を回復して終了していますが、個人的にはこれに一番驚きました。
 12月前半は、年度末に向けたリスク量やポジションの調整作業をベースとしたLiquidation, Repatriationの動きが市場を動かしてきましたが、中盤以降は年度超えの資金繰り需要という要素が前面に出てきており、ますます動きが読み難くなってきました。(そもそも簡単な時など無いのですが・・)

トップダウンかボトムアップかという話は、よく組織内の意思決定について使われる言葉ですが、資産運用の世界でも重要な概念であり、特に運用資金をどの資産にどういう比率で配分するか、世界中のどの地域にどういう比率で配分するか等を決めるAsset Allocationの方針決定でも重要な概念です。
 最初に大枠の配分比率を決めて個別銘柄の選択は最後に決まると言うのがトップダウンで、反対がボトムアップと言うことになりますが、演繹法か帰納法か、アクティブ運用かパッシブ運用かという議論にも通じる深いテーマです。

実はこのアセット・アロケーションですが、資産バブルと言われ続けた市場環境の中で少しでも高い運用実績を追求するべく今年は多くのファンドがCashへの配分比率を極端に落として世界中のペーパーアセット(株、債券、商品先物、クレジット等仕組み債、ETC)に投資していました。米国のMutual Fundのデータで見れば、ポートフォリオ内のCash比率は2%程度しかなかった事がわかりますが、年末の配分比率の調整の中で世界中のAssetが売られて米国に資金が還流する動きが出ていたことも今月の日本株を含む株式市場のスランプと米ドルの意外な復権の流れの一端を説明する動きだったと思われます。 年度末にはMutual FundのCash比率は数倍になっていることでしょう。

さて、これまでの経験からも間違いないのですが、特に欧米人は市場にどんな大きな材料があろうともクリスマスの時期だけはしっかり休みますので年度最終週となる来週は非常に閑散な状況になると思います。ここで流動性の枯渇を狙って市場を動かそうとする人々も出てくるとは思いますが、そういう動きとは距離を置いて適当にあしらうのがベストではないでしょうか。

金曜日に後輩が送ってくれた飾り(?)が気に入ったので皆様にもお送りしましょう。

From the very bottom of my heart, I wish you all great holiday season.God bless us all.
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        ♪☆☆Merry Christmas☆☆♪
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Your Friend.
Robert Henry