2007年12月17日月曜日

In For More Weekend Surprises?

All is well that ends well.

終わりよければ全てよしと言いますが、各金融市場が今年はどのような終わり方をすることやら・・・・そんな気になる今日この頃ですね。

個人的にも親交のある有名なチャート分析の大家から"末の需給"と言うものを軽視してはいけないと教わったのはもう10年以上前のことになりますが、我々が報告書を作成したり、学生時代には宿題等を仕上げなければいけなかった時と同じように特に実需筋の市場参加者、或いは投資家達にとって資金を出し入れするタイミングには期日や期限があります。

本邦勢の場合は輸出入の実需にしても投資勘定にしても所謂"ごとう日"という5日,10日、15日・・・・という5の倍数にあたる日に如実に活発なフローが出る訳ですが、全世界的な基準で見れば圧倒的に週末,月末,四半期末,年度末と言ったところに注目をする必要があります。

例えば、モデル系のファンドなどでも人間の相場観が入る余地が無いのかというとそうでもなくて、業界の人なら誰でも知っているファンドの例で言えば、モデルが出した方針をいつどのレベルで実行するかはトレーダーの相場観に任されたりしているケースもあります。そうしないと人間が考えなくなるし、そういう運用で腕を磨いたトレーダーの相場観に執行を任せることでアルファが稼げるとファンドのCEOが信じているからと言うことなのですがこのような職人志向は残っていって欲しいと個人的には思っています。

話を戻しますが、毎日のNYクローズというのは、その日のうちに売り買いしなくてはならない需給が全て消化されて均衡した水準であり、金曜日のそれは週の需給、月末のそれは月の需給が均衡した水準と言うことで重要な意味を持ちます。

最近の相場を見ていると、「週末の驚き」というのがパターン化しつつあるようです。株式,債券,コモディティ,為替と週の半ばまでの展開からは想像しにくかったような方向に動いてみたり、水準的にもまさかここまで来るとは思わなかったと言うような水準で週の取引を終えていることも少なくありません。

ドル円を例にとっても先週の終値が113円台でした。金曜日に忘年会で酔ってしまい、どうせあまり動かないだろうと思って細かく相場を見ていなかったのですが、土曜日の朝に数字を見て驚いてしまいました。勿論インフレ指標が強く、FRBの追加利下げへの期待が後退したという材料はあったにせよ、やはり季節的にもLiquidationやRepatriationという予測不能なフローが中心になる12月の金曜日であったという事実は見逃せないし、先週にドルが多くの主要通貨やコモディティに対して高値引けしたと言う事実は軽視するべきではないでしょう。

今週は、俄然重要性を増している中東勢がラマダンに次ぐ規模と言うイスラムのお祭りでお休みになるのですが流動性の悪化と言う意味も含めて相応の注意を継続するべきでしょう。特に週末の動きにはまた注意したいところですね。

少し身軽というか、機動的に動ける体制で臨むべき週ではないでしょうか。アルファがアジャパにならないように。