2010年2月14日日曜日

Confirmed trend with waning momentum.

先週も寒い日が多かったですね。

金融市場の方は寒波と言う程ではないのですが、投資マインドに積極性が戻ってきたかと思うと何度か冷や水を浴びるという動きが目立ちました。

単発的な事象としては前週末に米国の1月雇用統計に振り回された後で豪州の雇用統計が5ヶ月連続でエコノミストの事前予想上限をも上回る強い内容だったことから資産市場が活気を取り戻す流れが先行したものの、週末からの旧正月入りを控えた中国が突然金曜日に今年に入って2度目となるBank Reserve rateの引き上げを断行したために金融市場が再度冷や水を浴びた格好で越週しています。

この単発的な事象以前にギリシャ救済問題などで揺れる欧州の屋台骨に対する不信感は継続的に相場の底流を澱ませており、株式市場や中国、アジア、コモディティなどの議論とは関係なく欧州からの資金流出が観測されています。

足元の市場のイメージとしては以下のようになっています。上段の右上がりの緑の線がドルインデックス、右下がりの赤い線が株式のS&P500、下段の重なり合うような右下がりの線は紫の線が金価格オレンジの線が原油価格です。

底流のトレンドはこの方向で相当期間継続するものと思っています。リスク資産から断続的に資本流出が加速して米国に還流。ただし米株市場は迂回して債券市場や純粋なドルキャッシュが受益者になると言う図式です。

ただ米国も依然として大きな不透明感に包まれている状態なので、このトレンドの道程は滑らかであるはずもなくかなりのSWING相場を消化しながらという事になるでしょう。

先週の終了時点でも米ドルのモメンタムは減少、欧州通貨やコモディティ通貨のモメンタムは改善しているので一旦このトレンドは調整波動に飲み込まれてリスク資産が息を吹き返す可能性もありそうです。

市場参加者としては底流のトレンドが加速する際には相応の順張りポジションを持っている必要があると意識しながらも調整時には逆張りのポジション保有も考えていかないと中々安定したパフォーマンスが残し難いという悩ましい状況と言うことになりますね。