2010年2月14日日曜日

Fell from Grace?

Fall from Graceと言うことで書いたばかりなのですが、カルガリーオリンピックの開会式(中々良かったですね・・)を見ていて複雑な気持ちになりました。

各国選手団の入場式を見ていたのですが、入場行進の順番は基本的にアルファベット順(北京五輪では国名の漢字表記の画数順だったそうです)なのですが、例外として開催国の選手団は一番最後ということになり、今回もカナダの選手団が一段と大きな声援に包まれていました。

もう一つの例外がオリンピック発祥の地としてギリシャが先頭で入場してくるということです。考えてみればギリシャは長く政治、芸術、スポーツ、学問、総合的国力とあらゆる意味で世界最高峰であり、世界の中心であった訳ですね。

そのギリシャが今破綻の危機に直面しており、ドイツからの直接援助、或いはドイツを中心としたグループからの援助をがなければ存続が難しくなっていると言う現状との比較は強烈なコントラストではないでしょうか。しかもドイツと言えばかつては欧州の中の最も野蛮な国と民族であった訳で、欧州内では”ゲルマン民族のように野蛮な”と言うような慣用表現もあったそうです。

欧州連合の本当の目的は戦争を無くすためだったと言われていますが、実際にお互いに征服と殺戮を繰り返してきた欧州の歴史を考えると戦争を無くすために最も野蛮なゲルマン民族をいかに取り込んでContain出来るかが重要だったと言う説は説得力を持ちます。

今はそのゲルマン民族が欧州経済の中心として如何に全体を救済、サポート出来るかが焦点となっている訳ですね。

栄枯盛衰と言ってしまえばそれまでですが、悠久の時空の推移の中で歴史はダイナミックに動いていると言うことを痛感します。

そもそもがGraceという単語もGreekと同一語源である可能性すらあるのではないでしょうか。

ギリシャ頑張れ! という気持ちになりますね。