今年も半分経過と言う事で驚いてしまいますが、金融市場の方はここへ来てかなり煮詰まった状態にあると感じています。
第1四半期(1月~3月)は間違いなく世界景気は未だ混乱の最中にあったと言えると思いますが、そこで飛躍的に高まっていたリスク回避モードによって現金化されていた運用資本が第2四半期に入って徐々に、段階的に、そしてある所からは加速度的にリターンを求めて世界中のアセット市場に再流入した事で金融市場は以前振るわない実体経済を置き去りにする形で予想以上の回復を成し遂げました。
市場センチは悲観と楽観の間を往来する振り子のようなものですが、3月の時点で極端な資産処分⇒現金化が進行していたことから多くの株式銘柄は極端なUndervalue状態にあり、底が抜けてしまうような金融混乱が回避出来る方に掛けるならば絶好の買い場であったと言えそうです。少なくとも4月~6月の第2四半期には底が抜けるような景気減速は無かったわけですのでリスクを取る価値は十分にあったと言う事になるでしょう。
7月は年の後半戦の開始であり、第3四半期の開始月でもあります。資産市場は著しい回復を遂げて株式市場のVIX指数も通貨オプション市場などのImplied Volatilityも申し合わせたように2008年9月中旬のリーマンショック発生以前の水準にまで下落してきましたが、はたしてこのまま世の中丸くおさまるのかどうかというのが最大のテーマという事になるでしょう。