前項で分析した株式市場と債券市場の資金移動に比べると、商品市場と為替市場は非常に判り辛い微妙な状況にある感じです。
大きな絵はリスクラリーのトップアウトだと思うのですが、どうも乱高下を消化しながらこの週末も原油や金はそこそこ反発力を見せているのがスッキリしない理由の一つです。原油も金も一度点灯した複数のベアシグナルの中の半分くらいは中立ゾーンに戻ってきた感じです。
原油
金
次は為替市場ですが、円とドルがその他通貨にたいして大きく反発する動きとなっていますが、先週末の雇用統計後には結構な失速減少も見られました。
現時点ではドルインデックスはまだブルで、ユーロドルはベアと見えます。
ドルインデックス
ユーロドル
円高進行で注目されるドル円とユーロ円はこんな感じです。
ドル円
ユーロ円
共に依然としてベアな見通しでよいと思いますが、ドル円とユーロ円などクロス円で特に要注意なのは一旦ちょっとしたショートスクィーズラリーが見られる可能性のあることです。特に多くのクロス円では金曜日に一旦大きく下落して重要サポートを割り込んでから最後に戻ってきていますが、このような直近の新値を取ってから同日に大きく戻して引けるという現象の後には新値到達時点で一斉に参入してきたトレンドフォロータイプのポジションを殺しに行く動きが加速する傾向があるからです。
今週は円、ドルが一旦失速する方向の流れから始まるリスクがあるというイメージなのですが、結局は円もドルも実はまだまだUpsideのサプライズがあるのではないかと見ています。