ところで市場参加者の大部分はTrend Followerと呼ばれるスタイルだと言われています。確かに買うなら上値抵抗線を抜けてからが良いし、売りならば下値支持線をブレイクしたところで売る方がある種の安心感もあるのは事実です。
少ない資本で巨額の富をなしたと言うことで有名な人々はほぼ例外なくこのスタイルの実践者であり、代表例を挙げるなら多くの日本人選手も所属する米国メジャーリーグの名門ボストン・レッドソックスの現オーナーであるJohn Henry氏やまさにトレンドフォローというスタイルを世に広めたRichard Dennis氏あたりが有名でしょう。
特にRichard Dennis氏が育てたトレンドフォロー軍団のTurtlesと呼ばれる存在は有名ですが、これは同氏がたまたまシンガポールのスッポン養殖場で同僚と成功するトレーダーは才能が全てなのか教育できるのかと言う議論となり、彼がこのスッポンのように大量に教育(養殖)してみせると断言して始めた試みから付いた名称です。
相場を見ている人はご承知の通り、主に商品先物市場で成功率が極めて高かったこの手法は、他の市場や特に最近では市場環境の変遷と共に勝率の低下という難問に直面することになりますが、その後は復活し市場の主要戦略として定着しています。
その後はトレンドラインを抜けてトレンドフォロワー達が一斉に参入したところで価格が伸びないと見るや一時的に膨張したポジションを切らせに行く動きも多く見られるようになりました。所謂「騙し」という動きですが、これは低勝率でも勝つ時に大勝を狙うトレンドフォロワー達がタイトストップという手法であまり我慢しないという傾向を付いたものでもあります。
金曜日のクロス円のように新安値を取った後に下落が続かず、結局は結構戻してクローズするという動きの後は得てして上述のような動きが出易いのです。
面白いことに、そのようなトレンドフォロワーを炙り出して、茹で上げて、餌食にしてしまおうというそのような市場の逆行の動きをTurtle Soupと呼ぶことがあります。これはスッポンスープですね。
タートル軍団が単純と言うか素直な動きをする事との比較においてやや天邪鬼的な動きですがこれを仕掛ける人々も失敗すれば自らがスープとなる覚悟が必要な訳です。
このあたりの駆け引きは非情な世界そのものですね。
2009年10月5日月曜日
Who is cokking Turtle Soup this week?
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