前項で整理したとおり、11月は第一週に密集していた重要イベントを消化して流れはRisk-on方向に大きく傾いたかに見えましたが、第二週を消化した時点でリスク資産買いへの楽観論にはかなりの向い風が吹いてきた格好です。いつものように主要通貨市場がどう動いたのかを整理してみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動幅(pips) 変動率(%)
①NZDUSD 0.7731 0.7951 -220 -2.85%
②GBPAUD 1.6359 1.5920 +439 +2.68%
③EURUSD 1.3691 1.4031 -340 -2.48%
④GBPNZD 2.0824 2.0367 +457 +2.19%
⑤EURGBP 0.8495 0.8669 -174 -2.05%
⑥USDCHF 0.9807 0.9612 +195 +1.99%
⑦AUDCAD 0.9964 1.0158 -194 -1.95%
⑧AUDJPY 81.23 82.54 -131 -1.61%
⑨NZDCAD 0.7823 0.7949 -126 -1.61%
⑩GBPCHF 1.5801 1.5554 +247 +1.56%
⑪USDJPY 82.51 81.26 +125 +1.51%
いつもは上位10ペアなのですが、ドル円の反発が11番目につけているので掲載しておく事にしました。かなりの潮流変化を感じる内容になっていますね。
上昇通貨としての登場回数⇒USD4回、GBP4回、CAD2回、円1回
下落通貨としての登場回数⇒NZD3回、AUD3回、EURO2回、CHF2回、円1回
なんと米ドルが下落サイドに一度も登場していません。円は両方に一度ずつ顔を出しているのでスッキリしない状況がよくわかります。またGBPの強さも際立っており、実は私個人も今月に入ってから手を出した投資でGBPを売りサイドに持ってきた物は悉く失敗して撤退済みです(涙)。
AUD,NZDの失速は中国への懸念の裏返しとなっており、急加熱を冷ますべく利上げや人民元切上げ速度を速めてきた中国の動きが他の資源国通貨にも大きな影響を与えている事がわかります。
資源国市場や新興国市場への投資の縮小はリスクマネーの里帰り(Repatriation)と言う事でドル買いになっていると言う背景ですね。
11月の通貨市場はちょっとざわついて来ました。