先週はまさにあり過ぎる位に注目イベントが凝縮された週でした。
1 米中間選挙 ⇒ 共和党圧勝。茶会革命(Tea Party Revolution)と評される保守勢力が急進。
2 FOMC ⇒ 市場の織込みを裏切らない規模の追加量的緩和を決定
3 ECB政策決定会合 ⇒ 欧州は緩和バイアスゼロ。緊急的に供給していた流動性の吸収姿勢 を示す。
4 日銀政策決定会合 ⇒ FOMC直後に日程を前倒ししての実施に様々な憶測が流れましたが、結局はFOMC後に市場が落ち着いていたせいか新たな決定事項は無し。
と言う具合に大きなものだけでも次から次にこれだけの材料がありました。
で・・・毎週の事ながら為替市場がどう動いたかを見てみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①NZDJPY 64.66 61.58 +308 +4.76%
②AUDJPY 82.51 79.04 +347 +4.21%
③NZDUSD 0.7952 0.7660 +292 +3.67%
④CHFJPY 84.53 81.83 +270 +3.19%
⑤EURNZD 1.7636 1.8186 -550 -3.12%
⑥AUDUSD 1.0147 0.9834 +313 +3.08%
⑦CADJPY 81.30 78.83 +247 +3.04%
⑧GBPNZD 2.0360 2.0911 -551 -2.71%
⑨EURAUD 1.3825 1.4177 -352 -2.55%
⑩GBPAUD 1.5960 1.6305 -345 -2.16%
大きな総括図としては米FOMCの大規模な追加量的緩和(QE2)の内容が固まった事で株式市場、商品市場が上伸し、全体的に所謂RISK-ONと言われる動きが再浮上してきました。
為替市場ではAUDが対USDで等価(Parity=1.0)を至言するなどドル売りの流れが進みました。その中で史上最安値を意識したのかUSDJPYだけは80円割れを視野に入れながらもドル売り円買いが進まなかったために上記の通り先週のTop10通貨ペアにはNZDJPY,AUDJPY,CHFJPY,CADJPYという4つのクロス円の上昇が入っています。先週はドル安、円安だったと言う事になります。
また資源国通貨の強さも圧巻で、先週の上位10通貨ペアは上記の通り9ペアでAUD,NZD,CADが上昇したと言う組合せになっています。対価はJPY,USD,GBP,EURですね。ここにはアジア通貨や中南米通貨は出していませんが、それらを含めたより大きな絵としてはG7通貨が弱く、アジア通貨、新興国通貨、資源国通貨が強いと言う流れが確認できます。
そんな中で、11日からはG20首脳会合(サミット)が始まるのですが、通貨安競争に歯止めをかける方向の議論が上手くまとまるのかどうかに注目していきましょう。