先週も金融市場では色々な動きがありました。
11月という季節要因に米国のQE2という前例の無い壮大な冒険的金融政策が実施され、市場が素直にドル売り+リスク資産買いに反応したのも束の間欧州でポルトガル、アイルランドといった周辺国不安が再燃して市場はリスク回避方向にFLIPしてしまいました。
しかしQE2に向けて買い進まれてきた米国債券市場から持続的な資金流出が起きている為に債券売り+金利上昇という流れが米国から日本、欧州などにも波及する流れも出てきて新興国市場をも巻き込むPain Trade(参加者にダメージが残る方向の動き)がMain Stream化し始めているようです。大分投資家コミュニティにも浮き足立ったような動きも出てきました。
さて、為替市場はどうだったのかを見てみましょう。いつもの週次の分析は以下のようになりました。
通貨ペア 先週終値 前週終値 値幅(pips) 値幅(%)
①NZDJPY 65.00 63.78 +122 +1.88%
②NZDCHF 0.7721 0.7582 +139 +1.80%
③GBPNZD 2.0511 2.0824 -313 -1.53%
④AUDJPY 82.38 81.23 +115 +1.40%
⑤AUDCHF 0.9784 0.9655 +129 +1.32%
⑥USDJPY 83.54 82.51 +103 +1.23%
⑦USDCHF 0.9921 0.9807 +114 +1.15%
⑧NZDCAD 0.7912 0.7823 +89 +1.12%
⑨EURJPY 114.21 112.99 +122 +1.07%
⑩GBPAUD 1.6192 1.6359 -167 -1.03%
先週はリスク回避のドル買戻しが先行しましたが、後半は寧ろ誇り高きアイルランドが当初拒否していたECB等からの支援準備を受け入れる方向に話が進んでいると言う報道を受けて流れが反転しています。
それにしても上位5位までを含めてTop10のうちの7つのペアの上昇通貨がAUDとNZDの上昇と言うのは見事と言えますね。
しかしながら週末には再び中国の預金準備率引き上げの動きを受けてAUDが失速する場面も見られており、Pain Tradeが中心の11月相場だけにまだまだ予断は許さない展開が続きそうです。