東日本を大地震と大津波が襲ったのが3月11日(金)でした。今でも奇跡的な生存者が発見・救出されている事に勇気付けられる思いですが、犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともにご遺族の方々や避難所で不便な生活を送られている方々に心からお見舞い申し上げます。
先週は、地震や津波の被害規模以上に原子力発電所のダメージや放射性物質の拡散度合い、そして日本の問題対処能力への疑問・評価を材料に相場が乱高下する展開でした。
金曜日には、G7当局による協調為替介入で急騰した円を売る動きもあり、今週以降の相場展開も極めて先の読みにくい状況となっています。実はリビア情勢も欧米中心の連合軍が軍事介入する展開となっていますので原発関係が落ち着くと、これもより大きな材料になってきそうです。
先ずは先週の週を通した動きを主要通貨ペアの動きで確認してみましょう。
通貨ペア 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①AUDCHF↓ 0.8971 0.9421 -450 -5.02%
②NZDCHF ↓0.6582 0.6900 -318 -4.83%
③CADCHF ↓0.9150 0.9547 -397 -4.34%
④EURAUD↑1.4233 1.3709 +524 +3.68%
⑤EURNZD↑1.9393 1.8711 +682 +3.52%
⑥AUDJPY↓ 80.22 82.93 -271 -3.38%
⑦USDCHF↓0.9008 0.9295 -287 -3.19%
⑧NZDJPY↓ 58.86 60.72 -186 -3.16%
⑨EURCAD↑1.3955 1.3524 +431 +3.09%
⑩CADJPY↓ 81.83 84.07 -224 -2.74%
この組合せの上昇サイドでの登場回数はCHF4回,EUR3回,JPY3回となっています。逆に下落サイドに登場した回数は AUD3回,NZD3回,CAD3回,USDが1回でした。
ポイントは2点あると思います。
・日本の原発とリビア情勢の緊迫を材料にCHFが上伸している。
・日本の復興需要による資金の本国還流(及びそれを期待した動き)により円が上昇している。
更に円に関しては、本邦個人投資家を中心とした証拠金勢のポジションが大きく円売り・外貨買いに傾いていた事や日経平均の大幅下落によるリスク回避圧力の急上昇等の要因も指摘出来ると思います。
円の高値更新は3月17日(木)でしたが、ドル円が76円25銭、ユーロ円が106円50銭まで一気に急落しています。これが翌日となる3月18日(金)のG7協調円売り介入の引き金を引いたと言う事になりますが、昨年9月15日の日銀単独介入の時よりはかなりの効果があると思われます。
大局的には、遂に世界中のSocial Trendが旧秩序の破壊の過程に入っていると思いますので金融市場も大きなうねりの中にいることは間違いないでしょう。
家族や資産をしっかり守る時が来ました。