欧州はギリシャの当事者意識の希薄さと救済方法や条件を巡る欧州共同体としての足並みの乱れが浮き彫りになっていますが、米国では注目されたFOMCにおいて・・・予想通りですが・・・QE3の発表は無く、Operation Twistと言う方法で長期金利を押し下げる方針が発表されました。
欧州に関しては週末にBBCで識者たちをパネリストとした討論会を放映していましたが、全く打つ手なしと言う印象で、兎に角未曾有の事態なので団結していく事が大事と言う程度の結論になっていました。ちょっと出口が見えない感じがします・・・
米国のOperation Twistですが、残存期間が3年以下となった米国債を$400bio規模売却し、同規模の残存期間が6年~30年の長期債を購入すると言うものです。インフレ抑制をMandateの一つとするFRBとして長期金利の上昇を許容しないとするCommitmentを示したもので、効果の程は議論が分かれるのですがFRBとして方策は尽きていないというメッセージにはなっていると思います。
市場のリスク回避の程度は尋常ではありません。
・Dowは週ベースで2008年以来で最大の下落を記録。
・CRB商品指標は9ヶ月振り安値まで下落。
・Goldは単日の下落幅としては1983年来最大の下落を記録。
・Silverも単日で32年振りとなる大幅な陰線を記録。
必然的にこのようなリスク回避の動きは主要通貨のパフォーマンスにも強く反映されています。
通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
① NZDJPY↓ 59.37 63.58 -421 -7.09%
②NZDUSD↓ 0.7754 0.8284 -530 -6.84%
③AUDJPY↓ 74.90 79.50 -460 -6.14%
④AUDUSD↓ 0.9784 1.0356 -572 -5.85%
⑤CADJPY↓ 74.43 78.44 -401 -5.39%
⑥USDCAD↑ 1.0277 0.9777 +500 +4.87%
⑦EURNZD↑ 1.7382 1.6621 +761 +4.38%
⑧GBPNZD↑ 1.9882 1.9045 +837 +4.21%
⑨CHFJPY↓ 84.56 87.66 -310 -3.67%
⑩EURAUD↑ 1.3791 1.3310 +481 +3.49%
上昇サイドでの登場回数はJPY4回,USD3回,EUR2回,GBPが1回でした。
下落サイドがNZD4回,AUD3回,CAD2回,CHFが1回となっています。
この下落サイドは10通貨中9通貨が資源国通貨になっているのですが、同様にアジア通貨や新興国通貨の下落振りも尋常ではなく、アジア諸国も当局が必死にドル売り自国通貨買い方向での為替介入を連続して行っています。
9月末に向けた今週の動きにも最大限の注意が必要になりそうです。