2011年12月18日日曜日

A Thick Heavy Clouds Over 2012 Markets.


先週は欧州の材料として注目されていた水曜日と木曜日のスペイン、イタリアの国債入札は無難に消化されたのですが、欧州域内数カ国が格下げされた事で欧州不安は強まってしまう展開となりました。

・Moody's がベルギーの信用格付をAa1⇒Aa3へ2段階引き下げ,見通しもネガティブに。

・FitchがフランスのAAA格付の見通しをネガティブに。更にスペイン、イタリア、ベルギー、スロベニア、アイルランド、キプルスをレビュー。

・ S&P は特に発表はしていません。(EU summit前には警告を出していましたが)

前項通り主要通貨の中でも上昇が目立つUSD,JPYは新興国通貨に対しても大きく上昇しましたが、株式市場を見ても世界中で資金流出が目立っています。細かく見ると先進国以上に新興国の市場が資金を失っている状況は憂慮せざるを得ません。

株式市場よりも心配なのが商品市場です。
Goldは今月に入って$1761.1の高値から切り返していますが、先週は$1600割れで越週しています。Crude oilも一時$102.44まで上昇していましたが先週は$93.53でクローズ。
 CRB indexは再び300を割れて11月の安値である292.39が視野に入ってきました。

安全資産としての位置づけを回復した(?)米国長期債には先週もかなり買いが入りました。大量の資金流入の結果30年債の利回りは2.855%、10年債の利回りも1.854%まで低下して越週しています。

2012年に向けた投資家の不安心理は払拭されずと言ったところでしょうか。