2012年第一週となる先週の金融市場は年初にリスク資産がスタートダッシュ的に買われた流れから前半はリスク資産上昇+ユーロ下落と言うパターンが先行しました。中国、英国、米国と続いた製造業関連指標が良好な内容だったこともリスク資産買いを後押しした格好です。
しかし週央から徐々にリスク資産の勢いは減速に転じ、金曜日の米雇用統計が強い改善傾向を示した後も新たな追い風は吹かなかった印象です。
一方でユーロ売りは断続的に風が吹く流れは変わらずで、結局先週は為替市場でも資源国通貨が上昇し、欧州通貨が売られる展開でした。
またスイスフランに関しては、昨年実施されたスイス中銀によるスイスフラン売り介入(ユーロスイスの交換レートに下限を設定)の数日前に総裁夫人が個人的にスイスフランを売却していた事実が発覚してスキャンダルになりかけており、これもスイスフランの足を引っ張っているようです。
先週の主要通貨ペアの変動ランキングは以下のようになりました。
通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①NZDCHF↑ 0.7453 0.7268 +185 +2.48%
②EURNZD↓ 1.6286 1.6613 -327 -2.01%
③AUDCHF↑ 0.9765 0.9575 +190 +1.95%
④EURAUD↓ 1.2434 1.2670 -236 -1.90%
⑤EURUSD↓ 1.2718 1.2942 -224 -1.76%
⑥USDCHF↑ 0.9550 0.9383 +167 +1.75%
⑦EURJPY↓ 97.88 99.47 -159 -1.62%
⑧CHFJPY↓ 80.56 81.79 -123 -1.53%
⑨CADCHF↑ 0.9288 0.9173 +115 +1.24%
⑩NZDCAD↑ 0.8016 0.7928 +88 +1.10%
上昇通貨と下落通貨に分解すると上昇サイドはNZDが3回,AUD,USD,JPYが各2回ずつでCADが1回と言う登場回数でした。下落サイドはCHFが5回,EURが4回でCADが1回となっています。
両サイドに登場したCADはノートレンドで、南半球(AUD,NZD)に追い風が吹き、CHFとEURには逆風が吹いている状況です。USDとJPYが堅調なのも年初のリスク資産買いが中後半に失速したことの裏返しと言うイメージですね。
相対的には大方予想通りのスタートという感じでしょうか。