2012年9月9日日曜日

Top FX Movers Last Week.

荒れる秋場所・・・・9月の金融市場もそんな予感を強めるような第一週のスタートとなりました。

色々ありましたが、やはり木曜日のECB,金曜日の米雇用統計が大きな触媒となりました。

ECBは金利据え置き+国債無制限購入の発表と言う結果となり、米8月雇用統計は雇用者数の伸びが9万6千人に止まり、且つ6月と7月のデータも大きく下方修正されると言う広範な脆弱性を露呈しました。

これでユーロ上昇、米ドルは下落と言う図式がメインシナリオとなっているのですが、先ずは週次ベースでの主要通貨ペアの変動ランキングです。

 通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
EURUSD 1.2814   1.2572   +242   +1.89% 

EURJPY   100.24      98.48         +176       +1.76% 

EURAUD 1.2330      1.2171       +159       +1.29% 

NZDUSD 0.8119      0.8026        +93        +1.15% 

EURCAD 1.2538      1.2398       +140       +1.12% 

USDCHF  0.9444      0.9548       -104        -1.10% 

EURGBP  0.8004      0.7921       +83        +1.04% 

NZDJPY   63.50        62.88         +62        +0.98% 

CHFJPY   82.78        82.01         +77        +0.93% 

EURNZD 1.5774      1.5634      +140       +0.89% 

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ EUR(6回),NZD(2回),CHF(2回)
下落通貨 ⇒ USD(3回),JPY(3回),AUD,CAD,GBP,NZD

ユーロ上昇、米ドル、日本円下落という図式になっています。

2012年9月2日日曜日

Grave Concern.

結局は米国もRealとVirtualのバランス操作を誤ったのでしょうか。

Jackson Holeシンポジウムにおけるバーナンキ議長の発言は、国内雇用状況への最上級の懸念が強調された内容であり、前項の通り金融市場はそのメッセージを重く受け止めています。

主だったところでは、以下のような発言がありました。

There is no net improvement in the unemployment rate since January.
⇒1月以降の失業率は悪化と改善を繰り返しているだけで実質的な年初来の回復基調は見られない。

Unless the economy begins to grow more quickly than it has recently, the unemployment rate is likely to remain far above levels consistent with maximum employment for some time.
⇒今後の経済成長に抜本的な改善が見れない限り、失業率は相当期間に渡り完全雇用水準を大幅に上回る水準で推移する事になるだろう。

The stagnation of the labor market in particular is a grave concern not only because of the enormous suffering and waste of human talent it entails, but also because persistently high levels of unemployment will wreak structural damage on our economy that could last for many years.
⇒特に労働市場の低迷は、最大級の懸念である。それが齎す莫大な苦悩と才能の浪費だけではなく、高失業率の定着は長年に渡る構造的な損害に繫がるからだ。

米国は、経済運営を実体経済と金融経済のバランスを取る形で運営してきましたが、過去10年以上の期間は金融経済の方に軸足を置いた運営となってしまい、製造業を中心とした実体経済は中国などに生産拠点をシフトするなどの合理化の結果、極端に中間層の雇用環境が悪化してしまいました。いくらグローバル化と言ってもドラスティックな合理化にも大きな犠牲と構造改革が必要だと言う事に気が付いたところで金融バブルが崩壊し、頼みの綱だった金融経済にも大きなひびが入ってしまいました。

今の状況で米国が持続的且つ抜本的に雇用環境を改善して中間層を再構築するのは相当な難題だと思います。事実こういう解説も出ていました。

"Grave concern" was cited by some analysts as the strongest word Bernanke has ever used regarding the dire situation in employment.
⇒”Grave concern”と言う言葉は、バーナンキ議長が深刻な雇用問題に関してこれまで使用した表現のなかで最も強い言葉であると言う指摘もある。

今回注目したいのは、このGrave concernなのですが、恐らく’’重大な懸念”と言うような日本語が使われるのだと思います。
 ただ、このGraveという言葉ですが、もっと重いように思います。名詞で"お墓"と言う意味であり、重力のGravityとも語源は一緒のはずです。つまり抗えない重さとでも言うのでしょうか、そういうものだと思うのです。
 夜のお墓を想像する時、または実際にそこに一人でいる時に腸を掴まれる様な冷たく重い恐怖感を体感すると思いますが、ここで言うGrave concernもそういうレベルのもののはずです。

医学的にもGrave Conditionと言えば危篤ですし、医師が容態にGrave concernがあると言えば治癒の見込みはないというメッセージなのです。

重大な懸念と言うよりも、実際には絶望感にすら近いはずのこの言葉を議長が使用した意味は個人的にはとてもGraveな事だと思えてなりません。

The Door to QE3 Opens a bit Wider.

先週の最大の注目点であったJackson Holeシンポジウムでのバーナンキ議長の発言ですが、明らかに楽観的ではなく先月末のFOMC議事録の公開により急復活したQE3実施の可能性を示唆しながら現時点での時間軸には含みを持たせる内容でした。

最も反応したのは米債市場だと思われます。

10年債利回り:8月高値1.863%、先週高値1.678% ⇒ 先週終値1.562%
30年債利回り:8月高値2.984%、先週高値2.792% ⇒ 先週終値2.684%

先週終値はどちらも先週の最安値でもあり、週末に長期金利は安値引けした格好になっています。

更に貴金属価格です・・・・・・

先週の投稿でも言及した貴金属価格の上昇は週前半の調整を消化して週末に大幅上昇という流れで越週しました。
GOLD DAILY ⇒ 最後に急騰!










SILVER DAILY ⇒ 銀も追随!











QE3の実施によるドル紙幣大幅増刷による将来のインフレーション懸念などが背景ですが、結果的に先週も調整し損ねたとなると貴金属価格の上値追いは加速しかねない状況と言えそうです。

今回のように債券も買われているうちは良いのですが、債券バブルが崩壊するような状況で貴金属価格が急騰すると言うのが恐慌シナリオですので、イベントの多い9月の相場はその意味でも目先の正念場になりそうです。

Top FX Movers of August.

もう9月ですね!

月替わりでもあるので、8月の通貨ペアのパフォーマンスを整理しておきます。

  通貨ペア ↑↓ 月末    月初     変動(pips) 変動(%)
①AUDCHF↓   0.9860  1.0250   -390    -3.96%

②EURAUD↑   1.2171  1.1713  +458   +3.76%

③AUDCAD↓   1.0184  1.0535   -351    -3.45%

④NZDCHF↓    0.7659  0.7893   -234    -3.06%

⑤GBPAUD↑   1.5358   1.4921  +437   +2.85%

⑥EURNZD↑   1.5634   1.5210  +424   +2.71%

⑦CHFJPY↑     82.01     80.01   +200    +2.44%

⑧NZDCAD↓  0.7917   0.8110   -193     -2.44%

⑨EURJPY↑    98.48     96.11    +237    +2.41%

⑩USDCHF↓  0.9548   0.9762   -214      -2.24%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒  CHF(4回),EUR(3回),CAD(2回),GBP
下落通貨 ⇒  AUD(4回),NZD(3回),JPY(2回),USD

総括的な括りをすれば、8月はユーロクロスのショートポジションがSqueezeされる流れが中心だったと言う事になります。長期戦略として構築されたEURAUDやEURNZDのショートポジションはSqueezeの度にダメージコントロールの規模が拡大してかなりの反発幅となりました。

欧州の問題の本質は絶望的な深刻さを伴いますが、時間軸的に見て即死するシナリオでもないと思うので、欧州ベアなポジションが一定規模以上に膨らんで、当局などから何らかの手立てが発表されれば、抜本的な解決策ではないにしても市場は相応にSqueezeすると言う展開がまだまだ続きそうです。

The Final Round Rush:How They Finished the Week.

本稿では金曜日の北米市場の最後の4時間の攻防のみを取り出します。Jackson Holeの議長発言等も消化して週末の需給は何処で均衡したのでしょうか。

 通貨ペア ↑↓ 終値    始値   変動(pips) 変動(%)
①EURNZD↓  1.5634  1.5655  -21    -0.13%

②NZDCHF↓  0.7659  0.7668   -9     -0.12%

③GBPNZD↓  1.9740  1.9756  -16    -0.08%

④AUDNZD↓ 1.2851  1.2861  -10    -0.08%

⑤CADCHF↓ 0.9678  0.9684   -6     -0.06%

⑥USDCHF↓ 0.9548  0.9552   -4     -0.04%

⑦GBPCHF↓ 1.5148  1.5154   -6     -0.04%

⑧USDJPY↑  78.34    78.31    +3    +0.04%

⑨AUDJPY↑  80.90    80.87   +3    +0.04%

⑩CHFJPY↑  82.01    81.98   +3    +0.04%

通貨ペアの分解結果は以下のようになります。
上昇通貨 ⇒ CHF(5回),NZD(3回),USD,AUD
下落通貨 ⇒ JPY(3回),GBP(2回),EUR,NZD,AUD,CAD,USD

最後は狭い値幅の調整取引だったと言うイメージですね。議長発言直後はQE3面影に円買いが進んだのですが、フォロースルーはなかったと言う印象が残ります。

Top FX Movers Last Week.

先週は金曜日のJackson Holeシポジウムにおけるバーナンキ議長の発言待ちという時間帯の中でのSWING相場が続きました。週を通した往来相場のレンジ内SWINGの走行距離としてはそこそこの値幅が出ています。

最終的にイベントを消化した後の金曜日の終値ベースでの主要通貨ペアの変動ランキングは以下のようになりました。バーナンキ議長一流の過度の期待を摘み取りながらも市場を失望させない内容のスピーチでQE3期待は延命し、一方で実施時期については今後の指標次第と言う決着になっています。

 通貨ペア ↑↓ 先週終値 前週終値 変動(pips) 変動(%)
①NZDCHF↓  0.7659       0.7778       -119      -1.55%

②NZDCAD↓    0.7917       0.8038       -121     -1.53%

③NZDJPY↓     62.88          63.78         -90       -1.43%

④EURNZD↑   1.5634        1.5422      +212     +1.36%

⑤GBPNZD↑    1.9740       1.9476      +264     +1.34%

⑥AUDCAD↓   1.0184       1.0319       -135      -1.33%

⑦AUDCHF↓   0.9860       0.9982        -122      -1.24%

⑧EURAUD↑   1.2171       1.2023       +148     +1.22%

⑨AUDJPY↓    80.90          81.84         -94        -1.16%

⑩GBPAUD↑   1.5358        1.5187      +171     +1.11%

上記通貨ペアの分解結果は以下の通りです。
上昇通貨 ⇒ CHF(2回),CAD(2回),JPY(2回),EUR(2回),GBP(2回)
下落通貨 ⇒ NZD(5回),AUD(5回)

玉虫色の議長発言に素直に反応したのが長期債市場で、ここでは長期金利が週の安値で越週しました。貴金属価格などもQE3の可能性を見て金曜日に急騰しています。
 一方で株式市場やハイベータ通貨は実施時期などがぼやかされた内容への失望からか今一つの展開だったと言う事です。