2013年5月5日日曜日

A Post View of the Big Week.

先週は横綱級の材料も多かった訳ですが、期待に違わぬ重要週になったと言えるでしょう。将来2013年の相場を振り返る時に、”あそこが節目だった”と言われる可能性もあるのではないでしょうか。

ざっくり整理しておきましょう。

1 金融市場

米株上伸 ⇒ Dowが初めて$15千を突破し、終値でも$14,973の最高値更新。S&P500も$1,600越となり$1,614の最高値で越週。

商品市場反発 ⇒ 貴金属安定。原油価格も反発継続でバレル単価$95.61まで回復。

為替市場 ⇒ 米ドル、日本円が下落。(前項の通りRisk-Onの図式)

2 米国

FOMC ⇒ Unchanged。資産買入れも$85bioを維持。声明文の注目材料は量的緩和の柔軟な伸縮を明記(縮小(=出口戦略)だけではなく経済状況に応じて拡大もあり)した事と回復基調が加速しない中での財政緊縮バイアスへの懸念と不満に言及した事。

経済指標 ⇒ 斑模様。4月雇用統計はNFP(非農業部門雇用者増)は+165千人(予想は+155千人)となり、3月の数字も+88千人から+138千人に上方修正。失業率も4年振り水準となる7.5%まで低下。一方でISMは製造業が50.7、非製造業も53.1まで想定以上の低下となりました。

3 欧州

ECB ⇒ 政策金利(Main refinancing Rate)引下げ(0.75%⇒0.5%)。インフレ懸念の改善と失業率の悪化に対処。声明と記者会見では少々混乱が生じており、Draghi総裁はデポ金利に関してネガティブ金利も選択肢と明言するも、慌てた(?)Nowotny理事の火消し発言でユーロが乱高下。

欧州委員会 ⇒ 欧州経済の先行き予想を下方修正。2013年は+0.3%から-0.4%に、2014年は+1.4%から+1.2%の予想へ。17ヵ国中の上位5カ国ではドイツを除く4カ国(フランス、スペイン、イタリア、オランダ)が2013年はRecession予想に。

4 英国

経済指標改善。PMI製造業49.8まで改善(予想48.5)、PMIサービス業も52.9まで改善(予想52.4)

このように米国、英国が改善傾向を強調し、欧州が悪いなりに手は打って来ているということで潤沢に供給される流動性がリスク資産に流れる動きが継続しています。株式市場の堅調が目立ちますが、この辺りはまだまだ予想外に大きなうねりの途中経過に過ぎないのかもしれません。