2013年5月12日日曜日

Risk Money : Coming Out of Hibernation.

過去数年間で頻繁に聞かれた言葉に "Cah is King"と言う表現があります。世界中の資産市場でバブルと信用の崩壊と価格の溶解が同時進行するDe-leverageの過程では投資していた資金を引き上げて現金で保有しておくのがベストだったという事です。

最もレバレッジの掛かっていたリスク資産市場から引き上げられた投資資金は最初は文字通りに現金として保有され、日本ではタンス預金、海外ではマットレス預金と言う表現が流行りました。
(この辺りの表現の比較も面白いですね)

その後、日本の箪笥や欧米のMattressから断続的に脱出した資金は”安全資産”とされる領域に異動しました。貴金属(主に現物)、通貨なら日本円、スイスフラン、あらゆる抗争・紛争から距離を置く地政学的メリットと比較的高金利であった豪ドルやニュージーランドドルと言う南半球通過も好まれました。

現在、リスク資産の代表たる主要国の株式市場や不動産市場、北米通貨や英国ポンドなどに資本流入が続く中で、これら資本がどこから出てきているのかは明白に上述のような”Safe Heaven=安全資産”です。
GOLD DAILY ⇒ Funds Flowing Out.











SILVER DAILY ⇒ Funds Flowing Out.











AUDUSD DAILY ⇒ AUD Loses Ground.











NZD DAILY ⇒ NZD Loses Ground. 











USDCHF DAILY ⇒ USD Advances vs CHF.











USDJPY DAILY ⇒ USDJPY Tries 102 Now.











日本のアベノミクスの影響も当然ありますが、米国のQE3と言う壮大な実験が大成功に終わり、遂に出口戦略の詳細を検討する段階に入ったと言う楽観論が全ての動きを主導しているように感じます。

デコボコはあるものの米国の経済指標の継続的な改善、特にアキレス腱と目されてきた雇用情勢に継続的な改善傾向が定着し、企業業績にも改善傾向が安定してきたと言う実感がある・・・・・・・・・・少なくともそういう実感がマクロでもミクロでも広がってきていると言う事です。