2013年6月16日日曜日

Precious Metals.:Drawing Good Attention Again.

金や銀の動向ですが、値動きは大した事は無かったものの先週は相当熱い議論、相場観の衝突が起きていました。
GOLD DAILY ⇒ Consolidating?












SILVER DAILY ⇒ Solid Support here?
チャートの通りどちらも先週は落ち着いた値動きだったと言えると思います。特に他市場との比較においては、この程度のVolatilityなら優等生だったと言えそうですね。

株式市場や為替市場に目が行きがちな状況下で、個人的に興味を引かれたのが、この環境下での特に金を巡る熱い議論です。

今から80年前となる1933年6月、米政府が民間保有の金を国庫拠出させる法改正に抵抗する金保有者への締め付けを大幅に強化してその太宗をGive-upさせた”悪行”があった訳ですが、先週がAnniversary週でもあった為か、ここで金を買うべきだと言う議論が大いに復活して来たようです。勿論純粋なテクニカルプレーヤーからは、現行水準が崩れるともう一段大きな下げがありそうだと言う声も上がっていましたが、どうやら投げるべき人達は投げ終わったと言う事でしょうか、先週は妙に買いの推奨が多かったように思います。

因みに米政府ですが、上記の翌年となる1934年に米ドルと金の交換レートを1オンス$20.67から$35に引き上げて、今や国庫に入った大量の金の在庫の価値を飛躍的に高めると共に事実上米ドルを70%減価(切り下げ)させる事で国家の借金を大幅に目減りさせたと言う歴史があります。
 当時何故こういうことが行われたのかは、米国が1920年代からの大恐慌を乗り切る為に大規模なインフレーション政策に打って出る必要があったからでした。

インフレヘッジに貴金属と言う概念の裏にもこういう歴史があるわけですが、ここへ来て貴金属市場の動きは一層面白くなってきた感がありますね。